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スマホアプリやデビットカードを”使うだけ”で植樹できる!海外で注目の間接植樹とは【Steenz Breaking News】

スマホアプリやデビットカードを”使うだけ”で植樹できる!海外で注目の間接植樹とは【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、誰でも気軽に植樹活動に貢献できる方法をご紹介します。

30年で日本の5倍の面積の森林が減少…

「世界森林資源評価2020」によると、1990年から2020年の間に世界の森林面積は、1億7,800万haも減少したそうです。この数値は、日本の国土面積の約5倍に相当します。

以前と比べると、そのスピードは多少緩和されたといわれていますが、まだまだ森林減少は地球の課題のひとつであることに間違いありません。その対策として挙げられるのが、植樹です。

植樹ができるデビットカード「TreeCard(ツリーカード)」

しかし、実際に苗木を植えるのは大変だし、活動に参加するのはハードルが高そう……と感じる人も多いのではないでしょうか。そういった悩みを解消し、植樹活動に貢献できる方法があります。

ひとつめにご紹介するのは、イギリスで誕生し、現在はアメリカ国内で展開されているデビットカード「TreeCard(ツリーカード)」です。

 

 

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その仕組みは、買い物したお店が支払う加盟店手数料の80%が、植樹活動の資金として使われる、というもの。具体的には、約60ドル(約8,000円)支払うごとに、1本の木が植えられるんです。この活動を通して、これまでに20万本もの木が植樹されました。

また、カード本体も、持続可能な方法で調達された桜の木と、リサイクルペットボトルからつくられたという、素材までサステナブルなところもポイント。そして、自分の支払いがどのように木へと生まれ変わっていくのか、専用アプリで植樹された木の追跡もできるそうです。

スマホ依存の解消が植樹に繋がるアプリ

 

 

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他にも、植樹活動をおこなう方法はあります。台湾のスマートフォンアプリ「Forest」は、植樹活動とスマホ依存症の解消を目的としたアプリです。

使い方はとてもシンプルで、設定した時間内にスマートフォンを触らなければ苗が育ち、目標を達成するとコインがもらえるというもの。そして、2500枚(約7500時間分)のコインを集めると、実際に1本の木を植樹できるように仕組みになっています。

この取り組みは、国際NGO「Trees for the Future」と協力して行っており、これまでケニアやタンザニアなど、アフリカの6カ国で植樹や開墾を行いました。

「ただ植えればいい」というわけではない

このように、植樹活動への取り組みは増えてきているといえそうですが、一方で、むやみやたらに植樹をすることは、環境や生態系、そして人にも悪影響を及ぼします。実際に日本でも、戦争や災害で荒れた土地を復活させるために、各地に大量にスギを植樹した結果、花粉の飛散を招き、スギ花粉症が急速に広まってしまったといいます。

植樹をおこなう際は、そういった危険性があることも考慮されなければいけません。そして、ご紹介した「TreeCard」や「Forest」のように間接的に植樹を行う場合も、その活動が本当に環境や生態系に配慮した方法でおこなわれているかということについて、チェックしておくといいでしょう。

Reference:世界森林資源評価(FRA)2020 |国連食糧農業機関(FAO)
Text:Yuki Tsuruta

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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