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欧州で進む全自動車のEV化をリードするバチカン市国。日本の自動車メーカーの支援も【Steenz Breaking News】

欧州で進む全自動車のEV化をリードするバチカン市国。日本の自動車メーカーの支援も【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、公用車のEV化を進めるバチカン市国についてご紹介します。

サステナブルな取り組みを進めるバチカン市国

イタリア・ローマ北西部に位置し、唯一、国土全域が世界遺産に登録されているバチカン市国。世界最小の国として、認識している人も多いのではないでしょうか。そんなバチカン市国では、第266代ローマ教皇であるフランシスコ教皇が全世界のカトリック協会の司教や信者にあてた回勅(公文書)「ラウダート・シ」にて、環境問題やエコロジーなどについて説いており、それを実践するプロジェクトとして、国を挙げたサステナブルな取り組みに力を入れています。

ごみの分別やリサイクルの推進はもちろんのこと、ソーラーパネルやLED機器による照明設備の導入をはじめ、国内に100以上ある噴水には、水の再利用が可能な閉鎖式水循環システムが設置されています。またバチカン市国で働く労働者のための食堂では、カフェテリア方式を導入し、マイカップの使用を促進。これによって、水の浪費やごみの排出量を大幅に削減できたそうです。

このように、さまざまな取り組みを行っているバチカン市国ですが、その中でも最近話題となったのが「公用車のEV化推進」です。

フォルクスワーゲンがバチカン市国に電気自動車を提供

バチカン市国は、二酸化炭素排出量削減に向けた取り組みの一環として、すべての公用車を電気自動車にすると発表しました。また、ドイツの自動車メーカー「フォルクスワーゲン」がその取り組みを支援するため、自社の電気自動車を40台ほど提供するそうです。

2023年11月時点で、フォルクスワーゲンの電気自動車「ID.3 Pro Performance モデル」が2台提供されており、残りは2024年のはじめに納入されるとのこと。市内と管軸地域には、再生可能資源で発電する充電ネットワークを設け、電気自動車を充電できる環境整備も同時に進めています。バチカン市国とフォルクスワーゲンは、段階的に車の入れ替えをおこない、2030年まで全車のEV化をめざすそうです。

そして、このような支援は他の自動車メーカーでも行われており、実は日本の自動車メーカーも、過去にバチカン市国へ電気自動車を寄贈しています。

日産もバチカン市国に電気自動車を寄贈している

日本の大手自動車メーカーである日産自動車株式会社は、100%電気自動車「リーフ」を、2021年6月5日にバチカン市国へ寄贈しました。この寄贈は、サンフランシスコ教皇による「ラウダート・シ」の発足により実現し、寄贈した電気自動車は、教皇庁の人々が公務の際に活用しているそう。

また日産は、「リーフ」の製造をおこなうイギリス最大規模の自動車工場「サンダーランド工場」において、再生可能エネルギー発電量を3倍にすると発表。現在の風力発電施設と太陽光発電施設に加えて、37,000枚の太陽光パネルのついた発電設備を導入しました。これによって欧州で販売する、すべてのリーフの製造に必要な電力を賄えるそうです。

そして、日本のメーカーが、自動車をバチカン市国へ寄贈した事例はもうひとつあります。それが、トヨタ自動車株式会社の、燃料電池自動車「MIRAI」をもとに製造されたパパモービルです。

パパモービルとは、ローマ教皇が謁見用に使用する車のこと。2019年にフランシスコ教皇が来日した際に、トヨタが特別に製造しました。電気自動車とは異なりますが、水素で走るサステナブルな自動車です。

サステナブルな未来へ。自動車業界の今後に注目。

人や地球に優しいモノやサービスが求められる現代において、二酸化炭素を排出しない電気自動車や燃料電池自動車の需要はますます増えていくでしょう。これまでとは異なる燃料で走る自動車も、そう遠くない未来に誕生、普及するかもしれません。サステナブルなモノづくりを進める自動車業界に、これからも注目していきたいですね。

Reference:
バチカン~中世と現代が共存する国家|外務省
バチカン市国:「プラスチック・フリー」を目指して|VATICAN NEWS
ともに暮らす家を大切にする旅『ラウダート・シ』公布から 5 年|カトリック中央協議会

Text:Yuki Tsuruda

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