「気になる10代名鑑」の693人目は、江澤哲哉さん(17)。地球温暖化や気候変動といった環境課題に取り組む学生団体『Fridays For Future Yokohama』の一員として活動しています。いまよりもいい状態の地球を次世代にバトンタッチするためにアクションを続ける江澤さんに、活動をはじめたきっかけや今後の展望について、聞いてみました。
江澤哲哉の活動を知る5つの質問
Q1. いま、力を注いでいることは何ですか?
「『Fridays For Future Yokohama』に所属していて、環境問題に興味がある同世代の人たちと一緒に活動をしています。この団体は、気候正義に声をあげる若者のムーブメントで、地球温暖化や気候変動などの環境課題に対してイベントやワークショップを開催している団体です。
具体的には、毎週金曜日にやっているスタンディングアクションに参加したり、グローバル気候マーチを開催してみんなで歩いたり、世界気候アクションデーに合わせたイベントを企画したりしています」
この投稿をInstagramで見る
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「中学1年生のとき、NHKで放送していた『2030年未来への分岐点』というドキュメンタリー番組を観て、すごく悲しい気持ちになったことがきっかけです。僕たちの普段の生活が、異常気象や地球温暖化と密接に関係していることを知って、無関心ではいられなくなって。それで、自分なりに気候変動の問題について、調べ始めました。
調べていくうちに、ただ不安なったり、悲観するだけじゃなくて、同じように考えている世界中の若者がいて、しかも、声をあげていることを知ったんです。自分と同世代の人たちが世界のために活動をしているという事実に衝撃を受けて、『自分も何かしなきゃ』という気持ちになりました」
Q3. 活動を始めるときのファーストアクションは?
「たまたま活動について知った『Fridays For Future Yokohama』に直接連絡をして、『世界気候アクション0325』という気候マーチに参加しました。
この運動は、いまでも定期的に開催しているイベントで、自分たちで作ったプラカードを掲げながら横浜市内を歩きます。同世代の人たちと一緒にマーチをすることが、僕にとってすごく印象深くて。小さなアクションだけど、いつか世の中を変える一歩になるかもしれないと感じたんです」
この投稿をInstagramで見る
Q4. 最近、新しく始めたことはありますか?
「環境問題について調べていくうちに、社会にあるさまざまな問題と、それに対しておこなわれているアクションを知ることができて。興味のあることには、フットワーク軽く参加して、アクションを起こすようにしています。
特にいま、衣料品の大量生産と大量廃棄が気になっていて。1年間の参加型プロジェクト『服のたね』に参加しました。この活動を通して、育てたコットンが洋服になるまでの過程を体験して、洋服づくりのリアルな感覚とか、生産から消費までの流れを感じられたらと思っています。いま、少しずつコットンが育ってきています。
あとは、『めぐるみらいプラジェクト』として、スーパーマーケットを視察しました。プラスチック問題を原因から解決したいと思い、スーパーでプラスチックの包装をせずに野菜を販売コーナーをつくることを目標にしています。ちなみに、プラスチックとプロジェクトをかけて、このネーミングにしました! イベントや企画は、少しでも誰かのもとに届くようにとInstagramで発信を続けています」
この投稿をInstagramで見る
Q5. 今後の展望は?
「リジェネラティブデザイナーとして、環境再生型農業を広めていきたいです。この『リジェネラティブデザイナー』というのは、僕が勝手に名付けた肩書なんですけど。
『リジェネラティブ』というのは、『再生させる』という意味で、地球を回復させる活動を通して、自然と調和した豊かな生き方をめざしている僕の活動軸に、ピッタリ重なる言葉だと思って。地球を回復させるには、フードロスのことや生き物の生命のことなど、人間が向き合わないといけない、たくさんの問題があります。
そういう問題をもっと知ってもらって、アクションも続けて、自然を再生する活動を広めていきたいと思っています。いまよりもいい状態の地球を、僕たちの次の世代に届けていきたいです」
江澤哲哉のプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県相模原市
所属:クラーク記念国際高等学校、Fridays For Future Yokohama
趣味・特技:読書、イベント企画、環境活動
大切にしている言葉:みんな違って、みんな大切
江澤哲哉のSNS
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
★note
Photo:Eri Miura
Text:Serina Hirano