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さまざまな社会問題の解決策を見つけ、日本の勢いを取り戻したい東大生活動家【チャンカパーナ・19歳】

さまざまな社会問題の解決策を見つけ、日本の勢いを取り戻したい東大生活動家【チャンカパーナ・19歳】

気になる10代名鑑」の487人目は、チャンカパーナさん(19)。昨年4月に入学した東京大学をいったん休学し、人口減少や農業問題などの社会問題の解決策の探求に専念しています。大好きなNEWSの曲を毎日聴いて、アクティブに活動に励んでいるチャンカパーナさんに、活動を始めたきっかけや今後の展望などについて、お話を聞いてみました。

チャンカパーナの活動を知る5つの質問

Q1. いま取り組んでいる活動について教えてください。

株式会社JSEGOや株式会社 PKSHA Technologyなどでインターンをしながら、人口減少や環境問題、農業の問題などの社会問題に取り組んでいます。

僕のミッションは『社会課題を直視し、解決策を見つけ、多くの人に新たな自己実現を創出すること』だと考えていて、さまざまな社会問題に関心があるんです。だけど、いろいろな問題に関心をもちすぎてしまって、逆に自分が本当にやりたいことを見失ってしまった部分もあります。なので最近は、自分のこと見つめ直そうと、内省にも力を入れています」

Q2. 現在の活動をはじめたきっかけを教えてください。

コロナ渦の休校期間中に、社会へ漠然とした不安を感じるようになって、それを解き明かそうと、自己啓発系の動画や本に触れたことがきっかけです。

特に、安宅和人さんが書かれた『シン・二ホン』には大きな衝撃を受けて。この本で、日本の成長が20年間停滞しているとを知りましたそれまでずっと、日本はGDPが世界2位の経済大国だと学校で教わってきただけに、ショックでした。そこから、どうにか勢いのある日本を取り戻したいと考え、活動を始めたんです」

Q3. 活動を通して印象的だった出会いは?

「ふたりの友人との出会いです。

ひとりは高校2年生の夏から2月まで、一緒に高齢者に関する研究と人口減少の研究をしていた仲間です。物事を冷静かつ客観的に見る能力がすごく発達していて。僕自身、陰謀論めいたインパクトのある主張を信じてしまうような極端な思考の持ち主だったのですが、彼がそれを変えてくれたんです。

もうひとりは、東京大学の授業で出会った同級生です。最難関の進学校で高校生活を送りながら、東京大学が主催するデータサイエンスに関する講座で優秀生徒に選ばれたり、いまも大学生活の傍らで既に起業していたりと、とにかく行動力がすごいんです。彼から刺激を受けて、自分もアクティブに動けるようになりました」

Q4. これまでの活動で壁に感じたことは?

「人口減少の問題に取り組むモチベーションが上がっているときに、高橋洋一さんが書かれた『未来年表 人口減少危機論のウソ』の中で、人口減少を食い止めるのは不可能で、人口減少を前提とした社会設計をしていくべきだという意見にふれたんです。そのとき、鈍器で頭を殴られたくらいのショックを味わいました。自分の活動の方向性を見失って、苦しかったです。

それを経て現在は、別の社会問題について取り組んでいますだけどいつか、人口減少の問題にはしっかりと向き合いたいという気持ちは変わっていません」

Q5. 今後の展望について教えてください。

「大学を休学して、人口減少問題や耕作放棄地問題、地球環境問題、貧困問題など、さまざまな課題へ興味を広げてきました。しかしこれからは、自分が本格的に取り組む課題を決めていく時期だと考えています。

10月には東大に戻って周囲の環境を活かしながら、特定の課題を決めて深掘りをして、仲間とプロジェクトを立ち上げたり、課題の渦中にいる人たちにヒアリングを行ったりしたいです。そうした取り組みを通じて僕のミッションである『社会課題を直視し解決策を見つけ、多くの人に新たな自己実現を創出すること』を現実のものとしていきます。

将来的には起業家や政治家になることなど、さまざまな角度から社会問題へアプローチすることも視野に入れています

チャンカパーナのプロフィール

年齢:19歳
出身地:兵庫県姫路市
所属:東京大学教養学部理科一類、株式会社JESGO、東大みかん愛好会、東大CAST、PKSHA Capital
趣味:NEWSの『チャンカパーナ』を聴いてテンションを上げること
大切にしている言葉:未来の僕に誇れるよう、信じた今を歩もう(『黒子のバスケ』 のオープニング曲 『ZERO』の詞)

Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi

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Kanon Yoshizumi

ライター

2004年生まれ、東京都出身。上智大学文学部在学中。麵処巡りと都内の美術館、有名建築の見学が最近の趣味。Steenzでは、2023年6月より「気になる10代名鑑」のインタビュー記事の制作に関わる。

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