2023.08.13 Teen's Snapshots

受験勉強を生涯学習へ。学び続ける姿勢をつかむ塾を経営する学生起業家【山永絵里香・19歳】

「気になる10代名鑑」の455人目は、山永絵里香さん（19）。大学で教育学を専攻し、体育会に所属する傍ら、推薦入試に特化したオンライン塾を経営する、合同会社DUschoolの共同代表を務めています。受験のための勉強ではなく、生涯学び続ける姿勢を大切にしていきたいと話す山永さんに、活動への思いや苦悩について詳しく聞いてみました。

山永絵里香を知る5つの質問

Q1. いま、どんなことに力を入れていますか？

「『大学受験を生涯学習の門出に』をモットーに、大学受験の推薦入試をサポートする『カドデ推薦塾』を経営しています。合格という結果にこだわりつつ、小手先の受験テクニックだけではなく、大学受験合格後も学び、研究し続ける姿勢を持ってもらえることを目標にしています。最近は、TikTokやInstagramのリール、YouTubeでの発信に力を入れています。

普段は、慶應義塾大学で教育学を専攻していて、学内でも探究教育に取り組む『Keio Education』というサークルを運営しています。また、幼いころからやっているスケートを、いまも体育会に所属して続けています」

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Q2. 活動を始めたきっかけは？

「きっかけは、高校1年生の夏にボランティア活動で行ったフィリピンでの体験です。スラム街を訪れた際、決して裕福とはいえない環境の中で、学ぶことを心から楽しんでいる小中高生の姿が印象的で。彼らの姿を見て、わたしのまわりでは、何人がこんなふうに学ぶことを楽しんでいるんだろうか……と考えるようになりました。

総合型選抜に特化した塾を起業したのは、総合型選抜に対する誤解や偏見が、まだまだあると感じたから。総合型選抜は学力だけではなく、人間性や学びへの向き合い方を含めて評価してくれる試験です。わたしは、この総合型選抜こそが、日本の受験や詰め込み型教育や学歴競争社会を見直す大きな可能性になりうると感じています。

ただ、総合型選抜の認知度は低いですし、一般入試と比べると偏見もまだまだ多いのが実態です。わたしも正直、『推薦入試なんてずるい』って考えていた時期もありました。だからこそ、実際に総合型入試を経験した人たちが、正しい情報を発信していく必要があると考えています」