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目標は「国境なき医師団」で働くこと。発展途上国での貧困問題に対してアクションを続けていきたい【rAnA・18歳】

目標は「国境なき医師団」で働くこと。発展途上国での貧困問題に対してアクションを続けていきたい【rAnA・18歳】

「気になる10代名鑑」の684人目は、rAnAさん(18)。発展途上国の貧困をなくすためのアクションを模索し、「国境なき医師団」で活躍できるような医者をめざしています。「発展途上国の問題に貢献できるような医療従事者や地域開発者になりたい」と話すrAnAさんに、活動を始めたきっかけや印象的だった出来事について詳しく聞いてみました。

rAnAを知る5つの質問

Q1. いま、力を入れて取り組んでいることは何ですか?

発展途上国の貧困をなくすことです。世界への貢献につながるアクションを起こすために、計画を立てて行動しています。

高校3年生の夏には、文部科学省主催の『トビタテ留学JAPAN 』の8期生として、ボランティア留学をしました。わたしが行ったところは、フィリピンのセブ島にある、タランバンという地域。現地の孤児院に住み込み、子どもたちの英語学習をサポートをしながら、休日には子ども食堂の実現に向けた活動をしました。

実際に現地に行ってみないとわからないような、リアルな貧困の実態を目の当たりにしたので、そんな現状を改善するための方法を模索中しています」

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

「小学生のときに、ACジャパンのCMを見て『国境なき医師団』のことを知ったのが、きっかけです。ホームページでその活動を知ったとき、とても衝撃を受けて。そのときから、世界で活躍するお医者さんになりたいと、なんとなく思っていました。

あとは、高校1年生のときに出会った恩師の存在も大きいです。その先生は、さまざまな方法で国際問題と向き合っていて、実際に経験したことや知識を教えてくれたんです。SNSやインターネットで調べた情報よりも、ずっとリアルな現状を聞いて……。

医療はもちろんのこと、貧困や飢餓もなんとかしなきゃいけない問題だなって思ったんです。そこから、子ども食堂のようなかたちで、貧困に苦しんでいる人たちへ食事を提供していきたいと考えました」

Q3. 活動を始めるときのファーストアクションは?

高校のゼミの一環で、実際に地域で運営されている子ども食堂さんと協力しながら、自分たちの子ども食堂を開催したことです。フードバンクを活用して、廃棄予定の食材を使い、100食分の食事をつくりました。

無事に子どもたちに無償で提供することができましたが、大変なことも多くあって。コロナ禍の影響で思うように進められなかったり、地元の人となかなか打ち解けられなかったり……。

そのあとも、何度か日本で子ども食堂を開催してみて、このやり方が世界で通用するのかという疑問をもつようになりました。まずは海外の現場を見てから挑戦してみようと思って、それが『トビタテ留学JAPAN 』に応募することにつながりました

Q4. 活動を続けている中で、印象的だった出来事を教えてください。

フィリピンに行って、貧困の恐ろしさに気付きました。日本の子ども食堂だと、食品廃棄予定の安全な食材を使うことができるのですが、フィリピンでは、売れ残ってしまった状態が悪い食材が、普通に販売されていて……。腐った生肉や生魚などが、格安で販売されていて、虫や悪臭もすごくて……。それが普通の市民が行くような、ローカルな市場で売られていて、しかも繁盛していたんです。

あまりにもショックで直視できず、通り過ぎるので精一杯だったんですけど、それでも需要と供給が成り立っているんだって知って。衛生面や健康面について、日本では考えられないことだし、それが当たり前になっていまう貧困の恐ろしさを体感しました。

海外の国について、インターネットや本でも調べられるけれど、足を運んだ人にしか分からない、五感を通してじゃないとわからないことがあると実感できたので、とてもいい経験だったなと思います」

 

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Q5. 将来の展望を教えてください。

今後、ルーマニアの大学にある医学部へ進学する予定です。目標は、現場の医療を学んで、国境なき医師団として、困っている人がいる国に派遣されること。婦人科の医者が足りていないので、妊婦さんのためになるような医者になりたいです。

将来的には、発展途上国の根本的な国際問題によって生じる問題に、医療従事者として、またはそれぞれの国での地域開発者として、貢献できるような人間になりたい。この大きな夢を叶えるためには、自分自身の言動に共感と信頼をしてくれる仲間がいて、協働していくことが必要不可欠だと思っています。

また、わたしが高校生のころに経験した、海外でのボランティア活動の重要さを次の世代へつなげて行きたいと思っていて。日本の学生への貢献も視野に入れながら、活動していきたいです。やりたいことがたくさんあるので、まずはできることから、どんどん学んでいきたいです」

rAnAのプロフィール

年齢:18歳
出身地:福岡県福岡市
趣味:音楽を聴くこと、映画鑑賞
特技:どこでもすぐに友達を作ること
大切にしている言葉:自分らしさから自由に

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Photo:Eri Miura
Text:Mao Kawasaki

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Mao Kawasaki

ライター

2003年生まれ、新潟県出身。文化服装学院 インダストリアルマーチャンダイジング科 在学中。Steenzには2023年11月より参加。学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事執筆を担当している。

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