「気になる10代名鑑」の430人目は、青木喜大さん(19)。筑波大学の生命環境学群生物学類に通い、昆虫や生き物について研究しています。国内だけでなく、外務省が危険レベルを指定している国に渡航して昆虫採集をおこなってきたという青木さんが、活動を始めたきっかけから最近立ち上げた会社の話まで、根掘り葉掘り聞いてみました。
青木喜大を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「茨城県出身で、現在は筑波大学に通っています。大学では生物学を専攻していて、中学生のときから昆虫採集と昆虫にまつわる研究をしています。とにかくクワガタムシが好きで、自宅には専用のブリーフィングハウスがあったり、海外の新種を見つけるために、インドネシアやフィリピンに行って、現地民の方と一緒に、採集をしたこともあります。
昆虫採集や昆虫にまつわる研究に取り組んでいたことが評価されて、高校時代には『異能ベーター発掘プロジェクト』に採択していただいたり、少年少女国連大使として、スイスのジュネーブでSDGsを学んだり、メディアなどにも出させていただいたりしたことがあります」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「祖父母の家が農家で、すごく自然が豊かな場所にあったんです。だから夏休みになると、自然に虫とり網を持って遊んでいて。特に、クワガタムシやカブトムシを採集することが大好きで……。そんな環境の中で、父の知り合いの、昆虫に詳しい方と出会って。
その方は、いまでは僕にとっての師匠。日本だけでなく、海外に生息するクワガタムシについてもたくさん教えてもらいました。海外のクワガタムシって、日本に生息するものよりも大きかったり、独特の色をしていたりしていて、かっこいいんです。そんな話ばかりを聞いていたので、海外への憧れが強くなって。中学校1年生の夏に初めて海外に2週間ほど、採集に行ったんです。それでますます昆虫にハマっていきました」
Q3. 活動するうえで、大切にしていることを教えてください。
「人と人とのつながりを大切にしています。いろんな人との出会いが大きな糧になっていくと信じているので。
中でも印象的なのは、高校時代に経験した『異能ベーター発掘プロジェクト』での出会いです。僕よりも年下なのに、当たり前に3か国語を使えていたり、海外大学への進学をめざしていたり、いろんな選択肢があることを知りました。
また、大学に入ってからは、コミュニケーションツールとしてTwitterを使うようになったんですけど、Twitterのおかげで、親友と出会うこともできました。気になった人には積極的に自分から声をかけるように意識しています」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「大学で出会った友人と一緒に、『合同会社タテXヨコ』を立ち上げました。2023年4月に設立したばかりなのですが、もともと自営業をしている両親の影響で、起業やビジネスには興味があって、友人に声をかけて、在学中に起業することになりました。
具体的には『BluePenguin』という、筑波大学の芸術学群に通う学生のポートフォリオサイトのようなものを運営しています。個性豊かな学生たちの作品を一括で見られる場所があったら、クリエイターとして活動する学生としてもアピールする場になるし、見ている側としても『こんな人が筑波にいるんだ』っていう出会いにつながるんじゃないかと思って。これから、参加する学生をもっと巻き込みながら、大きなプラットフォームとして育てていきたいと思っています」
Q5. 今後の展望や将来の夢を教えてください。
「昆虫採集はライフワークとして、これからも続けていきたいと思っています。理想をいえば、いま立ち上げた会社を続けながら、研究者としてずっと昆虫採集をしていきたい。
僕はどこかの会社に就職して、ひとつの場所に居続けるよりも、いろんなところにフラッと行けるような環境に身を置きたいと考えていて。それこそ、まだまだ海外にも行きたいですし。いつか絶対に行きたいのは南米。アジアはこれまで何度か行ったことがあるけど、南米はまったく未知の領域で、アジアでは見られないような種がたくさんいるはず。昆虫採集をする者としては、やっぱり新種を見つけて発表できるぐらいになりたいと思っています」
青木喜大のプロフィール
年齢:19歳
出身地:茨城県土浦市
所属:筑波大学生命環境学群生物学類、合同会社タテXヨコ
趣味:昆虫採集
大切にしている言葉:成長
青木喜大のSNS
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— Yoshi (@Yoshi_itf) May 4, 2023
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya