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女性が誰よりも強い!?法律、経済、信仰、すべてを女性が握るアフリカの島とは【Steenz Breaking News】

女性が誰よりも強い!?法律、経済、信仰、すべてを女性が握るアフリカの島とは【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」今日は、保守的な考えが多く残るアフリカの国で、母系社会を形成しているオランゴ島についてと、それが今日まで続いてきた背景について、ご紹介します。

アフリカに生まれた母系社会

西アフリカから近い大西洋には、88の島からなるビジャゴ諸島が浮かんでいます。サメやウミガメ、カバが生息する自然豊かなビジャゴ諸島を形成する島のうちのひとつであるオランゴ島。そこには、法律から経済、信仰、すべてを女性が指揮する母系社会が存在します。

オランゴ島は、人口1万人が住む島。本土とのコミュニケーションも難しく、孤立していることから、独自の文化が生まれました。1500年代にポルトガルの植民地下に置かれたときは、沿岸での貿易の中心地となりましたが、海軍によって島は破壊され、島の住民にも大きな影響があったという歴史もあります。

自然を操る娘

代々、守られてきた母系社会は、大昔、この島に初めて上陸した夫婦が4人の娘に命を宿した、という神話が発端となっています。それぞれの娘は自然と密接しており、住まいをつくる土地、漁を支える海、動物から守るヤシの木、農業を左右する雨と風を操ることができたそうです。

この神話が島に残り続け、いまでも女性は神とのコミュニケーションがとれる存在だと信じられており、許された女性のみが問題を抱える者に助言し、導くことができるとされています。そのため、医学的な分野や、家を建てるなどの建築や経済的な分野など、幅広い領域で、儀式や霊とのコミュニケーションが重要視されてきました。

女性は神に近い存在

この神話は、いまのオランゴ島の生活にも大きく影響しています。自然と調和して暮らしてきた人々は、生きるのに必要なぶんの食物をとり、自家消費しています。男性の仕事は主に漁業ですが、女性は農業の計画を立て、森や海で採集をし、家計簿をつけます。さらに、レンガや藁を使った家づくりも女性の仕事で、女性は家庭を守る偉大な存在とされています。

保守的な思想が根強いアフリカにおいて、一般的には男性が優位な立場になることが多い結婚に関しても、オランゴ島では女性だけが夫を選ぶ権利をもち、また離婚の最終決定権を持つのも女性です。

何よりも女性が尊重される影響を及ぼしているのは、「輪廻転生」の考えです。オランゴ島では、新しい存在を子宮に宿すときに、先祖とつながる霊的世界と接触することができると考えられています。精霊信仰が強く残っている土地だからこそ、母性が尊重され、女性は生まれながらにして完璧だと考えられているのです。

今日まで続く母系社会の真実

性別分業社会が当たり前であるアフリカの大西洋の端に、このように、女性が大きな権利をもつ島があるというのも、とても不思議で魅力的な、アフリカの表情のひとつ。その背景には、法律や福祉、信仰、経済を指揮し、家庭を維持する役割を女性が担っていることだけでなく、生と死をつなぐ存在であるということが重要なのです。

女性の権利拡大がなかなか推し進められない現代の国々とくらべてみて、このように、さまざまな場面で女性が活躍し、全員が声をあげられる権利をもっているオランド島の姿は、どのように写るでしょうか。

 

Reference:DW「An Island Where Women Rule」
KUMAKONDA「Bijagos Islands in Gunea Bissaue, Where Women Rule」
MMStudies「Matriarchy at the Bijagos Islands」¥
VOUGUE「The Bijagos Islands Are Paradise, But Not as You Know It」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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