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全国の医学生が新しい挑戦ができるように!日本の未来を見据えて変革をめざす医学生【木村怜央・19歳】

全国の医学生が新しい挑戦ができるように!日本の未来を見据えて変革をめざす医学生【木村怜央・19歳】

「気になる10代名鑑」の633人目は、木村怜央さん(19)。国立大学の医学部で学びながら、挑戦を続ける医学生を応援するための学生団体を運営しています。将来的には、理系人材の適材配置や地域医療の活性化のために、ヘルスケア領域で事業をしたいと話す怜央さんに、活動のきっかけや今後の展望についてお聞きしました。

木村怜央を知る5つの質問

Q1. いま、力を入れている活動について教えてください

全国の挑戦する医学生を応援し、専門の医学分野以外でも関わりをもって、仲間づくりができる環境を生み出したくて、3か月ほど前に『医療系学生団体SenGaku』を立ち上げました。自分がやりたいことに取り組んでいる医学生どうしを繋ぐほか、何かにあたらしく挑戦する仲間を集められる場を作ることも、目的としています。

具体的な活動としては、トークバトルのように、取り組んでいる活動について語りあう『戦talk』の開催や、医学生向けのWebメディア『SenZine』の運営など、いくつかのプロジェクトを進めています。また、医学生が参加できるイベントや、学生団体の全国マップの紹介も。全国の医学生が、もっと自由に交流できるようになって、チャレンジする機会をつくれればと思っています」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

「実は半年前までは、だらけた生活を送っていたんです。勉強以外の時間は、なんとなくバイトをして、あとは気ままに遊んで、気がついたら時間が過ぎていて……みたいな感じ。大学の勉強も、どこか、要領よくこなしてしまっているところがありました。

そんなとき、たまたまのぞきに行った医学生向けのイベントで、本気で何かに取り組んでいる医学生を目の当たりにして。自分が、どれだけもったいない時間の使い方をしていたのかを実感して、ものすごく後悔しました。

それ以来、自分でも活動を始めないという選択肢はなくなって。まずは自分と同じような体験を、もっと多くの医学生にも経験してほしいと思って、医学生が刺激を受けられるような場所をつくろうと思いました」

Q3. 活動を始めるときのファーストアクションを教えてください

活動の軸を決めた翌日、1日でホームページをつくりました。たまたま他の活動で、ホームページづくりの知識があったのですが、とにかく形にしようと思って。

それから、他のイベントで知り合った医学生たちと、オンラインで話しまくって。その中で、活動が忙しくて発信活動ができなかったり、そもそも発信に興味がなかったりする医学生が多いことに気が付いたんです。だからこそ自分は、積極的に自分から発信したり、精力的に活動する人たちを紹介したりすることで、まわりを巻き込んでいきたいと思ったんです」

Q4. 活動をする中で苦しかったり、壁を感じることはありますか?

自分自身の挑戦に、あまり時間を使えていないことです。誰かの挑戦を応援することに時間をたくさん使っているので、どうしても自分のことは後回しになってしまって。学校の課題以外でも、常に6個くらいのプロジェクトを抱えているので、正直なところ、けっこう忙しいです。

将来的には、医療課題に取り組むスタートアップを立ち上げて、地域医療を助けたいと考えています。だから、いつか事業を始めるとなったときに、助けてくれる人がいないと何もできないと思うし、『いまは仲間を増やす時間なんだ』と考えています。

また、活動への資金も、楽ではありません。月に2回くらい、東京と三重を往復するので、学生の経済力だと、どうしても厳しいところがあります。毎日ギリギリの中、なんとか踏ん張っています」

Q5. 将来の展望について教えてください

これから少子化が進む日本社会において、人材が適切に配置されるべきだと思うのですが、そこには大きな課題を感じていて。それに、人生をかけて取り組みたいと思っています。労働人口がどんどん減っていく中で、労働力という限られたリソースをどう生かしていくかは、重要な問題だと思います。特に理系人材においては、医学部に人が集まりがちなことも問題だと思っていて。

課題を抱えながら衰退していく社会を、傍観者として見ているのではなく、自分なりに解決に向けた活動をしていきたいと考えています。日本の改善すべき点に気がついている以上、全力で取り組んでいきます」

怜央のプロフィール

年齢:19歳
所属:三重大学医学部医学科2年生、医療系学生団体SenGaku(代表)、株式会社Medii(インターン)
出身地:三重県伊勢市
趣味:歌うこと
特技:何かを始めること
大切にしている言葉:リスクを取らないことがリスク

怜央のSNS

 

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Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi

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Kanon Yoshizumi

ライター

2004年生まれ、東京都出身。上智大学文学部在学中。麵処巡りと都内の美術館、有名建築の見学が最近の趣味。Steenzでは、2023年6月より「気になる10代名鑑」のインタビュー記事の制作に関わる。

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