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映画を通してアフリカを知ろう。アフリカ在住ライターがオススメする映画5選【Steenz Breaking News】

映画を通してアフリカを知ろう。アフリカ在住ライターがオススメする映画5選【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、長年の歴史を持つアフリカについてを知ることができる映画をご紹介します。

学びながらアフリカのいまを考えられる映画をご紹介

「アフリカの映画」といっても、あまりピンとこない人も多いかもしれません。人類が誕生した大陸であり、長年の歴史があるアフリカですが、近代史などでは、あまりアフリカのことを知る機会も多くありません。そこで今回は、「映画を通してアフリカを知ろう」ということで、さまざまなアフリカの表情や歴史、現状を知ることができる映画を5つ、実際にアフリカで暮らすライターの視点で、ご紹介します。

『ホテル・ルワンダ』

「アフリカの映画は何か」と聞かれたときに、最初に思い浮かべたのが『ホテルルワンダ』です。約30年前に、東アフリカの内陸国・ルワンダで起きた、フツ族とツチ族による民族間の対立は、大虐殺にまで発展しました。100日間で100万人が殺された中、首都キガリの高級ホテルに勤めていたひとりの男性が、1200人もの人数をホテルにかくまいます。

この作品では、アフリカの国々が植民地にされたことによって、独立後もどのように運命を翻弄されてきたか、そして国連の責任について、深く考えるきっかけになります。

『ツォツィ』

南アフリカのアパルトヘイト廃止後も続く、貧困や差別の現実を学べるのが、アカデミー賞外国語映画賞にも輝いた『ツォツィ』。日常的に犯罪が発生し、「世界一危険」ともいわれる、元黒人居住区のソウェトのスラムで暮らすツォツィ。格差や貧困への憎悪に満ちた生活を送っていますが、ある出来事がきっかけになって、人間性を取り戻す姿が描かれます。アパルトヘイトは終わっても、過去の歴史から格差を生むシステムが消えることはない……そんな現実がわかる作品です。

青いカフタンの仕立て屋』

北アフリカの映画で、最もおすすめしたいのが『青いカフタンの仕立て屋』です。モロッコの伝統衣装、カフタンの仕立て屋を営む夫婦の愛の話であるとともに、イスラム教の国におけるLGBTについても繊細に描かれています。他のアフリカ地域とは異なり、アラブとアフリカの伝統が交わるモロッコの伝統や宗教について、学ぶことができるうえ、さまざまな愛の形とその美しさを教えてくれる、やさしい映画です。

『ブラッドダイアモンド』

アフリカの紛争が決して他人事ではないことを思い知らせる作品といえば、『ブラッドダイアモンド』です。

幸せや豊かさの象徴として扱われ、「宝石の王様」とも呼ばれるダイアモンドですが、そのほとんどは世界の内戦地域で産出されています。そんな「アフリカの鉱物」をめぐって、世界経済がアフリカの市民の安全を脅かしているという恐ろしい事実を知ることができる作品です。この現実を知ると、宝石を愛でる気持ちが変わってしまうかもしれません。

『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』

アフリカを語るときに、忘れてはいけないのが、壮大な自然です。アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞に輝いた「オクトパスの神秘:海の賢者は語る」は、南アフリカで素潜りをする男性と、一匹のタコの出会いから始まるドキュメンタリーです。わたしたちが知っているようで実は知らない、アフリカの自然の隠された神秘を知ったとき、驚くことでしょう。

映画を通してアフリカを旅しよう

世界一の人口増加率をほこり、「最後のフロンティア」とも呼ばれるアフリカ。遠く離れた地であるからこそ、そこでの人々の生活の様子や、現代にもなお続く差別や搾取の実態は、あまり日本のニュースなどで報じられることはありません。映画を通して、アフリカの様子や、困難に立ち向かおうとするアフリカの人々の強い姿、そしてダイナミックな自然のパワーを感じてみてください。

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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