世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、エドウインと明治のコラボレーションにより実現した、カカオハスク生まれのサステナブルなデニムについてご紹介します。
持続可能なカカオ生産に向けて
昨今では、多くの企業が持続可能な社会のための取り組みをおこなっています。チョコレートで有名な大手食品会社、株式会社明治もそのひとつです。
カカオの実からチョコレートをつくる際、利用されるのは実の3割程度で、果肉や皮といったおよそ7割の部分が廃棄され、多くの食品ロスが発生しているのだそう。また、カカオの主な産地であるガーナ共和国では、農場での児童労働や、森林破壊といった課題も抱えています。明治では、そうしたカカオ生産をめぐる課題に、さまざまな方法で挑んでいます。
今回紹介するのは、カカオを「チョコレートの原料」としてだけでなく、フルーツとして最大限に活かしていく取り組みのひとつ、「カカオハスク」のアップサイクルプロジェクトです。
カカオハスクとは、カカオ豆の皮のこと。チョコレートの製造過程では、取り除かれて廃棄されてしまう部分です。近年、チョコレート業界では、いままで廃棄されていたカカオハスクに着目し、有効活用しようという動きが広まりつつあります。これまでは、カカオハスクを配合した容器や家具などを開発してきた明治ですが、今回新たに、カカオハスクをアップサイクルして作ったデニムを発表しました。
カカオハスクから生まれたデニムって?
カカオハスクのアップサイクルから作られたデニムは、明治のカカオハスクを活用したライフスタイルブランド「CACAO STYLE」と、日本発のジーンズブランド、株式会社エドウイン(EDWIN)とのコラボレーションにより誕生した商品です。粉末状に加工したカカオハスクと、和紙をブレンドして紡いだ糸を使用しています。
通常のデニムよりも軽くてドライなはき心地、そしてシャイニーな質感がポイントなのだそう。さらに、セルビッジ(デニム生地の両端にある白い部分)は、明治の代表的な商品である「明治ミルクチョコレート」のカラーをイメージした色になっているというこだわりも。
製造は、裁断から縫製までエドウインの国内自社縫製工場で行われており、熟練した技術と厳格な品質基準を持つジャパンデニムのこだわりが感じられる仕上がりになっています。
その他にも、使い込んでいくほどに色が濃くなり、ツヤのあるアメ色に変化するヌメ革を使った「CACAO STYLE」ロゴ入りの革ラベルや、背面ポケットの「明治ミルクチョコレート」をイメージしたフラッシャー、「EDWIN」ロゴ入りのチョコレート風チャームにも注目です。
「EDWIN TOKYO HARAJUKU」「EDWIN KYOTO」「EDWIN CONCEPT SHOP オンラインストア」にて、ジーンズとジャケットの2種類が発売されています。
サステナブルなアイテムを日常の選択肢に
今回紹介したデニムアイテムをはじめ、今後さらに活用の幅が広がりそうなカカオハスク。廃棄され、ロスになっていたものを有効活用する動きがさまざまな分野で加速しています。日常的に使うものこそ、サステナブルなものを選んでいきたいですね。
Text:kagari