Steenz Breaking News

J-POPが世界でブームになるかも?昨年実績から2025年のトレンドを予測【Steenz Breaking News】

J-POPが世界でブームになるかも?昨年実績から2025年のトレンドを予測【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、J-POPが2025年に世界でブームを巻き起こす可能性についてご紹介します。

「日本語曲」が世界で聴かれた2024年

2024年は、日本の音楽が世界で大きな飛躍を遂げた1年でした。

それを象徴する出来事としてまず取り上げたいのが、日本語で作られ、歌われた楽曲のバイラルヒット(※)です。

例えば、TVアニメ『マッシュル-MASHLE- 神覚者候補選抜試験編』のオープニング・テーマをつとめた、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」。この楽曲は、YouTubeのウィークリー楽曲ランキング(3月8日~14日集計分)でグローバル1位にランクインしました。また、世界的な音楽チャートBillboardでは、3月19日発表の『Global 200』というチャートで、テイラー・スウィフトやアリアナ・グランデといった世界的歌手とともに名を連ね、8位にランクインしています。

※バイラルヒット:SNSや動画、サブスクリプションサービスなどのデジタル上でバズを起こし、多くの人に聴かれたり、支持されたりした楽曲やアーティストのこと。

さらに、アメリカで楽曲の売上や再生数が一定数を超えた際にアメリカレコード協会から認定される「ゴールドディスク」を獲得したアーティストも。2024年6月、藤井風が「死ぬのがいいわ」で、BABYMETALがBring Me The Horizonとのコラボ曲「Kingslayer ft. BABYMETAL」で同賞を手にしました。

海外でのフェス出演やライブ開催も活発化

また、日本のアーティストが海外でのフェス出演やライブ開催を活発化させた1年でもありました。

例えば、2024年4月に開催されたアメリカの歴史ある大規模フェス・コーチェラには、新しい学校のリーダーズ、YOASOBI、Awich、Number_iが出演。

直近では、中国の年末カウントダウン番組『2024-2025湖南卫视芒果TV跨年晚会』にギタリストのMIYAVIが出演したほか、同国の年越しフェス『2024最美的夜 bilibili跨年晚会』には元℃-uteのメンバーで、現在はソロシンガーとして活躍する鈴木愛理が出演し、多くの現地ファンを沸かせました。

海外での単独ライブも盛況です。例えば、藤井風は2024年10月から12月にかけて、シンガポールやタイ、韓国などのアリーナを巡るアジアツアーを開催し、各国で大勢のファンを魅了しました。

YOASOBIも現在、自身2度目となるアジアツアーの最中。プレスリリースでの発表によれば、台湾で行う公演にはおよそ60万件のチケット抽選申し込みがあったそうで、さまざまな国や地域で高い人気を誇っていることがうかがえます。

シンガーソングライターやユニットだけでなく、バンド勢も健闘しています。King Gnuは2024年にアジアツアー初開催にして4都市7公演のチケットを完売。ずっと真夜中でいいのにも、中華圏での公演でソールドアウトし、海を越えた熱心なファンの存在が明らかになりました。

2025年はJ-POPが世界でブームを起こすかも?

こうして、「日本のアーティストの楽曲を聴く、ライブに行く」という土台が世界各国で築かれた2024年。その実績があればこそ、2025年はJ-POPが世界の音楽シーンでトレンドになる可能性も十分にあり得るのではないでしょうか。

実際、世界的な音楽授賞式のひとつであるグラミー賞が運営するメディアでは、2025年の世界の音楽シーンを予想するキーワードの1つとして「J-POP」を紹介。「J-POPが世界の音楽シーンの中でますます目立つようになるだろう」「Superflyの『Charade』のような内省的なバラードから、Adoの『Value』のようなアップビートでポップなヒット曲まで、多様なサウンドを内包するJ-POPは新しいリスナーを魅了し続けるはずだ」と、J-POPが世界的なブームとなる可能性を指摘しています。

ほんの数年前まで、世界で存在感を発揮できていないと嘆かれることも多かった日本の音楽シーン。かつては「世界トップクラスの音楽市場があるために、音楽文化や楽曲、アーティストのあり方が独自の進化・発展を遂げてしまったこと」が大きな弱点だと捉えられていましたが、それがいまや、逆に世界のリスナーを獲得する魅力となっているようです。

また、動画SNS、ストリーミングサービスといったコンテンツに触れられるプラットフォームの発展や、音楽と相性の良い日本発アニメコンテンツの欧米などでの市場拡大も追い風に。これらの影響も受けながら、J-POPは2025年、世界でさらに存在感を発揮するものと思われます。今年の日本の音楽はきっとこれまで以上に、従来は見られなかった興味深い動きがでてくることでしょう。2025年のJ-POPシーンから目が離せません。

References:
GRAMMY AWARDS「5 Music Trends You May See In 2025: The Rise Of J-Pop, Music Video Craze & More」
経済産業省「音楽産業の新たな時代に即したビジネスモデルの在り方に関する報告書 データ集」

TextTeruko Ichioka

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

View More