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3月22日は世界水の日!世界中の人々が清潔で安全な水を利用できるために、何ができる?【Steenz Breaking News】

3月22日は世界水の日!世界中の人々が清潔で安全な水を利用できるために、何ができる?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、3月22日に迎える「世界水の日」について、その設立背景や実行できるアクションについて、ご紹介します。

地球上に暮らす7億300万人の人々は清潔な水を使えない環境にいる

日本に暮らしていると、水に関する不便さを感じることは少ないかもしれませんが、世界には清潔で安全な水にアクセスできない人はたくさんいます。

ユニセフと世界保健機関が2023年7月に発表した報告書「家庭の水と衛生の前進2000~2022年:ジェンダーに焦点を当てて」の中で、地球上に暮らす7億300万人が清潔な水を使えない環境にいると報告されています。

そのうちの半数以上はサハラ以南アフリカに、そして5分の1は中央アジアと南アジアに暮らしている人々であり、農村部に多いこともわかっています。彼らの多くは、安全管理がされていない水源や地表水などを飲み水として利用しているため、健康に悪影響を及ぼす危険性があり、対策が急がれているのです。現に、これらの国や地域では、水と衛生環境の不十分さを理由に、毎年140万人が命を落としています。

国や地域によって、水の管理や設備に格差が生じている理由としては、資金不足や政治、貧困などが挙げられます。安全な水を確保して、それを地域すべての人が平等に使えるようにするためには、設備や環境を整えるための膨大な資金が必要です。

しかし開発途上国であったり、経済的に貧しい国だったりで、水や衛生管理に資金をまわす余裕がなかったり、政策として優先度が低かったりします。その他にも、貧困を理由に社会から疎外されていて、安全な水を求めていても、その声が政府に届きづらい人々もいるのです。

毎年3月22日は「世界水の日」

こうした世界の水事情は、「聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない」という人が大半なのではないでしょうか。その啓蒙のために定められたのが「世界水の日」です。

1992年に開催された国連総会にて、3月22日を世界水の日とすることが決定されました。この国際デーは、「地球に暮らす全員が、清潔で安全な水を手に入れられる社会にするためにできることをしよう」という意識向上を目的としています。また、毎年テーマが決められており、2024年は「Water for Peace(平和のための水)」です。

ちなみに日本では「世界水の日」とは別に、毎年8月1日を「水の日」とし、8月1日~7日までを「水の週間」として定めています。期間中は、国や地方公共団体、民間団体などが協力し、水の大切さを広めるイベントやセミナーを開催。令和3年には、『ポケットモンスター』のキャラクターであるシャワ―ズが、水の日応援大使に任命されたことで話題になりました。

わたしたちにもできることはある

「世界水の日」は、改めて水のことを考えてみませんか。特別なことはしなくても、普段の生活の中で水の使い方について、少し意識するだけで、立派なアクションになります。例えば、お皿を洗ったり歯を磨いたりするときに、水を出しっぱなしにしない。洗剤やシャンプーなども、必要以上の量を使わないことによって、水の汚染を軽減できます。

その他にも、水と衛生分野の問題改善のために活動する国際NGO「ウォーターエイドジャパン」による、参加型キャンペーン「Blue4Water」に参加するのも選択肢のひとつ。このキャンペーンでは、「①身近なものを青に染めよう」「②SNSを青く染めよう」「③まわりの人に広めよう」という3つの方法から参加できます。

①は、服や靴、ネイルなどの身に付けるアイテムや携帯、青いパッケージのお菓子など、青色が入っているものを生活に取り入れるというもの。②は、SNSにハッシュタグ「#Blue4Water」と付けて、青いアイテムが写っている写真を投稿。そして③は、3月22日が「世界水の日」であることを家族や友人に伝えるというものです。どれも気軽にできるアクションですよね。

他人事じゃない。世界で起きている水問題

きれいな水が簡単に手に入る日本では、水問題といわれても、具体的に何が起きているのか想像しにくい部分もあり、水にまつわる深刻な問題にさらされている人々に対して、あまり意識が向けられていない現状があります。

しかし、他国で起きていることは決して他人事ではなく、わたしたちの生活とつながっているもの。「世界水の日」をきっかけに、今年は世界の現状を知る人が増えるといいですね。

Reference:
ユニセフ/WHO「水と衛生」最新報告書 安全な水と衛生の欠如がもたらす 女性・女の子への不均衡な影響 初の詳細分析|ユニセフ
ユニセフの主な活動分野|水と衛生|公益財団法人 日本ユニセフ協会
ユニセフ/WHO「水と衛生」最新報告書 安全な水と衛生の欠如がもたらす 女性・女の子への不均衡な影響 初の詳細分析|公益財団法人日本ユニセフ協会
水の課題|特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン
3月22日は世界水の日|特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン
世界水の日|国連
水資源:「水の日」・「水の週間」|国土交通省

Text:Yuki Tsuruda

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