世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日はDoleが取り組む「もったいないフルーツアクション」ついてご紹介します。
Dole、フルーツロス削減へ新プロジェクト始動
わたしたちの食生活にとって身近な存在であるバナナ。栄養価が高く、そのままでも、お菓子などの加工品としても人気がある、フルーツの代表格です。一方で、フィリピンや中南米などそのほとんどを輸入に頼っているバナナは、収穫から店頭に並ぶまでのさまざまな過程で、廃棄が出ているのが現状です。
そうしたバナナをめぐるフルーツロス問題に取り組んできた、フルーツの生産や加工・販売などをおこなう株式会社Dole(以下:Dole)。さらに多くの企業を巻き込みたいとの想いで、2024年10月に新たなプロジェクトを始動しました。
「もったいないフルーツアクション」でフルーツロスを救え!
Doleは、2021年から、規格外のため廃棄されているバナナの活用を広げる「もったいないバナナプロジェクト」をおこなってきました。このプロジェクトが3周年を迎えたタイミングで、今回、新たに発足したのが、共創型フルーツ活用プロジェクト「もったいないフルーツアクション」です。以前から行ってきたフルーツロス削減の取り組みを、より多くの企業へ拡大することを目的としています。
「フルーツロスをゼロにすること」と「“規格”という概念を改めて捉え直し、規格外フルーツが地球の大事な資源として活用される、サステナブルな仕組みを構築すること」の2点をミッションとして掲げた本プロジェクト。具体的なアクションとしては、以下の4つのものがあります。
共創型商品開発プロジェクトで「もったいないフルーツ」を活用!
ひとつめの取り組みは、地域で活躍する職人や、ものづくりをするクリエイターと参画企業をつなぐ開発者コミュニティ「Crafty」(株式会社イロリ提供)と協力した「もったいないフルーツ」の新商品開発プロジェクトです。
これは、幅広いジャンルのクリエイターから「もったいないフルーツ」の活用アイデアを募集するもので、優秀なアイデアがあれば、実際に商品化する可能性もあるそうです。これからどんなコラボレーション商品が生まれるのか楽しみですね!
毎月1日を「もったいないフルーツの日」に制定
ふたつめは、毎月1日を「もったいないフルーツの日」として制定し、「もったいないフルーツ」を使用した商品についての情報発信をおこなう活動です。
「1本も無駄にしない」という想いを込めて、毎月1日を「もったいないフルーツの日」として、日本記念日協会に登録。今後は、DoleのWebサイトなどで「もったいないフルーツ」に関するさまざまな情報発信がおこなわれます。
オフィスに「もったいないバナナ」を定期配送
3つ目は、オフィス向けのバナナ配送サービス「Office de Dole」です。これは「もったいないバナナ」の活用シーンを広げる取り組みとして、提携企業の工場や職場などにバナナを定期配送するもの。フルーツロスを削減できる上、バナナを食べることで従業員の健康もサポートできる、一石二鳥な内容になっています。
バナナを「炭」に加工して活用
4つ目にご紹介するのは「もったいないバナナ」に、食材以外の活路を見いだそうとする取り組みです。上の写真の真っ黒なバナナは「炭」として調理用炭や脱臭剤などとして活用することをめざす「バナナ炭」。バナナの産地ではすでに、土壌改良材として使用されています。Doleは現在、この「バナナ炭」の商品化を検討しているそうで、今後の動きに注目ですね。
フルーツロス・食品ロス削減のためにできること
今回は、Doleによるフルーツロスを減らすためのさまざまな取り組みを紹介しました。
食品ロスを発生させているのは、今回紹介したような、規格外の食品などの廃棄だけではありません。環境省の調査によると、家庭から出る食べ残しや廃棄など「家庭系のロス」が、食品ロス全体の約半数を占めているそうです。たくさん買いすぎて食べきれなかったり、冷蔵庫の奥底に潜んでいて、気付いた頃には腐っていたりと、食品を無駄にしてしまった経験は誰しもあるはず。買いすぎない、作りすぎない、すぐ使うものはスーパーの棚の手前から取るなど、個人ができる取り組みも多くあります。みなさんも、フルーツロス、食品ロスを減らすためのアクションを始めてみませんか。
References:環境省「令和5年度食品廃棄物等の発生抑制及び再生利用の促進の取組に係る実態調査」
Text:kagari