「気になる10代名鑑」の403人目は、アヤハさん(18)。知識もサポートもあまりない状態から海外大学を受験したという経験を活かし、同じような人をサポートする活動をおこなっています。全日制の高校で、海外大学志望者もまわりにひとりもいなかったというアヤハさんがなぜ海外大学に興味を持ったのか、そしてそれに向けてどうアクションを起こしたかを深掘ってみました。
アヤハを知るための5つの質問
Q1. いま取り組んでいる活動について教えてください。
「大学受験で、アメリカの大学を中心に海外大学に出願し、計16大学から合格をいただきました。でも、奨学金を得ることができず、学習院大学の国際社会科学部に進学し、いまは英語や経済学、社会学を学んでいます。学外でも、世界の名門大学が無料で授業を提供している『edX』というサービスを利用して、神経科学を勉強中です!
あと、高校3年生の2月から3月にかけて、海外大学進学を目指している人をサポートするインターンをやっていました。情報があまり出回っていない海外大学の情報を日本語で発信をしたり、情報を求めている人たちが学校との連携をうまく取れるような手助けをおこなったりしていました。その経験を活かして、いまは別の教育系のインターンにも携わっています」
個人的おすすめ度は
DET(Duolingo) >>> IELTS > TOEFL
DETは圧倒的に安い&速い。でもたまに使えない大学あるから注意。
IELTSはほぼどの国でも、どの大学でもOK。
TOEFLの利点ってなんだろう?一番王道なの?参考書が多いとか?— ayaha (@XmIx80) March 27, 2023
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「海外大学に興味を持ったのは、本当に小さなことがきっかけなんです。ドラマを見てたら字幕に出てきた『イェール大学』という文字を見て、おもしろい名前だなって思って。『他にどういう名前の大学があるんだろう』と興味を持ったのが最初でした。
あと、特にアメリカの大学に多いのですが、ひとつの大学でいろいろなことができるのにも魅力を感じました。自己分析を進めていくなかで、特に脳神経科学に興味を持ったのですが、ダンスやジェンダーについても学んでみたいと思って。そういう学問を横断的に学べる海外大学に惹かれたんです」
Q3. 活動を始めるときのファーストアクションは?
「通っていた高校は、公立の全日制の高校で、海外大学志望者もわたしひとりで。英語が得意というわけでもなかったし、身近に留学に関するサポートが得られる環境もなかったので、最初は右も左もわからない状況でした。親に海外大学進学を本気で考えていることもなかなか言えず、海外大学専門塾の資料をしれっとリビングに置いておく、みたいなことをしていましたね(笑)。
アクションとしては、Twitterで海外大生にDMを送りまくったり、セミナーに参加したりして、地道に情報を集めました。そのなかで、無料で支援をしてくれる『Atelier Basi』という団体に出会って、提出期限に追われる日々をなんとか乗り切ることができました」
こんな高校にいて海外進学諦めずに最後までやり抜けられた理由は、
・留フェロでできた仲間
・Atelier Basiのサポート
だと思ってる— ayaha (@XmIx80) April 8, 2023
Q4. 印象的だった体験を教えてください。
「高3の夏休みに参加した、留学フェローシップ主催のサマーキャンプです。参加者の多くはインターナショナルスクール出身、留学経験あり、親が外国人などの理由で、英語がペラペラなだけでなく、特別な研究や〇〇オリンピックへの出場、事業立ち上げなどの課外活動にも力を入れている人が多くて……。この人たちがライバルになるのかと思うと怖かったです。
でも、そのときは日本の大学に興味がなかったので『ここで折れたらわたしの負けだ』って、謎の負けず嫌いが発動しました。しかも、話していくなかで、一見すごそうに見える人でも、実は悩みが一緒だということがわかったりして。最終的には友達もできたし、悩みを共有しながら乗り越えることができました」
Q5. 将来の夢は?
「大きなカラフルな家に、ライオンと一緒に住むのが夢です。小学生のとき、ライオンの赤ちゃんを飼いたいと言ったら、友達や先生に馬鹿にされて。夢ってどんなものでも、否定されるべきじゃないと思うんです。小さいころに否定された夢を、いまも大切に持っていようと思っています。
あとは、何十年先になるかわからないんですけど、自分で事業を起こし、利益を得て、財団をつくりたいです。海外大学進学をめざすにあたって、いちばんの障壁は資金で、第一志望に合格しても進学できないという現実にぶち当たったんです。将来、自分と同じような境遇の人たちに、しなくていい苦労やつらい思いをさせたくないと思っています」
アヤハのプロフィール
年齢:18歳
出身地:茨城県土浦市
所属:学習院大学国際社会科学部・project:ZENKAI・International Yourth Neuroscience Association
特技:人間観察
大切にしている言葉:You define beauty yourself, society doesn’t define your beauty. (レディ・ガガの言葉)
アヤハのSNS
どうして高校卒業後すぐなのか
どうして直接進学なのか
どうして交換留学じゃだめなのか
どうして北米がいいのか
どうしてその大学のその学部なのか全部ワクワクしたから。
なんだけどこんなの言ったって誰のことも説得できないし、理由にならない。— ayaha (@XmIx80) April 25, 2022
Photo:Eri Miura
Text:Ayaka Shinada