Teen's Snapshots

高校時代にM-1予選にも挑戦した行動力モンスター。いまは「移動販売式八百屋」に挑戦中【南部孝太朗・19歳】

高校時代にM-1予選にも挑戦した行動力モンスター。いまは「移動販売式八百屋」に挑戦中【南部孝太朗・19歳】

気になる10代名鑑」の423人目は、南部孝太朗さん(19)。大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学に通いながら、「幸せな生き方とは何か」という問いと向き合い、地域に軸を置いて活動しています。偶然の出会いを機に、現在は野菜の移動販売の試みを始めている南部さんに、活動を始めたきっかけやファーストアクションについて伺いました。

南部孝太朗を知る5つの質問

Q1. いま、どんなことに力を入れていますか?

「普段は立命館アジア太平洋大学(APU)で、文化や社会学について学んでいます。地元が東京なのでときどき帰ってくることはありますが、基本的には大分県の別府市を拠点にしています。

いま、いちばん注力して取り組んでいるのは、『めぐる』という移動販売式の八百屋の準備。ロゴをつくったり、車を手配したり、農家さんに協力を依頼したり。この夏のスタートをめざして、活動しています。

APUには、地域に興味を持っている学生が多いのに、学生たちと地元の方々の間に距離があると感じていて。だから、地元の農家さんが心を込めて育てた野菜を売ることを通じて、人と人とがつながる空間やコミュニティをつくっていきたいと思っています」

 

Q2. 活動を始めたきっかけは?

今年の3月に、地域活性に携わっている全国の若者が集うコミュニティ『Rural Labo』が主催する免許留学に参加したんです。免許留学というのは、免許合宿と地域留学を掛け合わせたサービスで、1か月間、地域密着のシェアハウスに住み込みながら、その地域で自動車免許の取得を目指す、というもの。僕は香川県で免許合宿をしていたんですが、そこで出会った友達と偶然、愛媛県の松山市に行くことになって。

そこで『走る八百屋』に出会ったんです。野菜を売っているだけなのに、そこで生まれているあたたかいコミュニケーションに魅了されてしまって。走る八百屋という、店舗を構えない移動販売スタイルだからこそ、地域の人と人とをつなぐハブのような場所として機能しているだと思って、これを別府でもやりたい!と考えたんです

Q3. 活動を始めたときのファーストアクションは?

「松山で『走る八百屋』をやられている方に何度も会いに行き、話を聞きました。初めて行ったのが3月で、そこからいままで3回は行っています。2回目以降は、仲間も連れていきました。移動販売なので、行くたびにやっている場所も違うし、見える景色も異なります。だけど、毎回買いに来ている地元のおばあちゃんとかがいて。そんなおばあちゃんたちが、買った野菜で漬物をつくって、お裾分けしてくれたりするんです。

僕は小さいころに台湾に住んでいた時期があったり、高校時代にコンビを組んで『M-1グランプリ』の予選に挑戦したことがあって、人と話すことに抵抗があまりないんです。だから、興味があるものがあったら、そこでやっている人の話を聞きながらどうやったらできるかを考えています」

Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?

「今年の夏、大学でお世話になっている先生と一緒にベトナムに行く予定があって、ベトナム語の勉強を始めました。在学中には、タイ語とインドネシア語も習得したいです。

台湾に住んでいたとき、クラスメイトが当たり前に英語や中国語で話していたので、外国語にすごく興味を持っていました。使える言語が増えるだけで、コミュニケーションの可能性ってすごく広がると思うんです」

Q5. 今後の展望や将来の夢を教えてください。

「直近の目標は、移動販売式八百屋『めぐる』を軌道に乗せること。そしていつか、『めぐる』という場所が、農家や地元の方とAPUの学生がつながる架け橋のような存在になったらいいなと思っています。

僕はちょっとした思いやりが目の前の人を幸せにしていくと思うし、それが連鎖的に広がっていく社会を実現したいと考えていて。だから、まずは別府から、その幸せが連なるようなコミュニティを広めていきたいです。

また、学問としても『幸せ』について研究していきたいと思っています。この領域は『ポジティブ心理学』とも呼ばれるらしく、すでに海外では盛んに研究されているそうなんです。だからいつかは海外の大学院で、いろんな文化に触れながら、『幸せな生き方』について考えを深めていきたいと思っています」

南部孝太朗のプロフィール

年齢:19歳
出身地:東京都稲城市
所属:立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学科、野菜移動販売『めぐる』、漫才コンビ『Wソース』、Innovation team dot
趣味:ウクレレ、鉄道
特技:モノマネ、旅の計画作り
大切にしている言葉:飛び込んでから考える

南部孝太朗のSNS

★Instagram

 

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

SNS Share

Twitter

Facebook

LINE

Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

View More