The Real World

ウガンダ在住女子のハウスツアー!ニワトリの声で目覚めて庭でサッカーできる!?Hao in UGANDA #04【Steenz Abroad】

ウガンダ在住女子のハウスツアー!ニワトリの声で目覚めて庭でサッカーできる!?Hao in UGANDA #04【Steenz Abroad】

「Steenz Abroad」”Hao in UGANDA”。 4回目の今回は、わたしがウガンダでどんな家に住んでいるのか紹介します。

そもそも、外国人がウガンダに住むならどうしたら良い?

まず、外国人がひとりでカンパラに家を借りる際、治安のことを考えて、ひとり暮らしではなくシェアハウスを選ぶケースがほとんど。わたしもいままで3度引越しをしましたが、毎回、シェアハウスを選んできました。

そして、家の契約は基本的に”コネ”で行われます。もちろん、不動産屋もありますが、家賃1500ドル以上の高級マンションやオフィスビル、家族向け住宅を扱っているような印象で、わたしは利用したことはありません。そのため、私は周りの人に最低限の家の希望を伝えてハウスメイトを探している家を教えてもらっています。

家賃相場は、ローカルの人向けのスラム街付近や、小さなアパートの一室などであれば、月に約70ドル程度で借りられる場所もあります。しかし、現実的に外国人が安全に暮らせる場所となると、シェアハウスのひと部屋で月に300ドル以上が相場です。

わたしが今まで住んできたのは、お洒落なインテリア付きのフラットシェアや、ウガンダ人6人とシェアする広い一軒家といった物件。いずれも首都のカンパラでした。

所有の概念は捨てろ!

現在は、ウガンダ人ひとり、コンゴ人ふたり、犬12匹と住んでいます。ここもカンパラ。

家は、広い敷地内にレコーディングのための音楽スタジオが3室とオフィス2室、居住スペースが4室あり、共同のキッチンとシャワーがあります。寝室の家具は大工の友人にオーダーメイドでつくってもらっています。洗濯機はなく、毎回手洗いしていますが、ロケーションや誰と住むかの方が優先なので、あまり気にしたことはありません。

それに、停電や断水は毎週のように発生します。そんな時は「一旦インターネットや便利な世界から離れて自然を楽しむべきなんだろう」と捉えています。

家は塀で囲まれ、24時間体制でセキュリティが常駐していますが、近所で発生した強盗や泥棒の話は絶えません。庭はサッカーができるほど広く、植物が数十種類植えられており、その中のジャックフルーツを採ってピクニックを楽しめます。

朝は、隣の家で飼われているニワトリと奇妙な声をした鳥の鳴き声に起こされます。暮らしの中の「アフリカらしさ」のひとつです。また、現地の人とシェアハウスをすると、「所有」の概念がないことが多く、共有スペースに置いてあるものは一瞬でなくなってしまいます。わたしが楽しみにとっておいた食べ物がなくなっていたり、洋服が使われていたりすることは日常茶飯事。そのため、冷蔵庫には鍵が付いています。

音楽業界で働いていると、新しい人脈をつくることはとても重要なのですが、音楽スタジオに住んでいることで、毎日新しい業界の人と出会えるし、それによって新たな音楽に出会い、情報を入手できることも大きなメリットになっています。

周辺国との複雑な関係も生活に影響することも……

ロケーションとしては「東京でいう渋谷」くらい便利で、徒歩圏内にはスーパーや市場、病院、ATM、洋服屋、ホテル、レストラン、バー、カフェ……全てが揃っています。渋谷と違うのは、道路に牛やヤギが歩いていることでしょうか。

また、エチオピア人やエリトリア人の移民や「お金持ち難民」が多く住む地域であるため、エチオピア料理やエチオピアコーヒーを楽しめます。

中には、エリトリア政府から融資を受けてウガンダでビジネスを始め、利益をエリトリア政府に還元するビジネスマンもいます。たとえば、高級ホテルや高級レストランを経営するエリトリア人やエチオピア人。ただ、彼らはもともとウガンダ人が所有していた土地を高額で買い取って、安価な給料でウガンダ人を雇っている人もいるようで、ウガンダ人とエリトリア人やエチオピア人の間には亀裂があると感じています。

実際に、ウガンダは世界で4番目に難民を多く受け入れている国ですが、この背景にはこういったエリトリア人やエチオピア人のビジネスマンから、ウガンダ政府が賄賂を受け取って恩恵を得ているからだと現地の人は言います。

ウガンダに住んでいると、不当な理由で家を追い出されたり、家賃は交渉で決めたりと日本の当たり前は通用しないこともあります。ただ、ウガンダの人たちは何より友好的で、話をすることが大好きな人が多い。だから、日本人ひとりの環境でも一度も寂しい思いをしたことがありません。
同じ屋根の下で現地の人と暮らし、同じ食卓でご飯を食べることは何よりもその国とその文化を知れるし、長年の夢であったアフリカ大陸で旅行者ではなくひとりの住人として関わっていられることが嬉しく感じます。

次回は、そんなウガンダで暮らす私の経験から、「東アフリカでフツーに1カ月間過ごすならいくらかかる?最低コストから遊びたいときのコストまで!」をお伝えします。

References:
Statista「Ranking of the largest refugee-hosting countries as of mid-2024」

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

View More