世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、東京・天王洲にあるWHAT MUSEUMで行われる「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」をご紹介します。
100点以上の構造模型が展示される「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」
アート・絵画・貴重品など、美術品の保管事業を手掛ける寺田倉庫が運営している「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」。2024年4月26日(金)から8月25日(日)まで、「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで -」が行われます。
2023年9月から2024年2月まで「感覚する構造 – 力の流れをデザインする建築構造の世界 – 」という展示が行われていましたが、その後期版となる今展では、作品が大幅に入れ替わってスケールアップ。100点以上の有名建築の構造模型が展示されます。
「構造設計」とは、建築上、重力や風力といった力の流れや素材を考え、必要な構造システムを設計して、建築家を支える仕事です。建築士がアート性や作品性を持った作品を作ると「建築家」と呼ばれるのと同様に、構造設計のエンジニアもまた、そうした建築を支える「構造家」と呼ばれることがあります。一般的には建築家に注目が集まる一方で、構造家はあまり表に出ないことが多いですが、実際の建築の現場で、なくてはならない重要な役どころを担っているのが構造家なのです。
そんな構造家たちが考え抜いた構造は、さまざまな用途で、立体模型に起こされます。今回の展示は、その構造模型を集めたもので、近年、再注目されている木材を用いた建築の構造が一堂に会します。
日本を代表する木造建築と言えば、法隆寺五重塔。1/10スケール(約3.6m)の巨大模型が登場し、その細やかな構造を眺めることができます。
また、三重県鳥羽市にある漁師や海女さんなど人間と海の歴史について学べる「海の博物館」の模型も展示されます。かつて漁に使われていた木造船が並ぶ「海の博物館」らしく、ゆるやかなカーブを描く木造の構造が、その展示物を引き立てる効果をもっているのだそうです。
また、30名以上の構造家のインタビュー映像も。その言葉から、構造家の思想と哲学に迫ることができます。
さらに若き構造家たちの作品も並び、構造デザインの新たな展開が示されています。
さらには、構造デザイン応用したファッションや宇宙開発など、異なる領域との横断的な取り組みの展示も。きっと「こんなところにも応用できるの!」という驚きがあるはずです。
見えないものを、見て触ってみよう
普段はあまり目にすることのない「構造」。しかし、直接は見えなくても、わたしたちの生活を支える土台になっています。展示では、実際に触れることができる構造模型もあるので、計算から導き出される構造の世界を、ぜひ堪能してきてください。
「感覚する構造 – 法隆寺から宇宙まで – 」基本情報
会期:2024年4月26日(金)~2024年8月25日(日)
会場:WHAT MUSEUM 1階・2階
開館時間:火〜日11時〜18時(最終入場17時)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)
入場料:一般1,500円、大学生/専門学生800円、高校生以下無料
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号
アクセス:東京モノレール 天王洲アイル駅より徒歩5分
東京臨海高速鉄道りんかい線 天王洲アイル駅B出口より徒歩4分
JR品川駅 港南口より徒歩15分
URL:https://what.warehouseofart.org/exhibitions/sense-of-structure_second-term/
Text:Itsuki Tanaka