
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、ドイツの市営プールで施行された、新たな水泳規定についてご紹介します。
ベルリンの市営プールで女性のトップレスが認められるように
ドイツの首都・ベルリンの市営プールで、女性のトップレスが認められました。ベルリンの市営プールでは、これまでに女性がトップレスで泳ごうとして退去を求められた事例が複数ありました。
今回の改定のきっかけとなったのは、2022年12月、競泳選手が、トップレスで市営プールを利用しようとして止められたという一件。女性はこのことについて、上院司法・多様性・反差別局に抗議し、当局はこの女性が、「差別被害に遭った」と認定しました。
これを受け、ベルリンの市営プールは、女性やノンバイナリーの人も含む、全利用者のトップレスを認めると発表。ジェンダー平等に向けて大きく前進しました。
男性のトップレスはOKで、女性はNG?
今回の一件から浮き彫りになったのは、男女の裸に対する差別。男性がトップレスで泳ぐのは認められているけれど、女性にはそれが認められていないということへの問題提起です。
ドイツでは19世紀ごろから、人間のありのままの姿を尊重する「フライケルパークルトゥアー」という思想があります。また近年では、世界規模で「フリーザニップル(乳首解放)」という運動も加速しています。
View this post on Instagram
SNS上や街中でも抗議運動がおこり、現在は削除されているものの、ナオミ・キャンベルやマドンナなどの人気セレブも、女性の体の自由を訴えるため、SNSに自身の乳首が見える写真を投稿しました。
日本でも、近い未来に変化が訪れるかも?
ここ日本では、なかなか理解され難いかもしれない、この「フリーザニップル」運動。しかし、生理やPSMをオープンに語れる環境づくりがここ数年で進んでいることを考えると、体についても、男女差なく自由に扱われる未来というのも、そう遠くないのかもしれません。
また、InstagramやYouTubeなどのSNSでも「性的コンテンツ」の境界線についての議論やアップデートは進んでいます。こうした海外のニュースをもとに、話し合いをしてみるのもいいかもしれません。
Text:Kei Hayashi