Steenz Breaking News

アフリカで生活に溶け込む音楽たち。世界的にも注目が集まるアフリカ最新ミュージック【Steenz Breaking News】

アフリカで生活に溶け込む音楽たち。世界的にも注目が集まるアフリカ最新ミュージック【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカ在住のライターがリポートする、現地で愛されている音楽について、ご紹介します。

アフリカンミュージックの世界へようこそ

ナイル川の目の前で開かれた音楽フェスティバル(筆者撮影)

アフリカに住んでいて感じるのは、人々の暮らしに、音楽が切り離せない存在であるということ。レストランはおろか、公共のバスの中であっても、街中のいたるところで、毎日朝から夜まで明るい音楽が響き渡っています。ノリのいい音楽が流れてくると、子どもからお年寄りまで踊り始めるというのは、アフリカならではの光景でしょう。

また、音楽フェスティバルや音楽イベントも数多く開催されていて、アフリカの大自然の中で行われ、他の場所ではなかなか感じることができない自由さと壮大さが感じられます。

アフリカで流行っている音楽はコレ!

そこで今回は、アフリカの音楽を知るうえでハズせない、3つの音楽ジャンルを紹介します。

アフロビーツ

現代のアフリカの音楽といえば、「アフロビーツ」です。そもそもアフロビーツとは、ナイジェリア発のポップ・ミュージックで、いまでは世界に広まっています。ストリートからレストラン、クラブ、バスの中まで、いま、アフリカでいちばん流れている曲といえば、ナイジェリア人アーティスト・Remaの『Calm Down』です。Selena Gomezなどとのコラボレレーションによって、世界中にアフロビーツを知ってもらうきっかけになりました。

さらに、アフロビーツ好きで知らない人はいないのが、同じくナイジェリア出身のビックアーティスト・Burna Boy。第63回グラミー賞でもグローバルミュージック賞を受賞し、アフロビーツが世界に進出したことを証明しました。

アマピアノ

南アフリカ発祥のダンスミュージック、「アマピアノ」。2010年ごろに誕生したばかりにも関わらず、いまや若者のハートをがっちりとキャッチしている音楽ジャンルです。ついダンスしたくなるようなビートは、踊ることが大好きな人の多いアフリカで人気を確立した理由のひとつでしょう。

南アフリカ共和国北東部の街・ヨハネスブルクのソウェトで撮られたミュージックビデオとともに、一大ブームを巻き起こしたBig Flexaは、南アフリカ国内だけでなく、アフリカ中でよく耳にする曲です。

ハウスやヒップホップ、ジャズなど、さまざまなジャンルが混ざって生まれたアマピアノ。Wanitwa Mos, Master KG & Lowsheenの『Sofa Silahlane』も、南アフリカを中心に大ヒットした曲で、動画サイトでは、この曲に合わせて踊るダンス動画も流行っています。

アフロハウス

世界の民族音楽とハウスを組み合わせたトライバルミュージックとも呼ばれる「アフロハウス」は、アフリカの音楽の影響を大きく受けていることからこの名がつきました。

日本でも人気があるEDMとはまた異なり、ハウスミュージックに伝統民族楽器やアフリカ的なビートが加わったことで、スピリチュアル的な雰囲気を醸し出しているのも特徴です。筆者がケニアの東海岸沿いをバイクで駆け抜けながら聴いたMamaという曲は、聴くだけでつい心が踊るほど、アフリカの美しさを感じさせてくれる曲です。

またアフロハウスは、アフリカのアーティストだけでなく、ヨーロッパを中心に人気を集めており、アフロハウスをプレイするDJも増えてきています。

アフリカの音楽の世界はいかがですか?

どこにいても、どの時間帯でも音楽が流れているアフリカ。旅行や映画館といったレジャーがなかなか手が届きにくく、娯楽が少ないからこそ、音楽は全員に親しまれています。そのため、平日であっても、クラブやバーは現地の人々で盛り上がっています。

アフリカでは、経済的な成功というものがなかなかイメージしずらく、若者にとって、ミュージシャンやアーティストというは、夢のある職業。音楽に日常的に触れていることから、若いころから音楽での成功をめざす人もいます。そうした若い才能やパワーによって、これから先、アフリカンミュージックは、もっともっと世界の人に愛されるでしょう。

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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