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フランスで2024年1月から生ごみの堆肥化が義務に。世界中で広がる有機廃棄物の活用の動き【Steenz Breaking News】

フランスで2024年1月から生ごみの堆肥化が義務に。世界中で広がる有機廃棄物の活用の動き【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、世界各国で義務化が進む、有機廃棄物(生ごみ)の堆肥化についてご紹介します。

有機廃棄物の堆肥化で温室効果ガス削減

フランスでは、2024年1月1日より、有機廃棄物(生ごみ)の堆肥化が義務づけられました。これによって家庭や企業は、有機廃棄物を回収する専用のごみ箱やコンポストを用意するか、自治体が決めた専用の収集場所に捨てることになります。対象となるごみは、野菜や果物の皮、食べ残し、賞味期限切れの食品、庭の落ち葉や枝、刈り取った草などです。

なぜ有機廃棄物の堆肥化が義務づけられたかというと、温室効果ガスの排出量削減するためです。フランスでは、堆肥化できる有機廃棄物が、ひとりあたり年間82㎏ほども捨てられていて、これまでは埋め立てや焼却処分をしていました。

このように、堆肥化できるにもかかわらず、そのまま処分されていた廃棄物を減らすことで、温室効果ガスの排出量削減を図るというのが、フランス政府の狙いです。

その他のヨーロッパの国々の現状は?

フランスに限らず、ヨーロッパのほとんどの国では、有機廃棄物の分別に関する取り組みが、自治体レベルでおこなわれています。

例えば、イタリア・ミラノでは「家庭用食品廃棄物収集プログラム」が、いまから10年前となる2014年からスタートし、専用のごみ箱と堆肥化可能な袋が配られました。またイギリスでは昨年、イングランド地方の家庭、企業から出るごみの分別回収に関する計画が発表されました。複雑化していた従来のリサイクルシステムをシンプルなものへ見直し、食品や庭から出る資源ごみを、すべての自治体が確実に回収できるようにするそうです。

このように、ヨーロッパの多くの国々では、開始時期は違えど、有機廃棄物の削減に向けてさまざまな取り組みが行われています。

世界でも進む有機廃棄物の資源化。韓国は生ごみのリサイクル率が95%以上

こうした有機廃棄物の資源化は、ヨーロッパ以外でも行われています。中でも、注目したい国のひとつが韓国です。

韓国では、2005年から悪臭や環境汚染を理由に、有機廃棄物を埋立地に処分することが禁止されました。また2013年には、固形の食品廃棄物から出る腐敗した液体を海に流すことも防止されています。また同年には、堆肥化制度が義務化され、住民が生ごみを廃棄する際には、専用の黄色いごみ袋とごみ箱を使用しています。地域によっては、自動生ごみ収集機を導入しているところもあるようです。

こうして集められた生ごみは、専用の工場へ運ばれて、バイオガスや動物の飼料、堆肥などに生まれ変わります。こうした取り組みや法整備により、1996年には2.6%であった食品廃棄物のリサイクル率は、2019年には96.2%まで上昇しました。ただし、リサイクル率が上昇した一方で、生ごみの発生量も増えているため、その改善も急務となっています。

堆肥化も重要だけど、生ごみを減らす努力も大事

地球環境や生態系のために、世界中で広まりつつある有機廃棄物の堆肥化。しっかりとした法整備やシステム構築によって地域全体の取り組みとなり、結果として大きな成果を得られる可能性もあります。

とはいえ、こうした生ごみの堆肥化も重要ですが、そもそも、生ごみの量自体を減らすことも大切です。野菜や果物は皮まで使う、食べ残しをしないなど、普段の生活の中でも、ひとりひとりができることは意外とたくさんあります。まずは簡単にできることから始めてみましょう。

Reference:
France implements compulsory composting. Here’s how it will help slash emissions|euronews.green
COMPOSTING REVOLUTION COMING TO FRANCE IN 2024|monacolife
EUの廃棄物枠組み指令とは~「汚染者負担の原則」と「拡大生産者責任」~|一般社団法人日本バルブ工業会
イギリス政府、ごみ分別回収と悪質な廃棄物業者の取り締まりに関する改革計画を発表|一般財団法人環境イノベーション情報機構
参考資料2韓国の生ごみリサイクルに関する情報|環境省

Text:Yuki Tsuruda

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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