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2040年には月面生活が実現するってホント?「NEO 月でくらす展」を宇宙開発を学ぶ10代が本音でリポート

2040年には月面生活が実現するってホント?「NEO 月でくらす展」を宇宙開発を学ぶ10代が本音でリポート

民間の宇宙ベンチャー企業、ispace社の「HAKUTO-Rプログラム」などもあり、近年、話題に挙がることが多くなってきた、月面の調査や探索。「これからは宇宙の時代」といわれるいま、Steenzでも宇宙開発に興味をもつ10代のインタビューや記事を発信してきました。

未来の月面開発を志す理工学生が「JAXA筑波宇宙センター」で実物大の宇宙を体感!
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https://steenz.jp/9588/

そんな10代におすすめしたいのが、現在、東京・お台場の日本科学未来館で開催している「NEO 月でくらす展」。月面探査のクルーになりきって、その暮らしを体験しながら、楽しく宇宙について学べる展示なのです。2023年9月3日(日)まで開催しているこちらの特別展を、幼いころから宇宙開発に興味をもち、宇宙関連の学生団体やプロジェクトで活動している宇宙について研究をしているぱなさんに、その魅力をレポートしてもらいました。

月でくらす展 – Life on the Moon – A New Era of Space Exploration
月でくらす展ー科学未来館 -宇宙開発は、月面移住の新時代へ!-
https://tsukidekurasu.com/

月での暮らしをリードする「月面ワーカー」になりきって、いざ体験!

みなさんこんにちは、ぱな(松本英愛)と言います。小さいころから宇宙開発の分野に関心があって、いま所属している筑波大学でも、国際法や国際関係学を主軸に、宇宙開発に関連する授業を履修しています。

文系だからできることがある!大学で夢の宇宙開発に挑戦【松本英愛・18歳】
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今回は、東京・お台場にある、日本科学未来館にて開催されている「NEO 月でくらす展」にお邪魔してきました。最寄りのテレコムセンター駅にて、早速ポスターを見つけてわくわく!

まずは受付で、自分が月面でなりたい職業を、「月面レポーター」「月面ワーカー」「月面科学者」から選びます。私は月面活動をリードする「月面ワーカー」になりました。役割に応じたミッションバッジとミッションシートをもらって、いざ出発!

地球から月に向かうまでの道程についての映像(この映像が近未来的で本当にキレイでした!)を見ているうちに「月面基地ゾーン」に到着します。

広くて目移りしてしまいますが、まずは月面という環境で日常生活を送ることを想定して開発された製品がたくさん展示されている「月面コンビニ」へ。

月は地球よりも重力が弱い環境なので、ものが飛んでいかないようにするための商品や、実際に国際宇宙ステーションで使われている泡でできた歯磨き粉(コレ、わたしも使ってみたいです)など、いろいろなアイテムが陳列されています。どれも「その手があったか!」となるものばかり。

そして続いては、「月でのごはん」をテーマにしたブース「月面食堂」。定食屋さんがモチーフになっています。

壁にぐるっと貼ってある献立を見て、意外と種類があるんだなぁと思っていると……なんと、細胞培養肉や生活から出る廃棄物で育てやすい藻類、月の砂「レゴリス」を活用して育てる根菜など、全部が月でも手に入りやすい食材を組み合わせたメニューになっているんです。

最近、宇宙イノベーション事業でも「地球と宇宙の食」を主なテーマに据えたものがあったりと、この分野が今後どのように発展していくのか、とても気になります。

いよいよ月面ゾーンへ!いちばん印象的だった月面体験は?

