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その商品は本当に環境にいいもの?知っておくべき「グリーンウォッシング」【Steenz Breaking News】

その商品は本当に環境にいいもの?知っておくべき「グリーンウォッシング」【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、本当に環境に良い商品を見極めるために知っておくべき「グリーンウォッシング」についてご紹介します。

その商品は本当に環境に配慮できている?

ビューティ業界はサステナビリティの面で、多くの課題を抱えています。適切な原料の栽培や調達方法、商品をつくる際や輸送する際の二酸化炭素の排出、動物実験の有無、容器の環境配慮など、改善していくべきポイントはひとつではありません。それに呼応して、企業もさまざまな努力をしています。

一方で、グリーンウォッシング(greenwashing)の懸念も高まっています。グリーンウォッシングとは、エコなイメージを連想させる「グリーン」と、ごまかしや取り繕い、うわべだけという意味の英語「ホワイトウォッシュ(whitewash)」を組み合わせた造語。つまり、環境に配慮しているように装っているけれど、実際にはそれが本質的ではないことを意味します。

例えば、リサイクルプラスチックをごくわずかしか使用していない“エコパッケージ”や、具体的な根拠に基づかない「環境に優しい」「エコフレンドリー」といったコピーをつけるなどといった、本質的ではない取り組みも、残念ながら見受けられます。

こういった商品を避けて、本当にエコな商品を買うにはどうしたらいいのでしょうか。買い物をするときに役立ついくつかのヒントを紹介します。

第三者の目でも「エコ」な商品であること

最もわかりやすいのは、第三者機関の認証を受けていること。ヴィーガン認証や国際フェアトレード認証、ハラール認証など、環境や社会に配慮していることを評価する認証団体はさまざまにあります。

例えばサステナブルブランドの「Earth Sense(アースセンス)」は、オーガニックの世界統一基準である「COSMOS ORGANIC認証」を取得しており、「製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものでなければならない」という厳しい基準をクリアしています。ひと目ではわかりにくい原料や成分について、客観的な評価を知ることができるのは、選ぶ側からすると安心ですね。

まずは知ることから始めよう

 

 

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情報の透明性も重要です。あいまいな環境配慮の文言ではなく、使っているエコ素材は何なのか、その量や割合はどうかといった、サステナブルと称する根拠について、具体的に明らかにされる必要があります。

クリーンビューティーブランドの中には、達成できていない環境面の課題を解決する道筋を立て「いつまでに達成するか」「どのように達成するか」と宣言するブランドもあります。例えばクリーンな取り組みを続けるイギリスのブランド「REN Clean Skincare」は、2018年には2021年末までに廃棄物をゼロにすると宣言し、有言実行しました。

また、こうした環境配慮の選択が、本当に環境や社会にいい選択であるのかを知ることも大事です。よく議論されているのは、プラスチックをただ悪者にしていいのかということ。プラスチックは海洋ごみの観点では問題が多いですが、軽量であることから、輸送時のエネルギー使用や二酸化炭素排出を削減できるという側面ももっています。だからこそ、プラスチックの代替素材が、本当に環境配慮に適しているのか、リサイクルに適しているかなど、ちゃんと知る必要があるのです。

このように厳密に見ていくと、環境配慮がとても難しい問題で、取り組めることが少なく感じてしまうかもしれません。しかし、いろいろな視点が存在すること、さまざまな取り組みがあることを知ることが、環境配慮へのファーストステップ。最初から完全を目指すのではなく、小さなことからひとつずつ取り組みを始めてみませんか。

Text:Anna Usui

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Anna Usui

ライター

フリーランスの美容ライター。海外市場やエシカルコスメなどを中心に、美容情報を取材、執筆。 

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