「気になる10代名鑑」の274人目は、Tyrannosaurusさん(17)。世界一のファッションデザイナーを目指し、作品を生み出したり、パリへファッション留学したりなど、着実に歩みを続けています。いつか自分のブランドをもつのが夢と語るTyrannosaurusさんに、作品へのこだわりや将来の展望についてうかがいました。
Tyrannosaurusを知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「世界一のファッションデザイナーになるために、学校で美術の勉強や服づくりをしています。今年の夏には、短期間ですが、パリにファッション留学をしました。いまは服をつくるだけじゃなく、デッサンや油絵など、幅広いジャンルに挑戦して、将来に使える武器を身につけているところ。特に、服に絵を描くのが好きで、自分で作った衣装作品にも絵を描いています。
『MOSCHINO』というイタリアのブランドが大好きで、MOSCHINOみたいなブランドをつくることが目標です。私のつくった素敵な服を着ている人が世界中を歩いていたら、宇宙人が来たとしても、地球は魅力的な星だと思ってもらえると思うんです」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「編み物が得意な曽祖母の影響です。小さいとき、曾祖母が編んだセーターを着ていたのですが、デザインがかわいいのはもちろん、体だけじゃなくて心も暖かくなって、みんな笑顔になれたんです。
小学校5年生のとき、曾祖母が亡くなり、残ったセーターを見たときに、私も曽祖父のセーターのような服をつくる人になろうと決意したんです。そのときから思いはずっと変わらず、世界一のファッションデザイナーを目指し続けています」
Q3. 作品づくりで大切にしていることはありますか?
「絵を描くとき、質と量を意識しています。美術系の学校にいるので、美術の授業が週に10時間もあるんですけど、それでも授業だけでは自分の好きな絵のテイストを確立できなかったり、挑戦しきれなかったりするので、学校外でも積極的に作品をつくることを意識しています。
デッサンは、1枚描くのに10時間くらいかかることもあるので、体力勝負なんです。だからこそ質にこだわって、頭をフル回転させながら、先生のアドバイスや自分の苦手なことを思い出しながら、最高の1枚にすることを意識して描いています。
反対に、色を使う作品は量を描くことを意識しています。ドローイングやクロッキーのような作品は大量に描いて、それを並べたときにより魅力が増すタイプの絵が好き。だから、量が重要なんです。
服づくりに関しては、パターンを学んだことがなくて、今までの作品はすべて自己流で作ったんです。私がつくる服の魅力は色づかいだと思うので、今後、専門的なことを学ぶことで、さらに洗練させていけたらなと思っています」
Q4. 影響を受けた人や作品などがあれば、教えてください。
「学校の仲間から影響を受けています。美術系の学校なので、美術が好きだったり、家族が美術系だったりと、アートが身近にある子が多くて。みんなセンスが抜群で、一緒に美術や人生のことを語り合う良き友達でもあり、高めあえる良きライバルでもあります。
あとは矢沢あい先生の『NANA』にも、最近特に影響を受けています。この作品を通して『Y2K』というファッションスタイルを知ったのですが、私の好みにピッタリで。
あとは、『Abstract』と呼ばれる絵画スタイルがとても好きです。簡単に言うと抽象画なんですけど、私の好きなドローイングやクロッキーは、その元となるスケッチみたいなものなんです。他にも、印象派やキュビズムにも影響を受けています」
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Q5. 将来の夢は?
「いちばんの夢は、ファッションデザイナーになって自分のブランドを持つことです。誰かの元でデザインの仕事をするというよりも、自分でブランドを立ち上げたい。私の作る服を通して世の中に影響を与えられたら最高です。
あとは、いろんな世界に行ってさまざまな文化を知りたいです。この夏のパリ留学も、本当に刺激的で。まだまだ知らない世界があると思うとワクワクが止まらないし、欲張りなので全部吸収したい! さらに希望を言うなら、宇宙ものぞきに行きたいです。
これからもいっぱい悩んで、壁にぶち当たると思いますが、素敵な仲間と家族と自分の好きを信じて、毎日精進していこうと思います」
Tyrannosaurusのプロフィール
年齢:17歳
出身地:東京都
趣味:食べること、寝ること、走ること、作ること、展覧会に行くこと、美術館に行くこと
特技:色を組み合わせてイカした色を作ること
大切にしている言葉:世界一の色とは、自分に似合う色のことである(ココ・シャネル)
TyrannosaurusのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Mai Sugawara