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世界規模でごみ問題解決に取り組む1日「WORLD CLEANUP DAY」。今年は9月16日開催です【Steenz Breaking News】

世界規模でごみ問題解決に取り組む1日「WORLD CLEANUP DAY」。今年は9月16日開催です【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、世界規模でごみ問題解決に取り組む日である、「WORLD CLEANUP DAY」についてご紹介します。

今年も開催される「WORLD CLEANUP DAY」

「WORLD CLEANUP DAY」が、今年も9月16日に行われます。毎年、9月の第3土曜日に開催されており、世界全体でごみ問題解決のために、クリーンアップ(清掃)活動に取り組みます。2018年にスタートしたこの活動で拾われたごみの量は、推計20万トン以上にもなるそうです。

公式サイトで登録をして、ごみ拾いを行った場所や日時、参加人数、拾ったごみの量を報告すると、それが活動記録としてカウントされます。団体や個人問わず参加を募集しており、2023年の日本での目標参加人数は30,000人。SNSで「wcdjapan2022」や「Worldcleanupday」と検索すると、活動の様子を見ることができます。

始まりはエストニアの若者たちによるクリーンアップ運動「Let’s Do It 2008」

日本だけでなく、世界各地で実施されているこの「WORLD CLEANUP DAY」ですが、最初は北欧の小さな国・エストニアで始まった、たった1カ国だけのキャンペーンでした。

当時、エストニアの森は、不法投棄によりごみがあふれた状態でした。それを目の当たりにした9人の若者が、国中に呼びかけることで、クリーンアップ運動「Let’s Do It 2008」を始めたのです。すると、当時のエストニアの人口の5%ほどにあたる5万人以上が参加し、わずか1時間で、1万トン以上ものごみを回収できたのです。

人口の5%が一致団結して、課題解決のために具体的に行動し、大きな成果を上げる……このサクセスストーリーは、ヨーロッパ各国をはじめ、アフリカやアジアへと瞬く間に広がっていきました。その結果、2018年に、世界規模で同じ日に清掃活動を行う「WORLD CLEANUP DAY」が誕生。参加者は年々増えており、昨年の2022年には、190カ国、1,500万人がごみ拾いを行いました。

日本でも広まる「WORLD CLEANUP DAY」の輪

日本で「WORLD CLEANUP DAY」が開催されたのは2018年から。家庭で炭酸水をつくるソーダメーカーの製造・販売をおこなう株式会社ソーダストリームでは、2019年の「WORLD CLEANUP DAY」の前日に、江戸川区の河川敷にてクリーンアップ活動を実施しました。50メートルの範囲内で、45リットルのごみ袋を52袋分ものごみを回収したそうです。中には、自転車やマットレスなども含まれていました。

とはいえ、河川敷の全長は170キロメートル。そのうちのたった50メートルの範囲に、52袋分ものごみが捨てられていたことに対して、危機感を持たなければいけません。

また、人材ビジネスを展開する株式会社パソナグループでは、2005年から、次世代に健全で美しい地球を残すために、「環境委員会」を設置。そして「World Cleanup Day」の同日前後の2週間を「クリーンアップ週間」と定め、これまで淡路島やインドネシアのジャカルタなど、国内外の60拠点で清掃活動を行ってきました。そして2023年は、拠点数を70に増やし、清掃活動を行うそうです。

誰もができるごみ問題解決を!

北欧のひとつの国から始まった活動が190カ国にまで広がり、20万トン以上ものごみの回収に貢献しているというのは、とても刺激的な事例ですよね。日本でも、2022年に「World Cleanup Day」に参加した企業や団体は、全部で91にものぼります。

2023年は、さらに活動の輪が広がり、参加する人が増えるといいですね。参加登録はいまからでも可能なので、気になった人は友だちを誘って、ぜひ参加してみてください。

Text:Yuki Tsuruda

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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