「気になる10代名鑑」の656人目は、平山菜子さん(19)。服飾の専門学校に通いながら、キャラクターや物語のシーンを想起させるような、ストーリー性のある衣裳を制作しています。「将来は舞台衣裳を通じて舞台をつくりあげる一員になりたい」と語る平山さんに、活動を始めたきっかけや創作活動のテーマについて詳しく聞いてみました。
平山菜子の活動を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいることは何ですか?
「将来は舞台衣裳に携わりたくて、衣装制作の勉強をしています。そのために文化服装学院のファッション高度専門士科に通っていて。自分の個性がまだはっきりとわかっていないので、模索しながら課題に取り組んでいます。
また、実際の舞台の現場にも関わりたいと思っていて。高校2年生のときから、劇団で衣装や裏方のお手伝いをしていたんですが、その経験を活かして、いまはお仕事として、衣裳製作をさせていただいています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「母親がよく裁縫をする人で、小さいころから、手づくりのものをたくさん持たせてくれていたんです。ひととおり道具が家にそろっている環境だったのもあって、自然と裁縫に興味を持つようになりました。
裁縫にのめりこむきっかけになったのは、中高一貫校での演劇部での活動でした。中1から高2まで、部員みんなでひとつの舞台をつくるという経験をして。キャストとして舞台に出られるのは、オーディションで受かった部員だけ。わたしはそのオーディションで、中2、中3と落ちてしまったので、スタッフとして衣裳担当をしたんです。
最初は出演できないことが悲しかったけど、もともと裁縫が好きだったこともあって、だんだん衣装づくりが楽しくなって。いつの間にか、“舞台衣装を通じて、舞台をつくりあげる一員になりたいな”と思うようになっていたんです」
Q3.どんなことをテーマにして、創作活動をおこなっていますか?
「“物語を紡ぐ服”をコンセプトにしています。服をその物だけで終わらせるんじゃなくて、着ている人物の背景や性格をイメージしながらつくるようにしていて。舞台であれば、この衣装を着るのはどんなキャラクターなのか、どんなシーンなのか。細かいストーリーも意識してつくることで、見たひとの解釈が広がると思うんです。
また、服をつくる側としても、設定を考えることで、楽しくアイディアにつながります。たまに、自分にしか伝わらないくらい細かい部分にこだわってしまうこともありますけど(笑)」
Q4. これまでに影響を受けた作品は?
「いまでもずっと刺激をもらっているのは、劇団四季の舞台です。もともとは、演劇部での活動に勉強になるかなと思って観に行ったのですが、すっかり引き込まれてしまって。いまは劇団四季を観ること自体が大好きです。
劇団四季の舞台って、アドリブが少なくて、台本遵守であることが特徴なんです。だからこそ、決められた台本のなかで、俳優なりのキャラクターの解釈が表現されていて。同じ演目でも、見るたびに違う景色を見せてくれます。いまの創作に欠かせない、“キャラクターの確立”という要素のルーツにもなっていて、とても憧れています」
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Q5. 将来の展望は?
「衣裳を通じて、舞台をつくりあげる一員になることです。さまざまな役割のひとの力が集結して、ひとつの舞台をつくりあげることって、すごく素敵なことだと思うんです。
わたしは、演じる側も経験したことがあるので、キャスト側の思いを理解できる。それはひとつの強みだと思っていて。舞台を観るひとはもちろん、演じるにも力を与えられるような、最高の衣裳をつくれるようになりたいです」
平山菜子のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都
所属:文化服装学院ファッション高度専門士科
趣味:舞台鑑賞
特技:秋刀魚を三枚におろすこと
大切にしている言葉:与えられた場所で全力を尽くす
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