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JRの駅でアップサイクルができる!「MAWASU STATION」に注目【Steenz Breaking News】

JRの駅でアップサイクルができる!「MAWASU STATION」に注目【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日はJR東日本が取り組むアップサイクル「MAWASU STATION」についてご紹介します。

着ない服を駅で回収、そしてアップサイクルされて帰ってくる

少しずつですが、いろいろな場面で耳にするようになってきた「アップサイクル」という言葉。処分されてしまうはずの廃棄物に、デザインやアイディアといった、新しい付加価値を持たせることで、別の製品にアップグレードして生まれ変わらせることです。使い捨てを減らすアクションとして、いまの時代に重要なアクションですが、それには回収なども伴い、実際に参加してみたことがある、という人は、まだ少ないのではないでしょうか。

しかし、そんなアップサイクルが、最寄りの駅でも行われているんです。

それが「MAWASU STATION」という取り組み。JR東日本グループの株式会社JR中央線コミュニティデザインとJR東日本スタートアップ株式会社が、アパレルブランド「ALL YOURS」を運営する株式会社オールユアーズと協業して実施している、アップサイクルプロジェクトです。

着なくなった衣類を回収し、回収した衣類を新しい繊維製品として販売するという取り組みですが、目新しいのは、その回収場所と販売場所。回収先は、日常生活の中で日々通りかかる、JRの駅。具体的には、JR中央線や南武線の有人改札や設置された専用回収ボックスで回収されます。また、駅ビル型商業施設「セレオ」の一部店舗でも回収可能とのこと。回収期間は7月1日から9月30日の3か月です。

回収された衣類はアップサイクルされ「MAWASU STATIONオリジナル手ぬぐい(1,650円)」や「MAWASU STATIONオリジナルハンカチ(1,320円)」になります。販売はオンラインショップのほか、JR中央線、JR南武線の一部の駅改札及び「セレオ」「nonowa」にておこなっています。

まだまだ多い衣類の焼却処分。服のその先、考えてみない?

2020年に日本総研によって行われた、ファッションと環境についての調査によると、年間約80万トンの古着が、事業所や家庭から手放されています。そのうちリサイクルされるのは手放される衣類の15.6%(12.3万トン)、リユースされるのは19.6%(15.4万トン)にとどまっていって、全体の64.8%、およそ51万トンが廃棄されています。

こうして廃棄された衣類は、膨大なエネルギーを使用して焼却されたり、あるいはアフリカなどの各国に輸送され、埋め立てなどの方法で処分されます。

廃棄される衣類に手を加え、新しい製品を生み出すアップサイクル。リサイクルよりも環境負荷が少なく、いま注目されている取り組みのひとつです。

アップサイクルはしたいけど、わざわざ送ったり、決められた場所に持って行くのは大変だという人も、日常的に通りかかる駅ならば、気軽に参加できるかもしれません。ぜひこの機会に、手放す服の先の未来について、考えてみてはいかがでしょうか。

Reference:
日本総研「環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務-「ファッションと環境」調査結果」

Text:Tommy

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Tommy

ライター

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