「気になる10代名鑑」の510人目は、Kentaroさん（19）。上智大学でメディアについて学びながら、ボランティア活動にも積極的に参加しています。発信することで社会に良いムーブメントを起こしたいと語るKentaroさんに、活動を始めたきっかけや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
Kentaroを知る5つの質問
Q1. いまいちばん力を注いでいる活動は？
「ボランティア活動と、自分の表現の幅を深めるための活動を並行しておこなっています。
ボランティア活動は、保護犬や保護猫のレスキューをするボランティアで譲渡会のお手伝いをしたり、コーヒー販売を通してアフリカのマラウイに給食支援を行う活動団体で、コーヒーを実際に販売したり、講演会やワークショップでお話したりしています。
表現のほうでは、大学で『新聞学科』というメディアについて広く学ぶ学科に所属していて。ただ学ぶだけでなく、実際に関わって見て触れて学びたいという思いで、6月から東京を拠点に放送しているラジオ局の大学生コミュニティに所属しはじめました」
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Q2. そのテーマで活動を始めたきっかけは？
「僕は幼児洗礼を受けたカトリック信者なんです。なので、幼少期から『困っている人に手を差し伸べる』『奉仕する精神』みたいなものは染みついてきているし、間違いなく根幹にはあります。なのでボランティアは、お手伝いの延長みたいな感じで始めました。
表現活動については、人間が何かしらするときは、すべてが表現だと考えていて。それは普段の会話でも美術でも、自分のフィルターを通して、世の中に送り出す行為だと思うんです。その表現の部分を自分の中で高めていけたら、世界との接し方が変わるんじゃないかと思って。その手段として、まずはマスメディアについて学んでみようと思いました」
Q3. 印象的だった出会いはありますか？
「中学、高校で宗教教育を担当してくださっていた神父さんとの出会いです。
カトリック的な考え方で『召命』というものがあるんです。神さまは、何らかの目的をもって人間をつくったのだから、長所や環境、与えられた機会などを並べてみて、じっくり観察していくことで、自分がやりたいことや成すべきことが見つかっていくはずだ、ということを丁寧に教えてくれて。
それを実践した結果、いまのメディアを学ぶ道にいて。中高という大切な時期に、進路決定においても大きく引っ張ってもらい、とても感謝しています。参加しているコーヒーのボランティアも、神父さんに紹介していただいて始めたんです。人の縁って素敵だなと感じたので、僕も大切にしていきたいです」
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Q4. 最近始めた挑戦はありますか？
「ラジオ局の大学生コミュニティに所属しはじめたことが、まさに挑戦です。
ボランティア活動をしている中で、活動をしている人とそれを支えたいと思っている人のつながりにくさを感じることがあって。その間をつなぐものって何だろうと考えたとき、やっぱりメディアなのかなって思いました。
大学でもその分野を学んでいるということもありますし、自分の発信・表現を通じていいムーブメントを起こせたらと思っているので、それを発展させる意味合いでも、コミュニティへの参加を決めました」
Q5. 今後の展望は？
「具体的な職業はまだ決まっていないんですが、ボランティア活動と表現活動は、どちらもライフワークとして続けていけたらと思っています。
自分なりに解釈し、自分のフィルターを通して発信することで、いまはまだ注目されていない問題に社会の関心が向いてくれたりするような、良いムーブメントを起こすことができたらいいなと考えています。
そのプラットフォームが新聞や本なのか、ラジオなのか、映像なのか……。どのような情報を発信するかによって媒体も変わっていくと思うので、効果的なものや自分にあっているものを、大学生活で模索していきたいです」
Kentaroのプロフィール
年齢：19歳
出身地：東京都渋谷区
所属：上智大学文学部新聞学科2年生、学教職協働「ピア・カフェ」プロジェクト学生メンバー、J-WAVE WACODES10期生、NPO法人せいぼじゃぱんボランティアスタッフ、NPO法人アニマルハートレスキューボランティアスタッフ、上智大学公認サークル「Acoustic Studio」メンバー
趣味：特撮作品を見ること
特技：ドラム、犬のお世話
大切にしている言葉：最善をつくして、あとは神にまかせなさい。（ドン・ボスコ）
Photo：Eri Miura
Text：Chikiri Kudo
