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BTSはなぜ世界中で愛される?「ARMY DAY」にこそ改めて考えたい成功の秘密【Steenz Breaking News】

BTSはなぜ世界中で愛される?「ARMY DAY」にこそ改めて考えたい成功の秘密【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、BTSファンにとって大切な一日である「ARMY DAY」と、その盛り上がりの背景について、ご紹介します。

BTSには「ファンの誕生日」がある

「Dynamite」や「Butter」といった楽曲が世界中でヒットし、いまや、押しも押されもせぬグローバルアーティストとなったBTS。現在は最年長のJIN以外、6人のメンバーが兵役に行っており、グループとしての活動はほとんどありませんが、それでもなお、SNSやYouTubeなどで発信される言葉やコンテンツは、多くのファンに影響を与え、大きな存在感を見せています。

そして、この記事が公開される7月9日が、BTSのファンネームの決定を記念した特別な「ARMY DAY」なのです。いまから11年前の2013年7月9日。グループの公式Twitter(現・X)で、ファンネームが「ARMY」に決定したことが発表されました。そのことを“ファンの誕生日”として記念し、毎年7月9日を「ARMY DAY」と称して、BTSのメンバーもファンも、特別な1日を過ごしているのです。日本の10代の中にも、この日を心待ちにしていた人もいるのではないでしょうか。

ちなみに、この「ARMY」というファンネーム、「防弾チョッキと軍隊が常に一緒にあるように、BTS(防弾少年団)とARMY(ファン)はいつも一緒」という意味や、「Adorable Representative M.C for Youth(若者を代表する魅力的なMC)」という意味が込められているそうです。当時の発表によれば、1000個以上ものアイディアの中から、メンバーらが慎重に選んで決定した名称だということで、メンバーもファンも、この「ARMY」という名前をとても大切にしています。

いまや「ARYM DAY」は社会現象?

ここ数年の「ARMY DAY」は、もはやひとつの社会現象といっても過言ではないほど、盛り上がりを見せています。

例えば、2021年のARMY DAYでは、BTSが『Butter』をリリース。同楽曲はアメリカのビルボート「HOT100チャート」で6週連続1位を達成。またマクドナルドがそのリリースに合わせて「THE BTS セット」を全世界49か国で発売するなど、大きな熱狂の渦を生み出しました。

また、2022年のARMY DAYには、GoogleのWebブラウザで「BTS」と検索すると、結果を表示するページにBTSを象徴する紫色のハート型バルーンが出現するという仕掛けを公開。このバルーンをクリックすると、画面の下方から風船が次々と出現し、それらをクリックしていくとメンバーが「I purple you.(※)」と語りかける声が聞こえてくるというゲーム性のある企画で、ファンを喜ばせました。

さらにデビュー10周年の2023年には、グループ初のオフィシャルブック『BEYOND THE STORY:10-YEAR RECORD OF BTS』を出版。この本は韓国や日本だけでなく、英語やフランス語、ドイツ語など23か国語に翻訳され、世界同時出版を実現しました。そして、アメリカやイギリス、ブラジル、オーストラリア、日本などでは、発売の当日、Amazonのベストセラー1位を獲得。BTSが世界中でいかに愛されているグループなのかを、改めて世界の音楽シーンに示すかっこうとなりました。

今年はメンバーの兵役により、グループ全体での企画ではなく、メンバーのVによるフォトブック『TYPE 1』といったコンテンツがリリースされるようです。ここ数年の盛り上がりを見れば、2024年の「ARMY DAY」もまた、大きなムーブメントを巻き起こしていくと考えられます。

※「虹の最後の色である紫のように、相手を信じて末永く愛し合おう」という意味の、メンバーによる造語。

なぜ、BTSは世界中で愛されているのか

 

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BTSはなぜ、これほど多くのファンから愛されているのでしょうか。

その理由は、ひとつに絞ることができません。アーティストの個性や優れたパフォーマンス力、楽曲の制作体制など、さまざまな観点から考察が可能ですが、ここではひとつの視点として「ファンとのコミュニケーションの取り方が、他のK-POPアイドルとは異なっていた」という部分に触れたいと思います。

デビュー当時は、それほど知名度が高いグループではなかったBTS。所属事務所のHYBEも、いまでこそ韓国の四大事務所と言われていますが、BTSが活動を開始したころは、数ある小規模な芸能事務所のひとつでした。それゆえ、大手事務所のように予算をかけた大規模なプロモーションができなかった彼らは、当時のK-POPグループとしては珍しく、メンバー自身がファンとコミュニケーションを直接とるかたちで、SNSを積極的に活用。メンバーの自然体な姿も含め、多彩なコンテンツをSNSやYouTubeで公開することで、世界中のファンからグループの成長ストーリーが支持され、多くのARMYとの絆を深めることに成功したのです。

BTSは、2025年に全メンバーが兵役から戻り、“完全体”での活動再開を予定しています。来年はまた、BTSによる世界的なムーブメントが数多く生み出される一年になるかもしれません。

TextTeruko Ichioka

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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