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バナナの量り売りや紙パッケージがいずれは主流に?バナナから考える持続可能な社会とは【Steenz Breaking News】

バナナの量り売りや紙パッケージがいずれは主流に?バナナから考える持続可能な社会とは【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、Doleがおこなっている『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』についてご紹介します。

『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』って何?

フルーツの生産や加工、販売などを行う株式会社Dole(以下:Dole)では、2022年6月から『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』をおこなっています。

このプログラムは、幅広い年齢層に親しまれているバナナを軸に、食品廃棄や食品ロス削減を考えるきっかけづくりと啓発活動を目的としています。最近ではこの活動が評価され、令和4年度食品ロス削減推進表彰において、「環境事務次官賞」を受賞しました。

企業から消費者まで、さまざまな人々と協力しながら実践する『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』。具体的にどのような取り組みなのでしょうか。

食品ロスや廃棄物ゼロをめざしたコンポスト企画

『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』ではこれまで、家庭でできる取り組みとして、コンポストバックを活用した企画を実施しました。

このプログラムは、期間中にドールの「量り売りバナナ」を含む1,000円以上(税込)の買い物をした後に、専用サイトに応募し、当選すると、バッグ型のLFCコンポストがもらえるというもの。LFCコンポストには、300gの生ごみを1か月半から2カ月ほど投入することができ、2~3週ほどで堆肥に生まれ変わります。堆肥は自身の家庭菜園でも使えるほか、指定の培土製造会社に送ることで、野菜やフルーツと交換できます。

実施期間は約3か月。コンポストに興味はあるけど、始め方がわからないという人や、お試し的に始めてみたいという人にはピッタリの、トライしやすい取り組みですね。

Doleが新たに行う「小型量り売り機の導入」と「バナナ専用 脱プラパッケージ」

さらにDoleでは、プログラムの拡大をめざし、新たにふたつの取り組みを実施することを2024年3月19日に発表しました。

ひとつめの取り組みは、「バナナの量り売りの店舗拡充」です。2022年6月からDoleでは、プラスチック包装や食品ロスの削減を目的に、一部の量販店と提携し、バナナの量り売りをおこなってきました。「必要なぶんだけ購入できる」と消費者からの評判も上々で、2024年1月時点で、50万人が体験しています。提携店舗からも継続を願う声が多く寄せられ、量り売りの導入を希望する新規店舗も増加。このような背景もあり、今回は、狭い都心型の店舗でも対応できるように、バナナの量り売り機が小型化され、導入が開始されました。

そしてふたつめは、「バナナ専用の脱プラパッケージ」。これは、化石資源由来のプラスチック包装の廃止を目的に開発された、紙素材のパッケージです。プリントに使用されているインクも、ボタニカルインクとバイオマスインクを採用して、環境面に配慮しました。このパッケージは、バナナを食べた後も、簡易的なゴミ箱にしたり、フルーツの保存袋などにしたりして活用できるそうなので、購入した際は確認してみてください。

フルーツから考える持続可能な未来

今回ご紹介した『バナナエシカルバリューチェーンプログラム』は、企業だけでなく、提携店舗や消費者も巻き込んだ取り組みであるということが、注目するべきポイント。「量り売り」や「コンポスト」など、国内外で注目されているアクションを積極的に取り入れているので、興味をもつ人も多いはず。こうした参加型の取り組みは、消費者も楽しみながら参加できるところがうれしいですよね。

いまは、環境および食品ロスは世界的な問題となっており、改善するための取り組みも今後ますます増えていくはず。さまざまな企業がどのような取り組みを行っていくのか、これからも注目していきましょう。

Text:Yuki Tsuruda

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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