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高2で理転して東大に進学。身体拡張技術に魅せられて研究者に憧れを抱く大学生【太田雅啓・19歳】

高2で理転して東大に進学。身体拡張技術に魅せられて研究者に憧れを抱く大学生【太田雅啓・19歳】

気になる10代名鑑の538人目は、太田雅啓まさひろさん(19)。授業での研究室訪問をきっかけに、研究の世界に魅力を感じ、大学院生との研究活動にも参加しています。もともとは文系志望で、研究に対してもネガティブなイメージを抱いていたと話す太田さんに、これまでの印象的な出会いや今後の展望について聞いてみました。

太田雅啓を知る5つの質問

Q1. いま、どんなことに力を入れていますか?

「東京大学の理科一類に通っています。いまいちばん力を入れている活動は、大学の研究室でのインターン活動です。この研究室では『空間の知能化』をテーマに研究を行なっていて、AIを使って、人間の意図や行動を理解できるようなアルゴリズムを開発することを目標にしています。

AI技術はさまざまな分野への応用が考えられていますが、その中でも僕はヘルスケア、特に『身体拡張技術』と呼ばれる領域に興味があります。

まだ学部1年生なので、『インターン』という形で所属し、周りの先輩方や大学院生の方々の助けを借りながら自分の研究をしています。日常的に教授や博士課程の人たちと、研究について話す機会が多いので、授業以外でもたくさんの情報をインプットすることができていると思います」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

身体拡張技術に興味を持ったきっかけは、この技術を使えば、体を自由に動かせない人の悩みや課題を解決できると思ったからです。僕の祖父母が寝たきりだった過去もあって、大きな可能性を感じました。

いまの研究室との出会いは、授業での訪問がきっかけです。とても魅力的だったのですが、研究室に入れるのは修士課程からなので、すぐには動けなくて。でも、すぐにでも一緒に活動したい!という気持ちが強くて、教授と直接話しました。結果、インターンとして受け入れていただけけることになったんです」

Q3. 活動を続けている中で、印象的だった「出会い」などを教えてください。

「いまの研究室との出会いが、やっぱり印象的です。もともと研究室や研究に対して、あんまり良いイメージを抱いていなくて、むしろブラックな環境で、学生が疲れ果てながら研究活動をやっている……というステレオタイプなイメージをもっていました。

ただ、実際に研究室を訪問してみると、それぞれが自分の興味や好奇心を追求していたり、研究室の中で議論が雑談が活発に行なわれていたりしていて、イメージが180度変わりました。いまは、研究が自己実現のための手段のように感じています」

Q4. 活動以外に、好きなものや興味があることはありますか?

「高校2年生までは文系だったので、哲学や文学が大好きで。もともとアメリカ文学を勉強したいと思っていたので、いまも暇を見つけては小説を読んでいます。

あとは、楽器演奏が好きです。特にベースを弾くのが大好きで、東京事変の曲をいつも弾いてます! 最近の曲も聴きますが、どちらかというと90年代、00年代の音楽を聴くことが多いですね。高校生のときは友達とバンドを組んでいましたし、いまも大学の音楽サークルで活動したりしています」

Q5. 今後の展望は?

「いろんなものに興味を持つ性格なので、将来どの分野に身を置いているのかは、自分でもわかりません。いままで広く浅く学んできたタイプなので、ひとつの分野を追求する研究者というかたちが、自分の性に合っているのかも、正直なところ、まだ自信はないです。でも、昔から社会の敷かれたレールで生きていくことに対する違和感はありました。

だから、自分の好きなことをして生きていく選択肢のひとつとして、新しい技術や知識を社会に実装するために考え、行動を繰り返す“研究者”という生き方にとても憧れていますね

太田雅啓のプロフィール

年齢:19歳
所属:東京大学理科一類
出身地:東京都
趣味:楽器演奏(ベースギター、ピアノ)、音楽を聴くこと

太田雅啓のSNS

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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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