Steenz Breaking News

芸能人も多数参加。日本でも広まる「ヘアドネーション」、その現状は?【Steenz Breaking News】

芸能人も多数参加。日本でも広まる「ヘアドネーション」、その現状は?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、多くの有名人も参加したことによって、日本でも広まりつつある「ヘアドネーション」についてご紹介します。

モデルのkokiさんがヘアドネーションに参加

 

 

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徐々に一般的な認知も広まってきた「ヘアドネーション」ですが、改めて説明すると、病気や怪我、薬の副作用などが原因で頭髪に悩みを抱える人たちに、医療用ウィッグの材料となる髪の毛を寄付する取り組みのこと。2022年9月には、モデルのkokiさんが、ヘアドネーションを行う様子を自身のInstagramに投稿して話題になりました。

過去には、女優の山本美月さんや相武紗季さんなども参加しています。数々の有名人が参加したことによって、ヘアドネーションに対する認知度はますます上がり、興味をもつ人も増えているよう。しかし、実際に行動に移す人はまだまだ少ないようです。

「興味はあるけれどハードルが高い…」との声が多数

株式会社ファイントゥデイ資生堂が、10代〜60代の男女約2万人を対象に行った調査によると、「ヘアドネーションに興味がある」と答えた人は全体の40%で、女性のみに絞ると55.3%でした。

しかし、その一方で「実際にヘアドネーションに参加したことのある人」は全体の3.3%とかなり低く、参加してみたいけれど、一歩を踏み出せない人が大勢いることが明らかになっています。

参加できない理由としては、ヘアドネーションに対応してくれる美容室や寄付する際の送り先を知らなかったり、自身の髪質に不安があったりなどさまざま。そして、最も多かった理由が「伸ばす過程のヘアケアが大変そう」ということ。

ヘアドネーションへ参加するには、髪の毛を31cm伸ばす必要があります。「31cmも伸ばせるのか」や「できる限りきれいな髪を届けたい」など、さまざまな不安や思いから1歩を踏み出せない人が多いようです。

日本初のヘアドネーション団体「NPO法人Japan Hair Donation&Charity」では、公式サイトや各SNSにて情報発信を行っています。例えば、カットした髪の毛の送り方。文章と動画で解説していて、とってもわかりやすいので、参加しやすくなるのではないでしょうか。

 

 

そのほかにも、寄付する際の条件や、ヘアドネーションに賛同するサロン、医療用ウィッグの助成を行う自治体なども紹介しています。

 

また、質問コーナーもあり、「寄付する髪の毛が31㎝でないといけない理由」や「伸ばす過程で、特別なヘアケアをしなければいけないのか」などといった、質問が寄せられています。同じ悩みや疑問をもつ人が質問しているかもしれないので、ヘアドネーションに興味のある人は覗いてみてください。

ヘアドネーションがもっと身近で手軽なものに!

「NPO法人Japan Hair Donation&Charity」のように、専門団体が情報発信を積極的に行ったり、有名人が参加したりすることによって、ヘアドネーションに対するハードルも、もっともっと低くなっていくでしょう。

ヘアドネーションはあくまで、「ウィッグをつける・つけない」の選択肢をもたらすに過ぎません。頭髪に限らず、さまざまな個性をもつ人々が、お互いを受け入れあえる世の中になると良いですね。そのためにも、自分たちに何ができるのかを考えていきましょう。

Reference:
ヘアドネーションへの関心の高さに反して、約8割が「ハードル」を感じていることが明らかに|PRTIMES
Japan Hair Donation & Charity

Image:PR TIMES
Text:Yuki Tsuruta

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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