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野球少年が猟師に弟子入り!ジビエ料理イベントや体験ツアーで狩猟文化を広める大学生【Takaya・19歳】

野球少年が猟師に弟子入り!ジビエ料理イベントや体験ツアーで狩猟文化を広める大学生【Takaya・19歳】

「気になる10代名鑑」の584人目は、Takayaさん(19)。狩猟文化を広め、減少している猟師人口を増やすべく、ジビエ料理を囲むイベントや狩猟体験ツアーなどを企画しています。11年間野球漬けのバリバリの野球少年だったというTakayaさんが、狩猟に興味を持ったきっかけや、大切にしていることを聞いてみました。

Takayaを知るための5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。

慶應義塾大学総合政策学部の1年生です。『狩猟文化を日常生活に』という価値観を社会に浸透させるための活動しています。ここでいう狩猟文化とは、実地での狩猟活動に留まらず、自分で何かをつくり上げるという主体性や、シンプルな暮らしにおける豊かさなど、狩猟におけるマインドも含んでいます。狩猟以外にも、ジビエ料理や獣害問題の現状についての啓蒙や文献調査などもしています。

つい2か月ほど前まで、狩猟文化の探究のために、ニュージーランドに半年ほど留学していました」

 

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Q2. 具体的な活動内容について教えてください。

「狩猟文化の社会実装に向けて、ジビエ料理を囲んで味わう『ジビエナイト』というイベントと、シンプルな暮らしの豊かさを学ぶ『狩猟体験ツアー』を企画しています。

『ジビエナイト』は、獣害などで9割が廃棄されているジビエを仕入れて、30〜40人ほどで楽しむというカジュアルな場です。自分が感じているジビエの魅力を伝えて、棄てられてしまうジビエを利活用することを目的としています。

狩猟免許を取得する人の割合は増えているにも関わらず、義務づけされている3年毎の免許更新を、約9割の人が受けていないという現状があって。こうした問題を受けて、気軽に狩猟にアクセスできる仕組みづくりを、『狩猟体験ツアー』として計画中です

Q3, 活動を始めたきっかけはありますか?

もともと野球を11年やっていたのですが、コロナ禍で自主練ばかりの毎日に嫌気がさして辞めてしまって。そのタイミングで、いろんなジャンルの本を読み漁ったんです。漫画『ゴールデンカムイ』も読んでいたこともあって、その中で特に興味をもったのが狩猟でした。

小さいころから自然や生き物が好きで、調べていくうちに食物連鎖で彼らがつながっていることを知って。その一方で、人間は自然から孤立したところで生きていることに違和感がありました。

僕自身、六甲山からイノシシが降りてくる獣害に悩まされている神戸市の東灘区という地域で生まれて、そのあと東京に引っ越してきて。都会暮らしを目の当たりにして、答えに簡単にアクセスできて最適化されている人生にも違和感を抱くようになって。こうした昔からの疑問や自分のバックグラウンドが、本で知った狩猟文化とリンクしたんです。

そこから、いまもお世話になっている千葉県の罠猟師さんにMessangerで連絡を取って、泊まり込みで狩猟体験をさせてもらいました。イノシシの解体からジビエの小売販売まで携われせてもらい、ありがたいことに地域の人にもかわいがってもらえて。有意義なファーストアクションだったなと思っています」

Q4. 活動で大切にしていることはありますか?

狩猟文化を広めることと、実際の猟師人口を増やすことを両軸で進めていくことです。

興味関心をもつ人を増やして、たとえ猟師にならなくても支援できる仕組みがあれば、結果的に猟師のパイも増えていくと考えています。『ジビエナイト』の他にも、これまでにキョン1頭分の骨からキーホルダーを製作する『Re:BONE PROJECT』というワークショップや、小学校での出張授業、キッチンカーでのジビエ料理販売なども実施してきました。

一方で、山間地域で獣害が深刻化するなか、狩猟に従事する人口を増やしていくことも課題です。ひとつの地域に数名若者が来るだけでも、30〜40年くらいその地域は存続できる。ドカっと増えることは考えてないですが、ひとりでも多くの猟師が増えるようにと、参入障壁を減らすアクションとしての『狩猟体験ツアー』を計画中です。

いろいろと計画は見えているのですが、仲間づくりは大変で……。まわりに迎合しようとすると、結局信念が脆くなって続かなくなることもあって。だからこそいまは、自分自身が強い信念をもって、何より楽しむことを大切にしています

Q5. 将来の夢を教えてください。

将来的には、これらの活動で起業したいと考えていて、支援金を集めるためにコンペティションに進んでいる段階です

狩猟以外の話でいえば、誰もが主体的に人生をイキイキと暮らせる社会にしたい。僕の通っているSFCにはいろんな人がいますが、日々受け入れることの大切さを実感しています」

Takayaのプロフィール

年齢:19歳
出身地:兵庫県
所属:慶應義塾大学総合政策学部、学生団体狩猟塾代表
趣味:読書
特技:なんでも食べる
大切にしている言葉:愛と平和

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Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata

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