「気になる10代名鑑」の397人目は、もこ(19)さん。大学でデザインについて学びながら、「面白さ×ゆるさ」をテーマにした、オリジナルキャラクターを生み出しています。創作において大切にしているのは愛とユーモアだと語るもこさんに、作品づくりを始めたきっかけや、将来の展望についてうかがってみました。
もこを知る5つの質問
Q1. いま力を入れている活動は?
「武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科でデザインについて学びつつ、趣味として陶芸やイラスト作品をつくっています。
大学で学んでいるデザインと趣味の制作は、つくっているものこそ違いますが、『作品を通して人を温かい気持ちにしたい』という目的は同じなんです。デザインでは求められていることを丁寧に聞いて応えるようにしていて、一方の自主制作では、クスッと笑いを届けられるものをこだわってつくっています」
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Q2. 何をテーマに創作していますか?
「個人制作においてのテーマはズバリ、『愛とユーモア』です。作品を見た人がクスッと笑えて、それでいて温かい気持ちになれることを意識しているんです。
例えば、うどんとへびを合わせた生き物をつくって、名前はそのまま『うどんへび』みたいな。関西出身なのもあって、お笑い要素は欠かせないので、つくりながら自分でも笑っちゃうような作品が理想です。いまはまだやり方を勉強中ですが、いずれデザインでも、個人創作とはまた違ったアプローチで、見てくれる人の気持ちを温かくしたいと考えています」
Q3. こだわっているポイントは?
「かわいいだけの作品にならないようにすること。個人的に、ただかわいいいものよりも、少し変なもののほうが魅力的に感じるんです。
なので、かわいい絵柄には、あえて土などの素朴な素材を使ったり、さっき例に挙げた『うどんへび』みたいな、ちょっと変わったネーミングにしたり。とはいえ、面白いだけでもダメで、自分自身がしっくりくるバランスを模索しながら創作しているんです。
日常生活から作品のインスピレーションを受けることが多いので、日々の気づきや面白い出来事を、Twitterの下書きを使ってメモするようにしていて。ちょっとしたダジャレなんかもメモしているので、芸人さんのネタ帳みたいになっています(笑)」
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Q4. クリエイティブに影響を与えたものは?
「小さいころにたくさん読んでもらった絵本から、影響を受けていると思います。特に、イラストの絵柄の部分。好きな作品は『ロージーのおさんぽ』『きんぎょがにげた』『てぶくろ』『ちいさいおうち』……あげたらキリがないくらい、いまでも絵本が大好きで、大切なインスピレーション源です。
それと、デザイナーの原研哉さんからも大きな影響を受けていると思います。原研哉さんのことは、大学受験生時代に画塾の先生に教えていただいて。原さんの書いた『デザインのデザイン』という本を読んで、デザイン学科に進むことを決めました。わたしにとっていちばんの参考書で、いまでも行き詰まったときに読むと、フラットな気持ちになれます」
Q5. 将来の展望を教えてください
「直近の予定として、武蔵美の芸祭で『小さなキャラクター』をテーマに友人とグループ展をするつもりなので、その準備をしっかりと進めていきたいと思っています。新しい挑戦として、手芸やガラス工芸の作品を出品するので、いまから楽しみです。
将来は、グラフィックデザイナーとして、人の生活に関わりたいと考えています。理想としているのは、原研哉さんのような、コンセプトと作品を一緒に考えることができるデザイナー。自分のデザインを通して、人を幸せにすることが夢です」
もこのプロフィール
年齢:19歳
出身地:奈良県
所属:武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科
趣味:写真・散歩
特技:ゆるい絵を描くこと
大切にしている言葉:お疲れさま
もこのSNS
私は小さな写真集を作りました
[在廊予定]
4/24 18:40-20:00
4/25 14:50-18:40 pic.twitter.com/PHKndKlIX5— もこ (@onaji_1) April 24, 2023
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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara