「気になる10代名鑑」の803人目は、森快嗣さん(18)。中学生のときから独学で作曲活動を始め、現在は高校時代のバンド仲間と結成した『GOLDEN WEEK』という3ピースバンドで、ギターボーカルをつとめています。「曲のテーマは怒り」と話す森さんに、活動を始めたきっかけや将来の展望について、聞いてみました。
森快嗣を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「今年4月に、高校時代の同級生と結成した『GOLDEN WEEK』という3ピースバンドで、ギターボーカルと作詞作曲を担当しています。
中学生のころ、スマホに入っていた『ガレージバンド』という、作曲アプリが気になって。暇なとき、そのアプリで遊んでいて、だんだんと作曲が楽しいって思えてきたんです。
そして高校生になってから、本格的なソフトで作曲を始めました。大学生になってから、高校の文化祭で組んだバンドのメンバーのうちのふたりと、『GOLDEN WEEK』を結成しました」
Q2. どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?
「“怒り”をテーマに、音楽をつくっています。
高校を卒業してから、オーストラリアで暮らそうと思ってたんです。それで、治安とかいろいろと調べるうちに、アジアンヘイトのひどさをインターネットで知って。
もともと少し関心はあったんですが、日本人も含んだ、アジア人の差別について、たくさん知れば知るほど、怒りがわいてきて。それは、差別をする人に対してのものもあるし、声をなかなか挙げられない、自分たちに対してのものでもあります。
バンドをやるにあたって、そういった差別に対して思うことや、日本人であることにもっと自信をもってほしいという思いを曲にして、伝えたいと思っています」
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Q3. 活動をする中で大変なことはありますか?
「歌詞やメロディーに、自分の伝えたいことや思いを曲に乗せるのは、いつも大変です。
個人的な考えとして、音楽って、デザインする音楽とアートする音楽のふたつにわかれていると思っていて。デザイン的音楽って、ある程度マニュアルみたいなものがあって、かっこいいコード進行を使えば、つくることができると思っています。
でも僕がやりたいのは、アートする音楽なんです。ただかっこいいだけじゃなくて、自分の色を出さないといけない。それはめちゃくちゃ難しいし、正直恥ずかしくて、大変なんです。まわりの才能に圧倒されちゃうこともあります。
でも、苦しみながら作った音楽だからこそ、自信を持てるっていうか。これだけ考えたんだから、いい音楽だと胸を張れると思いますね」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「バンドのInstagramのアカウントで、2週間に1回、サウンドと動画を制作してアップしています。自分たちで動画をとったり、編集したり、撮影も分担したりして運営しています。
自分たちで音楽を作った音楽を、みんなに見てほしいと思って始めました。映像もつくらないといけないので、大変ではありますが、すごく楽しいです。まだアップした動画は3本くらいなのですが、いいねがつくたび、次も頑張ろうと思えます」
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Q5. 将来の展望を教えてください。
「バンドとしての僕の目標は、“王道”になることです。『野球選手といえば大谷翔平さん』みたいな感じで、『バンドといえばGOLDEN WEEKだよね』って言われたい。大谷翔平さんは、名前を聞いただけで通じるし、プレーする姿を見ていると、自分も頑張りたくなる。そんなふうに、誰もが知っているバンドになりたいです。
そのためにも、オーディションやライブに向けて、個人で練習しながら、ライブで盛り上がるような曲の制作をどんどん進めてます。9月には、海外フェスに出るチャンスにつながる『The Global Playground Audition』のライブ審査があるので、いまはそれに向けて練習を頑張っています」
森快嗣のプロフィール
年齢:18歳
出身地:福井県あわら市金津町
所属:武蔵野美術大学、GOLDEN WEEK
趣味・特技:アウトドア
大切にしている言葉:やることやれ
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Photo:Eri Miura
Text:koyuki Michishita