「気になる10代名鑑」の563人目は、横濱奏恵さん(16)。高校で勉学に励む傍ら、さまざまな分野の課外活動に積極的に参加しています。「将来、誰かの力になれるような人になりたい」と語る横濱さんに、活動をはじめたきっかけや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
横濱奏恵を知る5つの質問
Q1. いまいちばん力を注いでいる活動は?
「貧困や政治、ダイバーシティなど、いろいろな分野に手をのばして活動をしています。もともとは子どもの貧困の問題に興味があって活動していたんですけど、その活動を通してさまざまな人と関わることで、興味の幅が広がって。10代のうちにさまざまな価値観に触れることで、将来につながることをたくさん吸収していけたらと思っています。
最近は、足立区の行政について、自分と同じ10代に理解を深めてもらえたらと思って、区議会議員と直接話ができるようなイベントを開催しました」
Q2. そのテーマで活動を始めたきっかけは?
「中学3年生のとき、タイとフィリピン、ニュージーランドに旅行したんです。そこで見た、路上のホームレスやほぼ裸の子ども、飢えた野良犬……。日本では見ることがなかった光景が広がっていて、とても怖くなりました。道路の整備のされ方や家のつくりも全然違って。貧困とか格差とか、そういうものを初めて自分の目でみて、興味をもちました。
ちょうどそのタイミングで、『Earth guardians Japan』の川崎レナさんが、国際子ども平和賞を受賞したニュースを見ました。自分とそこまで年齢が変わらないのに積極的に行動している姿をみて、わたしも負けてられないと思って、活動に力を入れはじめたんです」
Q3. 影響を受けた人はいますか?
「課外活動をしている仲間です。同世代で課外活動をしている人は、活動の軸をしっかり定めていて、夢も大学も具体的に決まっている人が多かったんですけど、わたしは何も決まっていなくて……。
このままでいいのかなって悩んでいたときに、友人が『いろんな活動をやりたいっていう意欲に身を任せるのは、悪いことじゃないと思う。高校生で活動軸を持っている人もすごいけど、抵抗なくいろんなものに触れて吸収できるのはティーンの特権だと思うよ』って言ってくれて。
先生とかじゃなくて、同世代の友達にそう言ってもらえたのが、とても嬉しくて……。堂々としてていいんだなって思うことができた、大切な言葉です」
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Q4. 悩みはありますか?
「課外活動には意外とお金がかかるので……それが悩みですね。家の教育方針として、金銭的な支援を受けていなくて。だから、夏と冬の長期休みにアルバイトをして、お金を捻出しています。
まわりとの差に悩むことはもちろんありますが、『置かれた場所で咲きなさい』という言葉に支えられて、自分にできる方法で、最大限のパフォーマンスができるように頑張っています」
Q5. 今後の展望は?
「人を支えられる、人の役に立つ仕事がしたいです。直接的じゃなくても、何か利益が出るようなアクションをして、それを寄付したり、活動のための資金にしたりすることでもいいなと思っています。わたしが課外活動をしているのは、自分が存在している証を残したいから。そのために、誰かのことを支えて、力になれたらという思いがあって。
大学で政治や社会学系の勉強がしたいなと思っているんですけど、具体的にどの職業、どの分野に進みたいのかは、今後の課外活動や学びを通して、しっかり考えていけたらと思っています」
横濱奏恵のプロフィール
年齢:16歳
出身地:東京都足立区
所属:佼成学園女子高等学校、Earth guardians Japan、育成草、Bond、Unpacked、足立区の地域コミュニティ
趣味:思考すること、いろんな人とおしゃべりすること
特技:お寿司を握れます🍣
大切にしている言葉:置かれた場所で咲きなさい
横濱奏恵のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Chikiri Kudo