Teen's Snapshots

“カプセルトイ”で大熊町を盛り上げる!「やりたいこと」がなくても「やったことがある」を増やす大学生【新田 朝春・18歳】

“カプセルトイ”で大熊町を盛り上げる!「やりたいこと」がなくても「やったことがある」を増やす大学生【新田 朝春・18歳】

「気になる10代名鑑」の963人目は、新田 朝春さん(18)。東日本大震災で被災した福島県大熊町の町おこしに、カプセルトイを使って取り組んでいます。大熊町に関わる同世代を増やしたいと話すと新田さんに、その行動力の原点について聞いてみました。

新田 朝春さんを知る5つの質問

Q1.今力を入れていることを教えてください

「大学のキャンパス内にカプセルトイを設置して、福島県大熊町の魅力を発信しています。

カプセルトイのなかには、大熊町の特産品やマスコットキャラクターの『まーちゃん』のグッズを入れています。それをきっかけに、その横にある大熊町を紹介するパネルを見てくれるひとが増えるようにという狙いからです。さらに、2025年度後期には大学公式の『大熊町講義』を開講する予定なんです。単位として認定される授業で、学生が授業のテーマや内容、進め方を自ら考え、大学と連携して実際に授業として実施するものです」

Q2.活動を始めたきっかけは?

昨年の夏に大熊町の地域おこしのインターンに参加したことがきっかけです。そのインターンは座学で大熊町について学んだあと、実際にプロジェクトとして企画を進めるという流れでおこなわれました。

3日間という少ない期間にもかかわらず、行政や農家のひとから『何でもいいからやってみて』と機会をいただけて。現地のみなさんは、学生の提案にも真摯に耳を傾けてくれたんです。学生だからとあしらうのではなく、『それいいね』や『でもここはこうしたほうがいいよ』とアドバイスをくれて、ひとのぬくもりをすごく感じました。そんな温かいところに魅了されて、大熊町が大好きになったんです」

Q3.活動する上で大切にしていることは?

『“やったことがない”がやんわりとした抵抗感を生むなら、“やったことがある”はやんわりとした自信になる』という言葉を大切にしています。

夢がないからこそ、自由に挑戦できることもあると思うので、ものごとを自分ごととして捉え、まず動いてみるようにしています。なので、大熊町での活動にとどまらず、大学では新入生ガイダンスやコミュニティづくりなど、幅広い取り組みにも関わってきました。

やったことのないことを恐れずに飛び込んでみると、そこには面白さや成長が待っている。そんな経験をしてきたからこそ、夢がなくても一歩踏み出せることを、自分の行動で伝えていけたらと思っています」

Q4.活動を通して、実現したいビジョンは?

より同世代が当事者意識をもって大熊町に関わってほしいです。

いまは自分の大学の学生と連携しながら『学生ならではの視点で大熊町を描く』ことに取り組んでいます。これまでに、大学構内で開催されるマルシェを活用して、大熊町の特産品であるイチゴゼリーを販売したこともあります。カプセルトイの新商品を企画・開発するコンテストを準備中です」

Q5.今後の展望は?

「『自分が夢をまだ見つけられてないままでも、誰かのためになる活動はできる』ということを身をもって発信していきたいです

今後は大熊町の活動を学外に展開して、他大学とのコラボイベントを実施できたらと考えています。でもそれだけじゃなくて、eスポーツ大会を通じて日本と中国の若者の懸け橋になる企画も考えていて。いまはジャンルにとらわれずいろいろやってみたいんです。

世の中には、夢を持っていないといけないという風潮があると思うんですが、さまざまなことに挑戦することで、何かやりたいことに出会得るかもしれないというスタンスで、今後も活動していきます」

新田 朝春のプロフィール

年齢:18歳
出身地:神奈川県秦野市
所属:和光大学現代人間学部人間科学科、学生団体CC
趣味:グッズ作成
特技:適応能力
大切にしている言葉:「やったことがない」がやんわりとした抵抗感を生むなら、「やったことがある」はやんわりとした自信になる。

Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

SawamuraTaisei

View More