
「気になる10代名鑑」の969人目は、そらさん(19)。舞台づくりに関わるひと全員が楽しいと感じられるように、という思いからサークルを立ち上げた大学生です。『伝え方』を大切にして楽しい舞台づくりを目指すそらさんに、舞台の世界との出会いや今後の展望について、詳しく伺いました。
そらを知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「友人と設立した『表現制作同好会』の運営です。
表方のお芝居はもちろん、台本作りや映像作成など裏方の作業もすべて自分たちでやりながら舞台を作っています。舞台の裏方をやってみたいというひとたちも、活躍できるような場所を作りたいと思って設立しました」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「高校生のときにアニメを見て、増田俊樹さんという声優に出会いました。増田さんは、低くて芯のある声の持ち主で。でも、それでいて柔らかくもあるんです。自分の声の特徴を武器にした戦い方をよく分かっているんだなと感心しました。そんな増田さんを見て、表現を仕事にしてみたいと気づいたんです。
裏方の仕事に興味を持ったのは、高校の文化祭で舞台づくりをしたときでした。クラスメイトから『この仕事余っているからやっておいて』と言われて、どこか自分が蚊帳の外みたいな疎外感があって……。それで、舞台づくりをしている全員が『楽しい』と感じられる空間にできないかなって思ったんです。この経験が、いまのサークル運営につながっています」
Q3. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「それぞれのビジョンを持ったひとたちをまとめる難しさを痛感しています。
大学からお芝居や舞台の世界に入ったひとから、小さい頃からずっと演劇を習ってきたひとまでいろんなひとがサークルにはいます。だから、舞台に対する思いの違いや経験の違いから、うまく思っていることが伝わらないこともあったりして。
そういうときは『伝え方』を大切にするようにしています。仕事を頼むときや脚本の意図を伝えるときの伝え方によって、相手の受け取り方が変わってきますから。大学で広がった人間関係から得た学びですね」
Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「大学のホールを借りて、『表現制作同好会』としてひとつの舞台を作り上げてみたいです。
イメージとしては、照明機材をしっかり使ったり音響で大きい音を入れてみたり、裏方の凝った舞台にしたいです。裏方の仕事って目立つものではないんですが、気づいてもらえるひとには気づいてもらえると思うので」
Q5. 将来の展望は?
「将来は、舞台俳優として活躍したいです。そのために、いまは日々オーディションの予定をチェックしています。
その裏には、漠然と昔から誰かを笑顔にしたいっていう思いがあって。そのために、これからもお芝居や舞台の世界で頑張って活動を続けていきたいです」
そらのプロフィール
年齢:19歳
出身地:大阪府大阪市
趣味:芝居、動画制作
特技:人の好きなところを見つけること
大切にしている言葉:笑顔
Photo:Kawaguchi Mei
Text:Haru Ninagawa