「気になる10代名鑑」の367人目は、原田きなさん(19)。女子美術大学の洋画専攻で学びながら、アーティストとして作品づくりに励みつつ、プロデュースする側としても活動しています。アートをより身近に感じてもらいたいという思いが原動力だと語るきなさんに、活動を始めたきっかけや今後の展望についてうかがってみました。
原田きなの活動を知る5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「女子美術大学で洋画を学びつつ、『優美堂』という御茶ノ水にあるコミュニティアートスペース&カフェで、お店のガラスにライブで絵を描くイベントに週1のペースで参加しています。また、今年に入って、1000点の廃棄予定だった額縁を活用して作品を作る『千の窓プロジェクト』を始動させました。『アート×〇〇』のような、ジャンルの壁を越えて新しい見方を探す試みにこだわって活動しているんです」
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Q2. 創作活動を始めたきっかけは?
「父方の曾祖父が、東京美術学校、いまの東京藝大の油画科で学んでいた影響が大きいです。わたしが生まれる前に亡くなっているので、会うことはありませんでしたが、家に残された作品を見る度に、曾祖父が生きてきた証に触れているような気がして、自然とアートに興味を持ち始めました。
本格的に絵を習い始めたのは小学2年生のとき。自分から行きたいと言って、絵画教室に通い始めたんです。このころから油絵に興味があって、自然と洋画を学ぶ道に進んでいました」
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Q3. 創作活動のおけるこだわりは?
「アートって、言葉で話し合うより微妙なニュアンスの違いを表現できる、身近なコミュニケーションツールだと思うんです。文字としては残せない、伝えきれない複雑な感情でも、アートだと正確に表現することができると思っていて。
ただ、それには伝えたいことに合わせた、枠にはまらない表現が必要だと思っていて。ツールとしての精度を高めるためにも、もっともっと勉強していかなきゃと思っています」
Q4. 活動している中で印象的だった出来事は?
「去年の6月、東京藝術大学大学院の壁画第一研究室の方々が主催する『ABAB UENO』でのグループ展に参加させていただいたことです。
参加作家の中でわたしが最年少だったということもあって不安だったけど、お店の中や階段などでの展示というのがとても新鮮で、多くのインスピレーションを受けました。
ここでの経験がきっかけで、アートをよく知らない方々にも、もっとその魅力を届けたいなって考え始めたんです」
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Q5. 今後の展望は?
「将来は作家として活動しつつ、町おこしや地域活性化を目的としたアートプロジェクトを実行したいです。ただ絵を描く作家にはなりたくなくて。人と人をアートでつなぐ存在になりたいんです。
起業にも興味があって、まずはお金のことをちゃんと知ろうと思っています。去年、ファイナンシャルプランナーの3級に合格したので、今年は簿記も取得したいと思っています。これからも、自分にしかできないことを突き詰めていきたいです」
原田きなのプロフィール
年齢:19歳
出身地:兵庫県宝塚市
趣味:美術館、ギャラリー展示めぐり、料理、ゲーム
特技:ゲゲゲの鬼太郎の曲だけカラオケで高得点出せる
大切にしている言葉:生きてるだけで丸儲け
原田きなのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara