
子供の頃の夢、覚えてる?
「ケーキ屋さん」「パイロット」「警察官」……ただ純粋に好きなことや憧れで、将来を思い描いてた気がする。👮♂️
でも、大学3年生になった今、周りは就職活動の真っ最中。やりたいことだけじゃなくて、年収とか会社の規模とか、いろんな基準に振り回されることも多い。好きなことを続けてる子を羨ましく思いつつ、自分には無理かもって諦めたり。
現実的に考えるのも大事だけど、子供と大人の狭間にいる今だからこそ、好きなことを貫いてる人って、まっすぐでかっこよく見える。
今回訪れたお菓子屋さん「モンシェリー」の店主さんは、“好きを仕事にした大人”のひとりに見えたんだよね。店内には、犬やバッタのクッキー、カメラや指輪の形をしたものまで、とにかく個性的なデザインが並んでいて、「なんでこれをクッキーに!?」ってツッコミたくなるようなものばかり。🍪⟡.*
子供の頃に憧れた夢と、大人になって現実的な選択も考えて始める、その狭間にいる今だからこそ、自分の好きなことを大切にし続けるような大人ってかっこいいなと思う。
クッキー職人のアトリエ
私は小さい頃から工作が大好きで、時間を忘れて熱中するタイプ。(最近は、記事の写真を使ってコラージュノートを作るのが楽しい✌️)
そんな私にとって、このお菓子屋さんはアトリエみたいな場所。🎨🖌
驚いたのが、クッキーの型を“彫刻刀”で、“木”に彫って作っていること!普通のクッキーの型って、ステンレスやシリコン製の型でシンプルなものをイメージする。でも、ここの店主さんは、クッキーのデザインを一つ一つ自分の手で掘って作っている。しかもデザインは結構細かいものも多い。
職人のようなクッキーの作り方や情熱と、思わず笑顔になってしまうようなシュールなデザインとのギャップがチャーミングでたまらない! 銀座の高級菓子の美しさとは違って、その人にしか出せない味や雰囲気があるからこそ、見ていて楽しくなるし、手に取ってみたくなる。
クッキーを見ていると、店主さんがどんなふうに作ったのか想像しちゃうし、愛着も湧いてくるよね。*ˊᵕˋ*
エピソードだらけの作品達
「この立体クッキーすごいですね〜」って声掛けたら、お客さんからのリクエストで作成したとのこと。話を聞いていると、並んでるクッキーのほとんどに、お客さんとのエピソードがあるみたい。
一人一人のリクエストに答えるのって「その人を喜ばせたい」って言う気持ちが強くないとなかなかできることじゃないと思うんだよね。
私は、プレゼントやサプライズをするのが得意じゃないタイプ。いつも自分のためのご褒美に忙しくて、人に対して「何かしてあげたい」って気持ちが薄いのかもしれない。そう思ってしまう自分に、ちょっと寂しくなっちゃう時もある。(だからサプライズしてもらったらめちゃ嬉しいです)
だからこそ、目の前の人を喜ばせるために手を動かすことができるって、なんだか羨ましい。「こうしたらお客さんが喜ぶかな?」っていう温かい真っ直ぐなの気持ちが伝わる。100人にウケるものを作るんじゃなく、目の前の1人を大切にする気持ちが詰まったものってお気に入りにしたくなっちゃう。🎁
タイパよりも大事なこと
モンシェリーのクッキーは、「効率的」なんて言葉とは正反対。ただ、たまたま手に取った人にとって魅力的に映るものなんだと思う。決まったコンセプトがあるわけじゃなく、「○○層に刺さる!」みたいなマーケティングがされているわけでもない。
「どれだけ効率よく作って、お客さんに届けられるか」って、今も昔も考えられていることだと思うし、そのおかげで効率よく自分の欲しいものをゲットできていると思う。そんな現代だからこそ、非効率的で非合理的なものに惹かれる瞬間がある。多分このクッキーもそのひとつなんじゃないかな。
今年の夏に1年間留学に行く予定なんだけど、友達にお手紙書くねって言われてめちゃくちゃ嬉しかったな。📮💌
もちろんLINEでメッセージはすぐ送り合えるけど、手紙を書く前の「なんて書こうかな?」っていう時間だったり、その人の字体、言い直しを変えた消しゴムの跡とか、一届くかなってそわそわ待つ時間とか、そうゆう遠回りで、不便なプロセスがあるからこそ、特別に感じるのかも。
休学して留学するのって、効率だけ考えたら遠回りかもしれない。でも、そんなの気にせずに、まずは目の前の留学を全力で楽しもう!ってなんだか気合いが入っちゃった。
夢中になれることを探す時間って、結局すごく大事な気がする。
もちろん、将来のことも考えなきゃだけど、「やりたい!」って思った気持ちには素直でいたいなって思えた日でした。 (*’ᴗ’*)
今回訪れたのは…
お菓子屋さん モンシェリー
中央林間駅東口から徒歩約3分にあるお菓子屋さん。店主のおじいちゃんが一つ一つ丁寧に作るクッキーは、動物やカメラなどユニークで温かみがあります。
住所:神奈川県大和市中央林間4-19-13
開催日:12:00〜19:00
営業時間:不定休(詳細は店舗にお問い合わせください)
キヨトカナのプロフィール
東京のはずれにある大学に、実家の車で通う大学3年生。
キャンプと銭湯、愛犬のLINEスタンプづくりが趣味。音楽を聴きながら散歩するのが最高の癒しで、髪色は月に2回はチェンジする
Text:Kana Kiyoto
Direction:Yukiho Wakao