Teenage Realities

推し活してる?いくらかけてる?ティーンの推し活事情への疑問をぶつけてみた【10代リアルVOICE】

推し活してる?いくらかけてる?ティーンの推し活事情への疑問をぶつけてみた【10代リアルVOICE】

タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ10代リアルVOICE

今回のテーマは「推し活」について。ゲームやアニメ、アイドル、ほかにも鉄道やスポーツ界隈など、幅広いジャンルで盛り上がっている推し活。ティーンにとって、推しはどんな存在なのでしょうか。推しがいるのか、推すようになったきっかけや推し活の内容、かけているお金事情など、推し活の魅力を、4人のティーンに聞いてみました。

1. 有楠さん「悩んでいるときに背中を押してくれるのが、推しの存在です」

サブカルチャーを通して、思春期の高校生たちが言葉にできない感情を言葉にするプロジェクトを立ち上げた17歳。

「ぼくにとっての推しは『Oasis』や『The Beatles』です。

中学校2年の時に思春期とコロナの期間が重なって、悩んでいました。その時に、たまたまOasisの『Whatever』という曲が耳に入り衝撃を受けて……。

リアムやノエルのかっこよさに、14歳のぼくの心がわしづかみにされました。それ以降、Oasisは僕のバイブルになってくれています。再結成してくれと願った結果、ついに今年、念願の再結成を果たしてくれました」

カルチャーの力で心に火を灯したい!思春期の中高生に寄り添うプロジェクトに挑む高校生【有楠・17歳】
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2. 榊原さん「女子バスケットボール選手のプレースタイルや人柄に心を奪われました」

医学部に通い、日々学業に励みながらも、中高生向けのヘルスケア課題解決プログラムに参加し、活動の運営に携わっている、19歳。

「女子プロバスケットボール選手を推しています。試合観戦やグッズ購入が、わたしにとっての推し活の楽しみです。ホームゲームで応援すると、選手たちの活躍を間近で感じることができて大興奮します。

バスケットボールを始めてから技術の習得のためにプロの試合を見ていたら、彼女のプレースタイルや人柄に心を奪われて、いつのまにか彼女を推していました。苦境に立たされても笑顔を絶やさず、果敢に挑む姿勢に魅了されていて。彼女を応援することで、自分自身も前向きに頑張ろうという気持ちが芽生えてきます!

推し活代は、チケット代やグッズ代に1万円ほど使いましたが、推しを含めた多くの選手のプレーを見ることで喜びや感動を得られるので、お金以上の価値があると感じています」

『inochi未来プロジェクト』が手掛けるプログラムへの参加が転機に。若者の力で医療の課題解決をめざす【榊原・19歳】
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3. 舟橋遼亮さん「金額以上に、心の支えやモチベーションとなるのが推し活です」

長野県飯山市の古民家をリノベーションし、疲れた人が立ち止まることができるような宿泊施設をつくるための活動している、19歳。

「アニメやゲーム、VTuberが趣味で、特に『ホロライブ』の湊あくあさんを推していました。残念ながら先日、卒業されてしまいましたが、今まではフィギュアやタペストリー、コラボ商品などで、年間10万円くらい費やしていました。

アニメに関しては、大学生になってからはあまりグッズを買わなくなったのですが、中学・高校のころは年に15万円ほど『一番くじ』やフィギュア、タペストリー、サブスクに使っていました。『Charlotte』の友利奈緒ちゃんと『ゆるキャン△』の主人公、りんちゃんが大好きです。

中学時代、不登校だったころから『ゆるキャン△』のりんちゃんに憧れていて。家に引きこもりながらも、頑張ってバイクの免許を取り、キャンプ道具を揃え、山梨のキャンプ場まで聖地巡礼を実現させました。家を出るきっかけになったし、本当に救われた作品で、勇気づけられました。

ゲームは主にPCで遊んでいて、合計するといままでに30万円ほど使っていると思います。推し活は金額だけじゃなくて、心の支えやモチベーションになる大切な存在です」

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4. 笹岡岳史さん「推しがいる人にとっても、社会にとっても、Win-Winなのが推し活だと思います」

子ども食堂を立ち上げて、地域の子どもたちやその保護者の方々の支えとなるために活動中の17歳。

「推しはいませんが、推し活は、人のモチベーションや、心の支えになっているんだと思います。

推し活による経済効果も大きいと聞いています。推しがいる人にとっても、社会にとってもWin-Win。損する人や困る人がいないところは、推し活のいいところだと感じています」

子どもたちがのびのびとチャレンジできる社会をつくりたい。子ども食堂を立ち上げた高校生【笹岡岳史・17歳】
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推し活をしている10代にとって、推しはかけがえのない存在であることがわかりました。推しがいない、というティーンにも、推し活への理解は広まっていました。スポーツ選手やアニメ、ミュージシャンなど、推す対象は人それぞれですが、心の支えや勇気を与えてくれるのが推しであり、かけるお金以上に与えてくれるものがあるようです。グッズはもちろん、スポーツ観戦や音楽鑑賞も推し活のひとつ。かける金額は人によってさまざまですが、これからもティーンの推し活事情から目が離せません。

Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano

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Serina Hirano

エディター/ライター

東京と静岡の二拠点生活。リアルを懸命に生きている若者を応援するため、パラレルワーカーとして活躍中。インタビュー記事を基点とし、学生やスターアップ企業、まちづくりの領域まで幅広く活動しています。ライター兼ディレクターとして、2024年からsteenzに携わる。

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