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アフリカの人ってスマホをどう使っている?友達にスマホの中身を見せてもらった【Steenz Breaking News】

アフリカの人ってスマホをどう使っている?友達にスマホの中身を見せてもらった【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカに暮らす人たちのスマホ事情について、現地在住ライターのレポートをご紹介します。

アフリカの人がスマホで何をしているか、気になりませんか?

アフリカでのスマホ普及率は進んでおり、モバイル通信の業界団体GSMAによれば、2021年後半時点で、サブサハラ・アフリカ諸国では住民の49%がスマートフォンを所有しており、2025 年までに61%まで増加すると予想されています。

実際、筆者が住んでいるウガンダでも、人口の8割以上が農民であるため、農村部でのスマホ所持率は低いものの、首都のカンパラではかなり多くの人がスマートフォンを持っている印象を受けます。

また、ガラケーを利用している人も多いのも、アフリカの現状。そんなアフリカならではの携帯事情も存在し、たとえばスマホを買う余裕がない友達で集まって、4人で1台のスマホを使っている、なんていうこともあります。『Whats App』で連絡している相手が毎回変わっている、ということも珍しくありません。

アフリカで流行しているアプリとは?アフリカの友人に聞いてみた

今回は、ウガンダの首都であるカンパラで、職種の異なるウガンダ人に、スマホの中を見せてもらいました。全員が共通して利用しているのは『WhatsApp』、さらには『Facebook』と『Instagram』、そしてSnapChatやTikTokなど、ソーシャルメディアが目立ちました。他には、バイクを呼ぶときに利用する『SafeBoda』や『Uber』も、全員が共通して使っていました。

さらに詳しいスマホ事情やアプリ事情を知るべく、友人たちにインタビューをしてきたので、その結果をまとめてみました。

アイザックさん(43歳・薬剤師)

Q. お気に入りのアプリは?

A. 言語を勉強できる『Duolingo』だね。わたしが生まれた時代は、学校でフランス語を勉強していたんだ。フランス語を思い出すために、『Duolingo』で毎日、勉強しているよ。

Q. ウガンダならではのアプリは入っている?

A.『TrueCaller』と『Telegram』かな。ウガンダでは、安いSIMカードを手に入れるために、登録されていないSIMカードを路上で買う人がいるんだ。知らない番号から電話がかかってきたときに、『TrueCaller』で身分を検索することができるから、便利だよね。

『Telegram』は、政府などの行政機関で働いている人がよく使っているね。ウガンダでは情報規制されていて、『WhatsApp』を信じていない人も多い。だから、特に政府関係者は、24時間で履歴が消える『Telegram』を使っているよ。

Q. 気になるアプリはある?

A. ChatGPTかな。弱っている家畜の栄養で何が足りないか、どの薬剤が何mg必要かまで教えてくれるから、ウガンダの農家にとっても、役立つと思う。でも、あまり認知されていないからこそ、教育やビジネスの場面で、ChatGPTを利用してレポートを提出したとしても、バレないんだ。国は法整備をしないといけないね。

ビジネスマンのアイザックは、ソーシャルメディアの他に、Zoomといったビジネスツールも利用していました。スマホで言語の勉強しているのは、世界のトップ大学の授業も、スマホひとつで無料で見られるという、いまの時代らしい使い方でした。

プロシー(20歳・シェフ見習い)

Q. スマホで何をしていることが多い?

A. 友達と家族とのやりとりで、『WhatsApp』を毎日使っている。他には、『TikTok』と『YouTube』を見ていることが多いよ。

Q. YouTubeでは何を見ているの?

A. 好きなアーティストの音楽を流すの。ナイジェリアのRugerっていうアーティストが大好き。

Q. 好きなTikTokerはいる?

A. コメディを見られるKing of laughterと、インフルエンサーのcecily bae 66が好き。

ウガンダでは、日本人のようにサブスクのアプリを持っている人はほぼおらず、YouTubeやTikTokなどの無料コンテンツが主流。若者の間では、トレンドのファッションや音楽を使ったインフルエンサーが人気で、アフリカでも有名なインスタグラマーやティックトッカーは増えています。

 

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ウガンダのスマホ事情、いかがでしたか?

動画コンテンツでインフルエンサーを見たり、言語の勉強したりと、日本での使われ方と共通している点も多く見つかりました。次回、リポートの第2弾では、さらに別のウガンダ人にインタビューして、モバイルマネー事情についてもまとめてみたいと思います。

Reference:
The Mobile Economy Sub-Saharan Africa 2022
DATAREPORTAL「DIGITAL 2023: UGANDA
JICA「ウガンダの農林業」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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