「気になる10代名鑑」の419人目は、龍村仁美さん(19)。大学で映像表現の基礎を学びながら、役者として演劇にも取り組んでいます。日々学びを吸収し、自分なりの表現に挑戦しているという龍村さんに、活動に込めている思いや、今後の目標について聞いてみました。
龍村仁美を知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「大学に通いながら、役者として活動しています。大学ではドキュメンタリーを制作するゼミに入っていて、『人を撮る』という映像の基本的な部分を学んでいます。
役者としては舞台などに出演し、自分なりの演技表現を模索しているところです。去年は事務所に入って活動していましたが、今年からはフリーで活動しています。目下では、9月末に舞台出演が決まっているので、それを成功させることに集中しています」
【出演】MITAKA ” Next ” Selection24th排気口 新作公演『時に想像しあった人たち』9/29~10/9@三鷹市芸術文化センター 星のホール
既に穂波さんが紡ぐ言葉たちに惹かれている自分がいるので、本当に楽しみです。憧れの三鷹、多分10代最後の舞台になります、大人になりきる前に、ミニキテネ! pic.twitter.com/UgHW2xVQGr— 龍村 仁美 (@hitomitatsumura) May 25, 2023
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小さいときから、両親から芸術に触れさせてくれる環境を与えてもらっていたんです。演劇にも映画にも、たくさん触れてきました。
小学生のときには、習い事で英会話のスクールに通い、その活動のひとつとして、英語でミュージカルをやっていたんです。でもわたしは、英会話よりも、ダンスしたり、演技をしたり、歌ったりしている時間が楽しくて……。自然と、将来は役者になるんだと思っていました。
本格的に役者をめざしたきっかけは、中学生のときに『わたしの星』という劇を観たこと。未来の高校生が、突然日常生活から突然火星に移住することになるというお話です。
舞台上で、憧れの先輩がすごく楽しそうに演じる姿が、キラキラして見えました。あり得ない世界だけど、その世界で起きている感情に共鳴することができるのは、演劇ならではだなって強く惹かれて。自分もその世界に飛び込んで一緒に創りたいと強く思いました」
Q3. これまでに影響を受けた作品は?
「本当にたくさんあるので選びきれないけど、特に好きなのは、是枝裕和監督の作品です。フィクションの作品で終わるのではなく、見終わった後に自分に少し変化を与えてくれるところに、惹かれます。社会とどう向き合ったらいいかを考えさせてくれるような、リアリズムの質感がある作風が好きなんです。
わたしたちが現実に生きている社会って、うまくいくことばかりじゃないし、自分が生きている世界だけが世界じゃない。わたしもいつか、そんな世界を、映像を通して表現してみたい……。そんな思いを抱かせてくれます」
Q4. 活動をする中で、大切にしていることは?
「届いてほしい、と思って表現しています。孤独を感じているときに観ると、ひとりじゃないなって思えるし、ハッピーなときに観ると、もっとハッピーになれる……。わたし自身も、お気に入りの作品を見て何度も救われましたし、明日をちゃんと生きようって思えるようになりました。
そんな作品のように、誰かの感情を動かせる作品を、”届ける”側になりたいです。わたしが関わった作品を観てくれた人に、何かを残せるように、これからも頑張りたいなと思います」
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Q5. 今後の展望は?
「少なくとも、大学4年間は役者を続けたいと思っています。いまは大学の勉強と役者としての活動、どっちも妥協せずやり切りたいです。両立するって自分で決めたから、どちらも蔑ろにしないで、頑張らなきゃなって思います。
役者としては、居るだけでどこか惹き込まれる、表情が魅力的な役者になりたいです。具体的な目標はあまり決まっていませんが、演劇を続けられる環境に感謝して、突き詰められるところまで突き詰めていきたいです。
この前、セルフドキュメンタリーをゼミの課題で撮ったんですけど、頭の中にある映像を編集で形にしていくのが楽しかったんです。将来的には、演者も制作もできる表現者になるっていう野望も芽生えてきました」
龍村仁美のプロフィール
年齢:19歳出身地:東京都港区所属:上智大学文学部新聞学科趣味:映画鑑賞、読書、フィルムカメラ、人間観察、観劇特技:ミートソースパスタとめっちゃおいしい餃子をつくること大切にしている言葉:限りなく透明に、凛として生きる
龍村仁美のSNS
— 龍村 仁美 (@hitomitatsumura) May 30, 2023
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★note
Photo:Eri MiuraText:Chihiro Bandome