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アワビも絶滅危惧種に。相次ぐ漁獲量減少で、私たちにできることは?【Steenz Breaking News】

アワビも絶滅危惧種に。相次ぐ漁獲量減少で、私たちにできることは?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、レッドリストの絶滅危惧種に指定されたアワビについてご紹介します。

高級食材のアワビが「超高級食材」になってしまうかも…

2022年12月9日、国際自然保護連合(IUCN)は、3種類のアワビを「絶滅の危機にある」としてレッドリストの絶滅危惧種に指定しました。アワビ類が絶滅危惧種に指定されるのは今回が初めてです。

実際に、日本の天然アワビ漁獲量は減少傾向にあります。農林水産省が発表している海面漁業生産統計調査によると、1970年の6,466tをピークに、2021年には700tと、8分の1にまで落ち込んでいることがわかります。

サンマやスルメイカの漁獲量も減少

大幅に漁獲量が減少しているのは、アワビだけではありません。2022年にはサンマやスルメイカなども、漁獲量が極端に減少しています。

2021年の全国サンマの水揚げ量は1万9,500tで、前年と比べると34%のマイナス。そしてスルメイカは、2000年より以前は40〜60万tほど獲れていたものが、2021年には約5万tまで減少しました。

こうした漁獲量の減少に「気候変動」が大きく関係していることは言うまでもありません。気候変動による海水温の上昇により、魚たちは日本よりももっと寒い北の海へ行かざるを得ないのです。また、餌である海藻やプランクトンも、気候変動により減少傾向にあります。

またアワビの場合は、「乱獲」も大きな影響を与えています。かねてより中国の犯罪組織などによる乱獲が国際問題となっていました。日本でもアワビ密猟は問題視されており、2020年以降、アワビの密猟は罰金が科されています。

将来もお魚を食べるために…わたしたちにできること

漁獲量をこれ以上減らさないためにわたしたちができること、そのひとつに「MSC認証のある水産物を選ぶこと」があります。

MSC認証とは、水産資源と環境に配慮して適切に管理された、持続可能な方法で獲られた水産物を示す認証マーク。「海のエコラベル」とも言われ、世界中で使用されています。

MSC認証のついた水産物は、スーパーなどで購入することが可能です。マクドナルドの人気メニュー「フィレオフィッシュ」も、実はMSC認証のついた魚が使用されているんです。

持続可能な漁業を広めるために。スーパーやレストランで水産物を選ぶ際は、ぜひMSC認証マークを探してみてください。

Reference:海面漁業生産統計調査|農林水産省

Text:Tommy

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Tommy

ライター

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