Feature

青春時代の苦い想いも音に込めて。19歳のキーボーディスト・柴田悠来が振り返る、新曲「晩夏のはなし」完成まで

青春時代の苦い想いも音に込めて。19歳のキーボーディスト・柴田悠来が振り返る、新曲「晩夏のはなし」完成まで

Steenzでは2回に渡り特集を行ってきた、“00年代生まれによる、00年代のための音楽プロジェクト”『from00』。今回は、このプロジェクトから9月27日に楽曲をリリースした19歳のアーティスト、柴田悠来さんが登場してくれました。以前気になる10代名鑑での取材経験がある彼女ですが、今回はプロジェクトや新曲「晩夏のはなし」に込めた想いを伺います。

誰かと制作することで、求められている音楽がわかって新鮮だった

―さっそくですが、普段の音楽活動について簡単に教えてください。

「クラッシックピアノを軸とした楽曲を作って音源をSNSに載せたり、都内でライブをしたりして活動している19歳です。普段、何気なく思っていることを深く掘って表現したり、倫理的な要素を隠し入れた制作を心がけています」

―では「from00」に参加したきっかけは?

「大学受験も終わって、節目だし何か新しいことを始めたいなと考えていたタイミングでちょうどfrom00へお誘いいただいたんです。

普段はひとりで活動しているので、同年代のA&Rと楽曲制作ができることにすごく惹かれたし、参加することで新しい道が開けるかもしれないという期待感もあって。これを逃したら同じような経験はもうできないと思い参加を決めました」

―実際に同世代のA&Rと活動をしてみてどうでした?

「私にはない視点でアドバイスをしてくださるので打ち合わせのたびに新しい発見がありました。

とくに、ひとりで活動していると、自分しか制作に関わる人間がいないので自分の意見が絶対じゃないですか。だから考えが凝り固まってしまうところもあって。でも今回A&Rと活動することで周りにどう見られているか、どんな音楽が求められているのかがわかって、すごく新鮮でした」

―A&Rと活動をするなかで印象的なエピソ―ドがあれば教えてください。

「私を担当してくださったHataさんと初めてお会いしたとき、今回のプロジェクトのコンセプトについて丁寧にプレゼンしてくださって、これから充実した期間になるんだろうなとすごくワクワクしたのを覚えてます。Hataさんも音楽活動をされてる方だから、実は最初の方は少し緊張していたんですけど……。今年の4月から、ほぼ毎週2人で打ち合わせをしていたので、仲良くなれて嬉しかったです。

プロジェクトのビジュアル撮影では他のA&Rとア―ティストの方々とお会いして。学校ではなかなか出会えないような活動的な同世代と話ができて、すごく刺激的でした」

思い返したくない過去もあえて表現した「アナログな青春」というテーマ

―このプロジェクトを通して、意識や考え方などに何か変化はありましたか?

「今まで、自分はどちらかと言うと多数派の人間というか、自分と似たような考えを持っている人ってわりと多いんじゃないかなと思ってたんです。でも今回、8組のア―ティストが同じテ―マで楽曲制作を始めたのに、みんな全く違うテイストのものを創ったということにすごく面白さを感じて。「十人十色」という言葉の意味が実感できた気がします。

それと、A&Rの皆さんが音楽以外にもいろんなことに興味を持って日頃から発信しているということに衝撃を受けて。まだまだ私の視野は狭いなと痛感したし、もっと沢山のことに興味を持っていこうと思うきっかけになりました」

―では、今回の楽曲「晩夏のはなし」について聞かせてください。まず、楽曲テ―マとして「アナログな青春」を提示されたときの率直な感想は?

「私自身、バンド活動などをしていてみんなとは少し違う青春を送ってきたので、その要素は必ず楽曲に加えようと思いました。『アナログな青春』と聞いて多くの人が最初に思い浮かべるイメ―ジって多分大体一緒だと思ったんです。だからこそ自分なりに深く掘って、絶対に私しか思いつかないような楽曲にしたくて」

―ズバリ、どんな楽曲が出来上がりました?

「楽曲の題材になったのは学生生活と夏休みです。サウンドや構成で懐かしさを表現したわけではなく、聴いてくださったすべての人が忘れていた昔の記憶を思い出せるように、気持ちを音に込めました。

「アナログな青春」は過去を連想させるワードだけど、過去があるからこそ未来があるということをとくに伝えたくて。私自身は、沢山友達がいるタイプではなかったので、ちょっぴ孤独感を感じることもあったり、学生生活の全てが楽しいわけじゃなかったんですよ。でも、そんな思い返したくない過去もあえて音で表現して曲中に隠し入れています」

―こだわったポイント、注目してほしいところがあれば教えてください。

「ギターとピアノの掛け合いです。もともと、ピアノ単体の音色が好きなので最初のデモの段階ではピアノ1本の曲だったんです。でも、新しいプロジェクトに参加しているので新しいことに挑戦してみようということで、信頼しているギタリストにギターを入れてもらいました。とくに気に入っているサビ前のギターとピアノのフレーズは、遊び半分でギターとピアノを合わせてたときにたまたまできたんです。音楽の楽しさを改めて実感できた瞬間でもあったので注目してほしいです」

―最後に、どんなシチュエ―ションでこの楽曲を聴いてほしいですか?

「通勤通学、休憩時間など、ふとしたときに聴いてもらいたいです。この楽曲が皆さんの「アナログな青春」を思い出すきっかけになってもらえると嬉しいです」

―ありがとうございました!

「晩夏のはなし」from00 feat. 柴田 悠来 配信情報

「晩夏のはなし」
Listen to content by from00 feat. 柴田 悠来.
https://from00.lnk.to/bankanohanashi

 

from00のSNS

★Instagram

 

View this post on Instagram

 

A post shared by from00 (@_from00)

★X

★TikTok

@from00_

from00 配信情報

9月27日リリース 「晩夏のはなし」from00 feat. 柴田 悠来
9月27日リリース 「君の口ずさむ詩」from00 feat. 深夜枠
10月4日リリース 「恋よ、踊り出せ」from00 feat. ココラシカ
10月4日リリース 「半心浴days」from00 feat. かしむ
10月11日リリース 「ダーウィンに告ぐ」from00 feat. The Bee’s Knees
10月11日リリース 「ANOTOPIA」from00 feat. ikarun
10月18日リリース 「変わる」from00 feat. 大本悦司
10月18日リリース 「煙る、倒影の」from00 feat. 涼井夕映

10月25日リリース アルバム(スクランブル)/from00
M1「晩夏のはなし」from00 feat. 柴田 悠来
M2「君の口ずさむ詩」from00 feat. 深夜枠
M3「恋よ、踊りだせ」from00 feat. ココラシカ
M4「ダーウィンに告ぐ」from00 feat. The Bee’s Knees
M5「半心浴days」from00 feat. かしむ
M6「変わる」from00 feat. 大本悦司
M7「ANOTOPIA」from00 feat. ikarun
M8「煙る、倒影の」from00 feat. 涼井夕映

Photo:Kana Tarumi
Text:Yui Kato

SNS Share

Twitter

Facebook

LINE

Yui Kato

エディター

View More