そしていよいよ、月面基地を離れて「月面ゾーン」へ。地面に宇宙飛行士の足跡を見つけて、基地の外に出たということを実感しました。こういう、細かいけれど没入感を生み出す作り込みって、素敵ですよね。

こちらの「月面ゾーン」の中央には、ispace社で開発中の月着陸船(ランダー)および月面探査車(ローバー)の実物大のモックアップが展示されていました。

そして今回、いちばん楽しみにしていた「月面重力体験ミッション」をやってみることに! 宇宙飛行士っぽいハーネス付きの衣装に着替え、天井から下がってる機械にハーネスを取り付けてもらいます。

そして、スタッフさんの合図と共に、ぐーーっと力を入れて(上からほぼ吊られているので、力むのがちょっと難しい)……びょいーーーん。

なんと、約2mほど跳躍しました。こうして写真で見るとちょっとかなりシュールですが、自分の体でふわふわ(びょいんびょいん?)跳べる非日常感はとても楽しかった! あの瞬間だけは、月うさぎも顔負けの脚力でした。

月面探査機を操作するミッションにも挑戦!

次に向かったのは、これまた個人的に気になっていた、変形型月面ロボット『SORA-Q』の操縦体験ができるコーナー。ここでは、「月面探査機撮影ミッション」と称して、専用の端末を用いてSORA-Qを操縦し、任務遂行のための安全確認を目的にした、月面探査機の撮影に挑戦しました。

このSORA-Qの特徴は、なんといっても、小さな球体の状態からカシャカシャと変形して走行可能な探査機になるところ。いざ動かしてみると、操縦が思ったよりも難しい……。手元の指示と、実際にロボットが動くまでに少しタイムラグがあることに加え、地形によって、車輪を片方づつ動かすか、同時に動かすかを切り替える必要があって、タイムリミットがある中でこれらを加味して操作するのに、ちょっと頭を使いました。

一度は撮影ポジションを妥協しかけたのですが、「もっとキレイに撮れる場所があるはず」と粘り、なんとか真正面での撮影に成功しました! スタッフさん達が一緒に喜んでくれたのを見て、実際に月面でのミッションが成功したときは、この何千倍もの喜びがあふれるんだろうなぁ……と、ほこほこした気分になりました。

その後も、地中レーダーを用いた「水資源探査ミッション」や、VRで月面基地の探索やツアーを体験できる「月面プラント 視察ツアーコーナー」(VR空間の月面でも大ジャンプができました)などに足を運びました。

最後に基地に戻って、主に月の地質や水源採取の試みについて学ぶことのできる「ラボエリア」へ。ここでは、現在進行中の水資源探査ミッションに関する説明や展示を見たり、月の砂「レゴリス」の模擬土壌を触ったりする体験ができました。レゴリスは、感触でいうと片栗粉に近かったような……。灰色の片栗粉で覆われた星が月だと考えると、ちょっと面白いです。

親子連れだけなく、同世代にもおすすめしたい!

今回お邪魔してきた「NEO 月でくらす展」は、親子連れに向けた展示なのかなぁと思っていたのですが、現役女子大学生のわたしでも、十分すぎるほど楽しむことができました。それと同時に、月や宇宙に関する新たな発見や学びがたくさんもたらされる内容になっていました。

「2040年の月面での生活」がテーマになっていることから、地球以外の星で生活するという概念が、より身近に感じられるようになった気がします。

宇宙という分野に関心がある方もそうでない方も、月面という非日常を体験しに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

「NEO 月でくらす展」概要

会場:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
住所:東京都江東区青海2-3-6
会期:2023年4月28日(金)~9月3日(日)
休館日:毎週火曜日
開館時間:平日10:00~15:00(ただし7月19日~9月1日は17:00まで)土日祝10:00~17:00
※入場は閉場時間の30分前まで
※毎週金・土曜日は20:00まで
料金:大人[19歳以上] 2,400円(2,100円)
   18歳以下[小学生以上] 1,700円(1,400円)
   未就学児[4歳以上] 1,100円(900円)
※( )内は8名以上の団体料金。価格はすべて税込。
※3歳以下は無料。障害者手帳をお持ちの方および付き添い1名まで無料。
※月面重力体験は別料金(500円)。
ホームページ:https://tsukidekurasu.com/

Text&Photo:hanae

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Steenz編集部

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