「気になる10代名鑑」の629人目は、らぶ.しんどろーむさん(19)。専門学校で音響を学びながら、アニソンやボカロ系音楽に特化したDJとして、活動をしています。子ども向けDJイベントも主催しているというらぶ.しんどろーむさんに、活動を始めたきっかけや、これから挑戦したいことについて、聞いてみました。
らぶ.しんどろーむを知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「音響を学ぶ専門学校に通いながら、アニソンやボカロといった、サブカルっぽい音楽を中心にしたDJ活動をしています。いつも担当しているイベントでDJをしているのと、たまに渋谷のクラブでイベントを主催することもあります。
DJをしているっていうと、いわゆる“ウェイ系”な印象をもたれることもあるのですが、そういったイメージを払拭したいという気持ちがあって。わたしがDJをする現場は、和気藹々としていて、みんな一緒に歌って楽しむような空間なんです。
そんなふうに、DJにもいろいろな種類があるんだよっていうことを伝えたくて、下北沢で子ども向けのDJイベントを開催したりもしました」
今日ほんとに楽しかった…見にきてる9割が子供でビニールプールで遊ぶのを横目にDJをし、子供がずっと抱きついてきたりDJブースで子供が踊ったり歌ったりリクエストしてたり、最高に平和な休日…協力してくださった方々ほんとにありがとうございます……🥰
#シモキタご縁日 pic.twitter.com/WvE2MkvFMk— ぞうもつくん (@luv_syndrome_) September 2, 2023
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「高校2年生のときから、ポーカーのディーラーとしてアルバイトをしていたんです。そこの社長さんに系列店のアニソンバーに連れて行ってもらったのが、きっかけです。
たまたま隣にDJをやっている方がいて、興味があったので話しかけて、その流れで弟子にしてもらいました。そこから、たくさんのイベントに足を運ぶようになって。最初のうちは知っている人が誰もいなくてビビッていたけど、だんだんとコネクションができて、いまでは知り合いにもよく会うようになりました。
いまでは、クラブのバーで『いつもの』って言うと、カルピスミルクを出してもらえるようになりました(笑)」
Q3. どんなことをテーマにして活動していますか?
「音楽と恋人になること、ですね。小学生のころにいじめられていて、誰にも相談できなかったとき、maretuというボカロPに出会いました。暗い曲が多いのですが、自分に寄り添ってくれている感じがして……。
そこから、自分でも音楽製作ソフトを使って、独学で作曲を始めたんです。ちょうど同じくらいのタイミングで、DJという仕事に出会いました。DJへと移行したのは、作曲するよりもミキシングが好きだったから。複数の曲をつないでひとつの音楽にするとき、音楽と恋人になれているなという感じがするんです」
Q4. 印象的な出来事はありますか?
「たまたま誘われて運営に携わることになった、下北沢の盆踊り大会ですね。炎天下の中、3時間くらいかけて設営をしたので、それはもうとにかく大変で……。それでも、当日はたくさんのお客さんが来てくれて、にぎわっていました。
わたしの中で、音楽はもともと暗いところから始まっていたのですが、いろんなことを経験していくにつれて、楽しいものだって思えるようになって。あの盆踊り大会は、ひとりで聴いていた音楽が、みんなの音楽になった瞬間。それまでは自分の内側で、自分のためにしていたDJだったけど、誰かとのつながりになる音楽もいいなと感じました」
Q5. 今後の展望を教えてください。
「自分のつくった曲でDJをしていきたいと思っていて、少し前からボーカロイドでの曲づくりを始めました。
それとわたしは、家庭環境に悩んで、養護施設にいた経験があるんですけど、同じような悩みを抱える高校生などに、DJとして何かできないかなと考えていて。
5月には、そのアプローチとなるイベントに参加することになっています。生い立ちや世代問わず、みんなで音楽を楽しめる世の中になればいいなと思っています」
らぶ.しんどろーむのプロフィール
出身地:東京都
所属:東放学園音響専門学校
趣味:音楽を聴く、ポーカー、麻雀
特技:人の目を見つめる
大切にしている言葉:自分を大切に!
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— ぞうもつくん (@luv_syndrome_) February 13, 2024
Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata