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講師は全員、高校生!主宰するオンライン寺小屋で新たな教育の形を模索する【ハク。・17歳】

講師は全員、高校生!主宰するオンライン寺小屋で新たな教育の形を模索する【ハク。・17歳】

「気になる10代名鑑」の63人目は、ハク。さん(17)。一夜漬けで挑む定期テストや、睡魔と闘いながら黒板を写すだけの授業に退屈さを感じ、高校を中退。そんなハク。さんが取り組んでいるのは、オンライン塾の経営。しかも講師は全員高校生! テレビ番組にも取り上げられた話題のオンライン塾を立ち上げたきっかけから、大切にしているポリシーまで、根掘り葉掘り聞いてみました。

■ハク。を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「17歳。2020年10月に立ち上げた、学校で教えないことを教える塾『寺子屋ISHIZUE』を提供する株式会社ISHIZUEで、代表取締役をやっています。『ハク。』というのは、普段、会社の仲間や友達から呼ばれているニックネームです」

Q2. 経営している会社は、どんなことをしているんですか?

5科目に収まらない学びを届けることを目的とした、オンライン塾を運営しています。現在は、高校生が中学生に教えるスタイルで、Zoom上で週2回、講義を提供しています。

講師は、海外留学のプログラムに参加したり、有名進学校に通っていたりなど、ユニークな高校生ばかり。自分たちの経験で得た事実をシェアし、生徒たちに学ぶことの楽しさを伝える場をつくっています」(下の画像は、株式会社ISHIZUEがメディアに取りあげられた際の映像)

 

Q3. 会社を立ち上げようと思ったきっかけは?

学校の授業がつまらなくて。でも、ただつまらないって言っていても、何も変わらないじゃないですか。先生たちに、いったい何がつまらないのかを伝えずに、ただ文句を言ってるだけなんて、しょうもないなって思って。それに当時は他にもやってみたいことがいろいろあったので、2年に進級するタイミングで高校を中退して、会社を始めました」

Q4.中退したことに未練はないですか?

後悔はしていません。でも、寂しいと思ったことはあります。昔から、カラオケに行くとか、バスケをするとか、友達と何か一緒にやるっていうのがすごく好きだったので。だから、毎日あんなに鳴りやまなかったLINEの通知が、1件も来なかった日のことはよく覚えています。みんな学校に行っているから、当然といえば当然のことなんですけどね」

Q5. 会社を立ち上げたときの、周囲の反応は?

「特に何もありませんでしたね。親も学校の先生も、『子どものおままごとで何かやっているのね』っていう感じ。どちらかというと、大人よりも友達に事業の話をしていることが多かったので、友達からは『アイツ、なんか始めたぞ』みたいな感じの反応でした」

Q6. 普段はどんな友達と一緒にいることが多いですか?

「普通の高校生よりも、ちょっと幼いぐらいの遊びを無邪気に楽しめる友達。学校にいたときは、廊下でプロレスごっことかもしていたし、自転車でディズニーランドまで行ったりしたことも。最近は、メディアに出演したりと、自分が忙しい雰囲気を醸し出してるからか、あんまり誘ってもらえないのがちょっと寂しいです」

 

 

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Q7. 生きる上でのポリシーがあれば、教えてください。

「まず、嘘をつかないこと。嘘をついても、どこかでボロが出てくるから。それと、何かをするときは、他人のためになるものなのか、そして、ちゃんと自分に返ってくるものなのかを意識すること。一般的には『偽善』といわれるようなことを、しっかりやる。

あとは、思い立ったら即行動。名古屋にいる友達に会いたいなと思って、連絡して会えることがわかったら、東京から深夜バスで会いに行っちゃうくらいの行動派です。そもそも今、こうして会社があること自体、思い立ったら即行動、という僕のポリシーの表れなのかもしれません」

Q8. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?

「メディアへの出演や、社内の新規事業に力を入れています。この前も、なにわ男子がやっている『まだアプデしてないの?』という番組に取り上げてもらいました。

新規事情のほうは、まだ詳しくは言えないんですけど、会社として新しくリリースするサービスもあるんです」

 

Q9. 今後の目標は?

「実は、4月から海外の大学に飛び級で進学します。高卒認定試験に合格して、アメリカの大学でコンピューターサイエンスなどを学ぶ予定です。渡航できるタイミングは少し後になりそうですが、大学生活が楽しみです。

会社としては、”教育を通して、自分の世界観をつくることができる”ようになる……そんなサービスを提供していくことが、僕らのビジョン。今は中学生がメインユーザーですが、幅広い年齢層へ使ってもらえるサービスになるよう、アップデートしていきます」

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

「レールから外れて夢を追いかけるためには、夢を見る才能が必要だと思うんです。夢を見ることで、いろんなものを犠牲にしていくかもしれないし、冷めた時点で『何しているんだろう』ってなる。

夢を見続けられる自信がなければ、目の前にあるやるべきことをしっかりやって、しっかり学校に行くことも大事。それでもやるなら、中途半端じゃなくて思い切って、振り切ってやってほしいなと思います!」

■ハク。の今日のファッション

ダウン/RAGEBLUE Tシャツ/MARY MARY MARY パンツ/ZARA スニーカー/NIKE

「そんなにファッションには興味がなくて……。だいたい、母親や友達、彼女に選んでもらうことが多いです。今日着ているTシャツは、『エモいイラスト』と『シュールなコント』がテーマの、マリマリマリーというYouTuberのグッズです」

■ハク。のSNS

★Instagram

 

 

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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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