「気になる10代名鑑」の743人目は、眞島淳之介さん(18)。小学生のころからスマホで動画の制作を始め、現在は東京造形大学で実写映画の制作に取り組んでいます。実写にこだわり、「リアルの中のフィクション」を追求しているという眞島さんに、活動のテーマやインスパイアされた作品について詳しく聞いてみました。
眞島淳之介を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れている活動は?
「実写の映像制作をしています。画面の捉え方を学び、心動かされる場面を残すという点で、写真を撮ることも好きです。どちらも、完成した作品をSNSで公開しています。誰も見たことがないものをつくるということを心がけて、制作に取り組んでいます。
高校のときから芸術高校に通っていて、課題や卒業制作で、実写映像をつくってきました。高校で出会った先輩と、MV制作に取り組んだこともあり、楽しかったですね。
自分でミニムービーをつくることも。キャストの手配や撮影機材まで、自分が携わって指揮していくのは大変ですが、少しずつ形になっていくのが面白いです」
Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?
「母親が映像関係の仕事をしていたり、映画をよく見る家庭で育ったので、映像には自然に興味をもちました。編集点をつくってつなげて、という作業は昔から好きで。小学生ぐらいのころから、スマホを使って、日常風景や友達と遊んでいる様子を動画で撮り、それをなんとなくつなげて映像をつくるというのを、遊びの一環でしていました。
中学生のとき、両親から、パリで開催される子ども映画制作のワークショップを紹介してもらったことをきっかけに参加した経験も大きかったです。さまざまな世代の人とグループワークをして、即興的にアイディアを組み合わせたこと、すべての時間を映像制作につぎ込んだこと……。学校生活の中ではできない経験ができて、すごくワクワクしたんです。このとき、もっと専門的に映画の勉強をしたいと思うようになりました」
Q3. 活動の中で意識していることはありますか?
「“実写”でおもしろいことをすることが好きで、自分のこだわりになっていると思います。自分たちの住んでいる現実の延長線上にあるようで、たまにその現実を超えていく……。確かに写っているのは存在するリアルの世界であるけれど、本当はそこに存在しないという事象、物語に心を惹きつけられて。それが表現できるのが実写映画だと思うんです。
あとは偶然を楽しむことです。何も起こっていないとしても、つくりものでは再現できない、偶然記録できるような、時間の流れや風景の流れにリアリズムを感じて。川の流れや自然の風景を眺めて定点的に撮ることも好きです」
— 眞島淳之介 (@JunPuttin) February 5, 2024
Q4. 創作活動の中で影響を受けている作品はありますか?
「ニッチな映画にはなるんですけど、ホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』で、僕の大好きな作品でもあります。
監督の幼少期の出来事をファンタジーを交えながら自伝的に描いていきます。ラストには、現在のホドロフスキー監督自身が登場して、幼少期の自分に対してメッセージを語りかけます。監督が過ごした暗い現実は確かにあるけれど、映画の中には救いがあるし、救いをつくり出すことができるということに、映画の魅力と自由さを感じました」
Q5. 今後の展望は?
「今後も実写映画を作り続けられたらいいなと思います。将来的には、映像制作に関係する仕事に携わっていたいですね。つくってみたい作品は、面白いだけではない、見る人にとって何か希望を感じてもらえるような、見た後に少しでもポジティブな方向に影響できるような作品です。
あとは、大学の授業で、演劇をやったことがあって面白いなと思いました。演じる側に回る機会がある可能性もなくはないし、撮る側としても演じる側の立場を理解しておきたいとも思っていて、引き続き取り組んでみたいです」
眞島淳之介のプロフィール
年齢:18歳
出身:渋谷区
所属:東京造形大学
眞島淳之介のSNS
卒業制作 翔のいた夏https://t.co/SFDdw9g8aY pic.twitter.com/eu18LD1LEj
— 眞島淳之介 (@JunPuttin) December 22, 2023
★note
卒制について、凄い長文ですが暇があったら是非読んでください。https://t.co/dMfNSzk98p
— 眞島淳之介 (@JunPuttin) December 13, 2023
Photo:Nanako Araie
Text:Chihiro Bandome