
いいねで埋もれない情報
友達とご飯を食べる時は、Instagramのハッシュタグで検索をすることが多い。場所をキーワードにして、「東京グルメ」みたいに調べると、いいね数が多いものが上位に出てくる。
このやり方もいいんだけど、どうしても有名なところばかりになりがち。“インスタ映え”するお店へ誘導されるのに、なんとなく抵抗を感じてしまうことがある。
そんな私がよく使うのは、Googleマップ🗾・:*+
私が良いと思うポイントは、口コミの数に関係なく地図上で一気に確認できること。Instagramって、誰かがそのお店を投稿しなきゃ情報が見つからないことがあるけど、Googleマップはお店側が登録していれば見つけることができる。良いお店がいいねの数に埋もれず、自分の気になるお店を純粋に選べるのが、とても嬉しい。
当たり前にビックなパン
今回Googleマップで見つけたのは、コロッケパンの売店「青木屋」。高校生からサラリーマンまで、格安で具がたっぷりなパンを求めにやってくる。実際に手で持ってみると、予想以上の大きさにびっくり。でも値段は350円とお買い得すぎる。
最近はパンが大きいと話題になりやすいけど、それってネーミングが個性的だったり、派手さがあるからこそ注目を集めやすいんだと思う。そういう“映えるもの”自体はワクワクするけど、このコロッケパンは包装も含めて超シンプル。自分が店主だったら、「“ビッグ”コロッケパン」って名前にしちゃって良いんじゃない?って思っちゃう。
ちなみに、このコロッケパンの大きさは昔からずっと変わっていないみたい。どんどん小さくなっていくお菓子に慣れちゃってるから、大きいってだけでなんだかお得に感じてしまう(笑)。これひとつでお腹いっぱいになれるなんて、本当にありがたい限り。
私は今、留学費用を貯めるためによくお弁当を作っているけど、時間がないとついついコンビニに頼っちゃう。ただ、少し高いから罪悪感があったんだよね。もし、家の近くや通学路に、手軽に買えてお弁当代わりになるお店があったらな〜なんて嫉妬しちゃう。
絶妙に心地よい距離感
私は初対面の人でもあまり人見知りせずに話せるタイプ。でも、店員さんとの「距離感」にはちょっと敏感になるんだよね。ガツガツ話しかけられると、こっちの余裕がなくなっちゃって、逆にびっくりしちゃうこともある。
最近の飲食店なんかだと、店員さんが注文をとりに来るんじゃなくて、タッチパネルや自分のスマホで注文をすることが多い。ファミレスでは、料理を届けてくれるのもロボットになっている!便利になって良いなと思う一方で、ちょっぴり寂しい気もしている。
コロッケを揚げてくれた店員さんとは、社交辞令程度の会話が盛り上がったんだけど、なんだか懐かしいような気分になった。ついでに、「最近、材料費がどんどん上がっちゃって、この価格も結構頑張ってるのよ〜」なんて、ちょっとしたお店の裏話をしてくれて。愛情を持って働いているのが伝わってきたなあ。
すごい距離が近いわけではないんだけど、ほんのりとあたたかみがある感じが心地よかったのかも。こういう緩やかなコミュニケーションが、今もたくさんのお客さんに愛されている理由のひとつなのかも。
今回訪れたのは…
青木屋
下町情緒あふれる南千住にある「青木屋」は、昔ながらの味を守り続けるコロッケパンの名店。昭和32年に創業以来、学生からサラリーマンまで幅広い層の人々に愛されている。手頃な価格で気軽に立ち寄れるのも魅力のひとつ。
住所: 東京都荒川区南千住6丁目47−14
営業時間: 7:00~売り切れ次第終了
※大体13時前後で売り切れるみたい。
定休日: 日曜日・祝日
キヨトカナのプロフィール
東京のはずれにある大学に、実家の車で通う大学3年生。
キャンプと銭湯、愛犬のLINEスタンプづくりが趣味。音楽を聴きながら散歩するのが最高の癒しで、髪色は月に2回はチェンジする
Text:Kana Kiyoto
Direction:Yukiho Wakao