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街中に平成ギャルの部屋を再現!自己肯定をテーマに活動する美大生アーティスト【ありすいーつ・19歳】

街中に平成ギャルの部屋を再現!自己肯定をテーマに活動する美大生アーティスト【ありすいーつ・19歳】

気になる10代名鑑」の339人目は、ありすいーつさん(19)。ショートムービーの監督や、平成をテーマにしたフォトチェキブースの制作、有楽町をテーマにしたZINEの制作など、ジャンル問わずマルチに活躍中。決まった肩書きがないからこそ、いろんなことに挑戦できていると語るありすいーつさんに、影響を与えてくれたものや活動のテーマについて聞いてみました。

ありすいーつを知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。

「芸術学部デザイン科に通う大学1年生です。クラウドファンディングで『コロナ禍を生きた高校生が卒業式に伝えたいこと』をテーマに映像を制作したり、藤沢市のプロモーションとしてフォトチェキブースを企画したり、有楽町をテーマにZINEをつくったり……とにかくジャンルにこだわらずアクションしています。

これといった肩書きはなく、“何メイカー”でも“何エイター”でも“何エスト”でもない。それが最大の悩みでもあり、アイデンティティでもあるんです」

Q2.作品について教えてください。

クラファンで制作したショートムービーは、コロナ禍の高校時代を経て、『コロナがあったとしても、なかったとしても、うまくいかないことはあるし、あなたはあなただよ』ってメッセージを込めました。

いまとなっては考えられないけど、最初は全部できると思って、映像制作はひとりでやったんですよ(笑)。でも最終的には、協力したいっていてくれる方も出てきてくれて、15人の制作チームができました。毎日会議をやったり、撮影の照明やアシスタントをしてくれたり、TikTokなどのSNSで宣伝をやってくれたり。めちゃくちゃ忙しかったけど、楽しかったな〜。

 

 

藤沢市のフォトチェキブースは、『フジサワの高校生』っていうプロジェクトの一環で、昨年の夏におこないました。もともとは、ラジオパーソナリティの募集に応募したきっかけでご縁が繋がったんですが、自由にやらせてもらえる環境だったので、今回も内装はひとりでやって(笑)。

当時、自分の中で流行っていた平成のギャルっぽい雰囲気の中に、藤沢市のキャラクター「ふじきゅん」のグラフィックを入れたり、たまごっちやニンテンドーDS、2005年のセブンティーンを置いたりしました。JKの間でも平成がブームだったから、『新鮮でかわいい』とか『懐かしい』とか、いろんな反響をもらえました!

 

最近だと、GAKUというコミュニティで『10代がつくった有楽町の本』というZINEをつくりました。5人ほどのチームでやったんですが、ふたりの素敵なお姉さんたちにも恵まれて、お店に取材したり、いろんな場所にも置きにいったりしたので、本当にいろんなひとに手に取ってみてほしい!」

 

 

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Q3.自分のクリエイティブに影響を与えたものは何ですか?

「Twitterです。近くに話を聞いてくれる人がいなくて、ずっとつぶやいていたんですけど、そうしたら、高校デビューに大失敗して(笑)。高1の間は思想が強すぎて、後ろ指刺されて笑われてましたね。でも、Twitterはやめなかったから、並大抵じゃないくらい、自分に向き合えたんです。最終的には、高3になるころには、学校では仲良しって感じじゃないけど、Twitterを通してなんとなく仲良くなった友だちができて。

そこから、いいものだけがアイデンティティじゃなくていいし、無理にカテゴライズもしなくていいって、ありのままの自分を受け入れられるようになったんですよね」

Q4.どんなことをテーマにして、創作活動をおこなっていますか?

不完全な自分だからこそ、自分だけは常に自分の味方でいようと強く思っていて。だからこそ作品を見るひとにも、『自信をもって!』というメッセージが伝わればいいなという気持ちで活動しています。

わたし、絵が描けない美大生なんです。AO入試で、ポートフォリオにいろいろ詰め込んだっていう感じで。学祭とかでつくったものとか、学校で100枚くらい売り歩いたオリジナルTシャツとか、そういうものをかき集めて、『入りたいんです!』って、面接で猛アピールしました。

面接では『このポートフォリオにはひとつも作品が入ってないね』って言われたんですけど、唯一、自分の分身で、よくアイコンにも使ってる、前髪を巻きすぎてる卑屈な表情のうさぎのキャラといっしょに、証明写真でめっちゃ笑っている写真だけを褒められたんですよね(笑)。

そんな感じなので、たまにわかりやすい肩書きに憧れることもあります。でも、興味がたくさんあるってことだからしょうがないなって。わたしはTwitterを通して、自分の弱い部分も認められたから、すごく楽になれたんです。だから、誰もがありのままの自分を好きでいられたらいいなっていう思いが人一倍強くあります」

Q5.今後の展望を教えてください。

直近で言うと、春休みはニュージーランドへワーキングホリデーに行ってきます。向こうでも写真を撮ったり、洋服をつくったりして、ちょこちょこ創作活動もする予定です。帰ってきたら個展もやってみたいな〜。

そして、自分の活動を通して、少しずつでもいいから、世界を明るくしたい! みんなが幸せなら、それ以外強くは願わないけど、強いていうなら誰もが自分らしくいれたらいいなって思います」

ありすいーつのプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県横浜市
趣味:フィルムカメラ、読書、アロマキャンドル、ホットティー
特技:誰にでも話しかけられる
大切にしている言葉:「あなたらしく居てね」

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Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata

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